昨年、MediaTek が教育向け Chromebook への採用に主軸を置いた新しいチップセット「Kompanio 540 (MT8189)」を発表し、2026 年初頭から搭載する Chromebook が各メーカーから続々と正式に発表されています。
これまでに開発状況を追ってきましたが、過去の Chromebook 開発とは比較にならないほど大規模・機種数となっているため、開発情報と発表・発売済みの情報を分けることにしました。
この記事では、すでに発表された Kompanio 540 搭載 Chromebook の紹介と、それぞれの特長などをまとめていきます。
Kompanio 540 (MT8189) の進化ポイント
Kompanio 540 は前世代の Kompanio 520 の後継となりますが、上位モデルである Kompanio 838 をベースに設計されています。
教育現場などで求められるコストバランスを意識した設計でありながら、ミドルレンジクラスに迫る性能を備えているのが特徴です。
MediaTek の公表値によれば、Kompanio 520 と比較してCPUのシングルコア性能が約50%、マルチコア性能が約30%、GPU性能が約75%向上しています。これにより、ブラウジングやAndroidアプリの動作など、日常的なタスクがこれまで以上に快適に処理できるはずです。
詳細なスペックやベンチマークの比較については、過去記事もご参照ください。
ひと目で分かる発表済みモデルのスペック比較
各メーカーから発表されているモデルの主な仕様を比較表としてまとめました。詳細は各モデルのリンク先記事にて解説しています。
| メーカー | モデル名 | タイプ | ディスプレイ | 重さ | 主な特長 |
|---|---|---|---|---|---|
| ASUS | CM32 Detachable | タブレット | 12.1 インチ 2,560×1,600 120Hz / タッチ | 630 g (930 g) | デタッチャブル 2-in-1 USI ペン対応 MIL-STD 810H |
| ASUS | CM14 / CM15 | クラムシェル | 14 インチ または 15.6 インチ 1,920×1,080 | 不明 | MIL-STD 810H |
| ASUS | CZ11 Flip | コンバーチブル | 11.6 インチ 1,366×768 タッチ対応 | 1.3 kg | USI ペン対応 MIL-STD 4G-LTE 対応あり |
| ASUS | CZ12 Flip | コンバーチブル | 12.2 インチ 1,920×1,200 タッチ対応 | 不明 | USI ペン対応 MIL-STD |
| Acer | 311 (C725) | クラムシェル | 11.6 インチ 1,366×768 タッチ対応あり | 1.17 kg | MIL-STD 810H 1,080p Web カメラ アウトカメラ対応あり |
| Acer | Spin 311 (R725T) | コンバーチブル | 11.6 インチ 1,366×768 タッチ対応 | 1.26 kg | MIL-STD 810H 1,080p Web カメラ アウトカメラ対応あり |
| Lenovo | 100e Gen 5 | クラムシェル | 11.6 インチ 1,366×768 タッチ対応あり | 1.22 kg (1.26 kg) | MIL-STD 810H 4G-LTE 対応あり |
| Lenovo | 500e 2-in-1 Gen 5 | コンバーチブル | 11.6 インチ 1,366×768 — 12.2 インチ 1,920×1,200 | 1.29 kg | MIL-STD 810H USI ペン対応 5MP Web カメラ対応あり 8MP アウトカメラ対応あり |
| Lenovo | m (14″, 11) | クラムシェル | 14 インチ 1,920×1,200 タッチ対応あり | 1.36 kg | MIL-STD 810H 5MP Web カメラ対応あり |
| Acer | 315 (CB315-8H) | クラムシェル | 15.6 インチ 1,920×1,080 タッチ対応あり | 1.5 kg | テンキーレス |
※表は新しい機種が発表・確認でき次第、随時追加していきます。
各モデルの主な特徴とポイント
ここからは、メーカーごとに発表されている Kompanio 540 搭載モデルの全体的な傾向と、注目のポイントを整理します。
ASUS
ASUS のラインナップは、タブレット(デタッチャブル)、クラムシェル、コンバーチブルと、Chromebook の主要なフォームファクタをすべて網羅しているのが最大の特徴です。
とくに目を引くのは、12.1 インチ・120Hz 駆動の高解像度ディスプレイを採用しながら本体のみで 630g に抑えた「CM32 Detachable」です。
また、コンバーチブル型の「CZ」シリーズには 4G-LTE 対応モデルも用意されるなど、通信環境の悪い場所や屋外での活動が多い教育現場のニーズにも幅広く応える布陣となっています。
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Acer
Acer は、これまで通り教育現場で求められる MIL-STD 810H 準拠の堅牢性をベースにしつつ、全体的な実用性の底上げを図っています。
多くのモデルで「1,080p Web カメラ」が標準化されつつある点や、タブレットライクに使えるコンバーチブル・11.6 インチモデルにおいて「アウトカメラ」のオプションが用意されている点が特長です。
オンライン授業や会議の品質向上、現場での記録用途など、より実践的な使い勝手が意識されています。
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Lenovo
Lenovo は、教育現場での定番である「100e」と「500e」シリーズを中心に、順当な世代交代(Gen 5)を進めています。
ベースの堅牢性や扱いやすさはそのままに、モデルによってはより高解像度な WUXGA (1,920×1,200) ディスプレイの選択や、5MP Web カメラ / 8MP アウトカメラといった高画素カメラのオプション、LTE対応などが用意されています。
導入する学校や企業の細かい要件に合わせて、柔軟にスペックをカスタマイズできるのが Lenovo の強みです。
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まとめ
2026年に入り、Kompanio 540 を搭載した Chromebook が各メーカーから一斉に発表されました。
前世代と比較して基本性能が大きく底上げされていることに加え、各社とも高解像度カメラの搭載やLTE対応、ディスプレイの品質向上など、ハードウェア面でも明確な進化が見られます。
一部の機種は教育向けという枠組みを超えて、企業ユーザーや一般ユーザーの普段使い用としても十分に魅力的な選択肢になるはずです。今後も新しいモデルの発表や、国内での発売情報などがあれば随時本記事をアップデートしてお知らせしていきます。
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