現在開発が進められている Intel の次世代プロセッサ Panther Lake を搭載した Chromebook に、新たに「atria」と呼ばれるリファレンスボード (設計基盤) が追加されたことを確認しました。
これまで Panther Lake 世代のリファレンスボードとしては「Fatcat」が知られていましたが、今回の「Atria」はそれとは異なる独立した系統として設定されており、今後ここから派生モデルが登場する可能性があります。
Fatcat と並ぶ独立したリファレンスボード
今回、Chromium Gerrit 上で確認した Atria の開発コードは、Fatcat の派生モデル (バリアント) ではなく、独立したメインボードプロジェクトとして追加されています。

また、コード上では (SOC_INTEL_PANTHERLAKE) を参照しており、Fatcat と同じ Intel の Panther Lake プロセッサを搭載しながらも、異なるマザーボード構成を持っています。

なお、同じコードからは「Atria」がノートパソコン (Laptop) であることも示されています。
Fatcat は実際の Chromebook へと派生するためのリファレンスボード (設計基盤) として機能しており、そこから Felino、Francka、Kinmen、Lapis、Ruby、Moonstone といったデバイスに派生しています。

今回追加された Atria も同様に、複数の派生を前提とした構造になっていることから、今後 Atria をベースとしたモデルの開発が行われることになります。
Atria のハードウェア構成と機能
現時点では、Atria の関連する情報は限られていますが、開発コード上から次のような仕様を備える可能性が示唆されています。
- Intel CNVi による Wi-Fi 7 / Bluetooth のサポート
- WWAN (5G/4G-LTE) 向けの電源やピンを備える
- アシスタントキー搭載(クイックインサートキーの可能性も)
- 最大 3 つの USB-C ポート
- 指紋センサのサポート
- セキュリティチップ Ti50 搭載
- タッチパネル、スタイラスペンのサポート
- テンキーサポート
また、SK Hynix 製の LPDDR5 RAM での検証や、PCIe Gen 4 または Gen 5 対応の NVMe SSD の想定、SD カードスロットや UFS 対応といった記述も見つかっています。
このほか、最大 3 系統のカメラ(UCAM、FCAM、WCAM)を搭載でき、4ch のデジタルマイクサポートなどのコードも含まれています。
まとめ
Intel の次世代プロセッサ Panther Lake を搭載する Chromebook 向けに、Fatcat に続く新たなリファレンスボード Atria の存在が確認されました。
コードの記述からは、5G 通信やマルチカメラ、高速なストレージのサポートなど、高いスペックを備えたハイエンドモデルの土台となることが示唆されています。
現時点ではまだ開発の初期段階にありますが、独立した設計基盤として複数のデバイスへ展開される可能性が高く、今後 Atria をベースにどのような Chromebook が追加されるのか期待です。
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なお、本記事の内容は開発中のコードから読み取ったものであり、実際の製品や開発状況とは異なる可能性があることに注意してください。


