2027 年 2 月 17 日に施行が予定されている EU の新しいバッテリー規制について、一部で言われているようにユーザー自身が工具なしでバッテリーを交換(取り外し)できるよう各メーカーがデバイスを再設計する必要がないことが改めて確認されました。
そのため、現在の Google Pixel や Samsung Galaxy などのデバイスが大きく仕様を変更する可能性は低いと考えられます。
スマートフォンのバッテリー取り外しに関する EU 規制
EU のバッテリー規則 (Regulation (EU) 2023/1542) は、バッテリーの劣化とともにデバイスが早期に廃棄されるのを防ぐために 2023 年に策定されました。
この規則は 2025 年に一部内容が改訂されており、新しい内容では、十分な耐久性や防水性能を持たないデバイスに対して、デバイスの修理しやすさとバッテリーの交換しやすさを確保することが定められています。
これにより、2027 年以降に販売されるスマートフォンは、ユーザーが特殊な工具や熱エネルギー、溶剤などを使用せずにバッテリーを取り外せる設計にすることが必要となります。
一定の要件を満たすことによる例外措置
この内容では、すべてのメーカーが接着剤を使わない設計に変更し、昔のスマートフォンのような背面パネルを取り外せる構造にする必要があるように見えます。
しかし 9to5Google によれば、スマートフォンなどのエコデザイン要件を定めた規則 (Commission Regulation (EU) 2023/1670) では、以下の条件をすべて満たすデバイスについては、専門の修理業者のみがバッテリーを交換できる設計であれば問題ないとされています。
- 500 回のフル充電サイクル後に、定格容量の 83% 以上の容量を維持すること
- 1,000 回のフル充電サイクル後に、定格容量の 80% 以上の容量を維持すること
- デバイスが IP67 以上の防塵防水性能を備えていること
Google は、Pixel 8a 以降のモデルにおいて「1,000 回の充電サイクル後に 80% の容量を維持する」という条件を満たしており、Samsung のハイエンドデバイスなども同様に高い基準をクリアしているため、これらのデバイスが新たな規制によって制限を受ける可能性は低いといえます。

つまり、Google や Samsung などが 2027 年以降のスマートフォンでバッテリーを交換できる構造にする必要はありません。
まとめ
新しい EU のバッテリー規則は、バッテリーの劣化によるデバイスの早期廃棄を防ぐため、一定の耐久性や防水性能を持たないデバイスに対してバッテリーの交換ができるような設計を求めるものです。
Google Pixel や Samsung Galaxy などのハイエンドデバイスは、エコデザイン要件で定められた高いバッテリー寿命と防水性能の基準をすでに満たしており、例外措置の対象となります。
そのため、2027 年以降もユーザーが直接影響を受けるような大幅なデザイン変更が行われる可能性は低いと考えられます。
- 関連記事:


