Chromebook 向け新チップ Kompanio 540 の実機ベンチマークスコアを紹介

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MediaTek Kompanio 540 のチップイメージ
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MediaTek が昨年発表した Chromebook 向けの新しいチップセット「Kompanio 540」を採用するモデルは、 2026 年に入ってから各メーカーから順次発表・販売を開始しています。

記事執筆時点では、まだ日本国内での販売は開始されていませんが、一足先に Kompanio 540 を搭載した Chromebook の実機を購入できたので、今回の記事では Kompanio 540 のベンチマークスコアについて紹介していきます。

2026 年 4 月 7 日 更新

この記事で使用した実機「Lenovo Chromebook m 14″ (14M8911)」の実機レビューを公開しました。詳しくは以下の記事をご覧ください。

目次

Kompanio 540 のポイント

Kompanio 540 は、学生向け Chromebook への搭載が想定された新しいエントリークラスの新チップで、Kompanio 520 の後継として 2025 年 10 月に発表されました。

MediaTek の公表によれば、前世代の Kompanio 520 と比べて、CPU のシングルコア性能は 50% 向上、マルチコア性能は 30% 向上、グラフィックス性能は 75% 向上、バッテリー駆動時間は最大 35% 向上しています。

さらに、Wi-Fi 7 のサポートや、より高解像度な内蔵ディスプレイと外部モニター出力、LPDDR5 / UFS 3.1 などのより高速な規格に対応するといったアップグレードも含まれています。

この Kompanio 540 は、520 からの直接的な後継というよりも「Lenovo Chromebook Duet 11 Gen 9」に搭載されている Kompanio 838 と共通した仕様を備えているため、従来のような完全にエントリー向けというよりも、ミッドレンジに近い性能となっていることが特長です。

より詳しい仕様と比較については、以下の記事でまとめています。

Kompanio 540 のベンチマークスコア

以下のベンチマークは、Kompanio 540 と 8GB RAM を搭載する「Lenovo Chromebook m 14”」で実際に測定したものです。比較対象として、前世代 Kompanio 520 / 8GB RAM と上位の Kompanio 838 / 8GB RAM を搭載した実機でのベンチマークスコアと並べたものを掲載しておきます。

Kompanio 520
/ 8GBRAM
Kompanio 540
/ 8GBRAM
Kompanio 838
/ 8GBRAM
Geekbench (Single)6501,0061,013
Geekbench (Multi)1,6192,0972,275
Geekbench (GPU Vulkan)01,7851,876
PCMARK7,3509,85410,665
Octane 2.0 Plus (Single)22,64242,34137,347
Octane 2.0 Plus (Multi)155,121225,467204,724
JetStream 273139121
JetStream 39193
Speedometer (2.0)577594
Speedometer (3.1)66
MotionMark768836

この数字を見る限り、MediaTek が公称しているとおりのスコア向上がしっかりと確認できます。また、ミッドレンジ向けの Kompanio 838 とほぼ同等のスコアを記録しており、エントリークラスのチップとしては優秀です。

続いて、同クラス帯で広く採用されている Intel 製チップセットとの比較結果です。

スクロールできます
Geekbench (Single)Geekbench (Multi)Octane 2.0 Plus (Single)Octane 2.0 Plus (Multi)Speedometer 3
Core 3 100U / 8GBRAM1,9315,94388,414403,77319
Intel N100 / 8GBRAM1,0182,19746,954172,3559
Kompanio 540 / 8GBRAM1,0062,09742,341225,4676
Intel N50 / 8GBRAM1,0331,38349,149144,43711
Celeron N4500 / 8GBRAM46775628,180123,3175
Celeron N4020 / 4GBRAM34054020,379100,7144

このベンチマーク結果から、Kompanio 540 は一部のミッドレンジモデルに採用されていた Intel N100 と近い性能を備えていることがわかります。

昨年までのエントリークラス Chromebook に多数採用されていた Celeron N4500 のスコアを大きく上回り、Intel N50 と比較してもマルチコア性能で優位に立っています。

実際に動作を確認してみても、もたつく感覚は抑えられており、エントリークラスの Chromebook としては十分に快適なパフォーマンスを発揮できる水準に達しています。

バッテリー駆動時間について

Kompanio 540 の実使用におけるバッテリー消費は、筆者の平均的な使い方で 1 時間あたり 8 〜12% といった結果で、実働 8 〜 10 時間程度の駆動時間が期待できます。

また、上位モデル Kompanio 838 を搭載した「Lenovo Chromebook Duet 11 Gen 9」は 7 〜 8 時間程度のバッテリー駆動時間でしたが、画面サイズが小さいことで、今回の検証時ほどの負荷をかけていませんでした。

そのため、より高負荷な作業で試した Kompanio 540 は、520 や 838 よりも長いバッテリー駆動時間が期待されます。

Intel N50 や N100 では、同じような作業をして 5 〜 6 時間あたりが一つの目安でしたので、Kompanio 540 はバッテリー駆動時間とパフォーマンスのバランスを重視するユーザーに向いています。

まとめ

Kompanio 540 を搭載する Chromebook は日本国内ではまだ発売されていませんが、Intel N100 に近い性能を備えつつ、バッテリー駆動時間の長さが特長となります。

あとは価格次第となりますが、今後のエントリー向け Chromebook の新たな選択肢として、外出先で充電を気にせず長時間使いたい学生やビジネスユーザーにとって、非常に魅力的な選択肢になると言えます。

なお、今回ベンチマーク測定に使用した実機「Lenovo Chromebook m 14″」のファーストインプレッションは X で投稿しています。

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尾村 真英
Technical Writer
HelenTech を運営している 尾村 真英 です。これまでに 50 台以上の Chromebook をレビュー しており、主に小規模事業者を対象に Chromebook や Google Workspace の導入・活用支援も行っています。
現在は、Chrome Enterprise 公式ユーザーコミュニティのモデレーターとしても活動し、Professional ChromeOS Administrator 資格を保有しています。
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