Google が現在開発を進めている最新の Android Canary 2603 ビルドにおいて、SIM カードの PIN 入力を自動化する「SIM ロックの自動保護」機能が実機で動作することが確認されました。
先月の Android 17 の初期ベータ版でこの機能に関するコードが発見されていましたが、今回実際の設定画面や挙動が明らかになっています。
筆者も同ビルドを実行する Pixel デバイスで、この設定を確認することができました。
SIM の PIN 入力を自動化する仕組み
「SIM ロックを設定」という機能を使ってデバイスの画面ロックとは別に SIM カードに PIN を設定することで、スマートフォンが盗難に遭った際などに、SIM カードを別の端末に差し替えて電話番号やモバイル通信を不正利用される被害を防ぐことができます。

一方で、スマートフォンの電源を入れたり、再起動するたびに画面ロックの解除とは別に SIM の PIN を入力する必要があります。
今回 Android Canary で追加された「SIM ロックの自動保護」は、この一手間を解消する機能となります。
「SIM ロックの自動保護」の設定方法
現在、開発者向けの最新ビルド Android Canary 2603 では、設定アプリの [セキュリティとプライバシー] > [その他のセキュリティとプライバシー] > [SIM カードを保護する] からアクセスできます。
機能を有効にするには、「PIN の自動管理」をオンにし、デバイスのパスコードを入力するか生体認証を行います。その後、現在設定している SIM カードの PIN を入力すれば設定完了です。

SIM カードに PIN を設定していない場合でも、通信事業者のデフォルトを使用するオプションから設定を開始できます。なお、キャリアの PIN は一般的に 0000 や 1234 などに設定されています。
なお、「SIM ロック」および「SIM カードを保護する」の設定は、スマートフォンに SIM カードが挿入されている場合にのみ表示されます。
利便性とセキュリティの両立
設定完了後、スマートフォンを再起動した際にユーザーがデバイスのロックコードを入力、または生体認証を行うと、Android OS がバックグラウンドで SIM PIN を代行入力します。
ここで自動入力されるのは、設定済みのスマートフォン本体に SIM カードが挿入されている場合のみです。SIM カードが抜き取られて別の端末に挿入された場合は、これまで通り SIM カードの PIN の入力が要求されます。
デバイスの安全が確認された後にのみ Android が PIN を代行入力する仕組みとなっており、セキュリティを損なうことなく利便性を向上させています。再起動時の手間を省けるため、Pixel ユーザーを含め実用性が高いアップデートです。
今後の展開について
現在、この機能は Android 17 の開発サイクルにあたる Canary ビルドでの実装段階です。今後のベータ版や最終的な安定版としてリリースされる際には、仕様や設定項目の名称が変更される可能性があります。
とはいえ、実際に筆者の Android Canary 2603 で動作する Pixel 9a で動作を確認することができ、日本語化もちゃんとされているため、今後リリースされるにあたって問題がなければ大きな変更はないものと考えられます。


