今回の Talk on Chromebook by HelenTech は「この1週間であったChromebook関連のニュースをピックアップ」の2024年、第34回目をお届けしていきます。
対象にしているニュースの期間は2024年09月14日から9月20日までとなっていて、今週はChromeOSと開発中の機種に関する話題です。
ChromeOS 128 に2回目のマイナーアップデートが展開
最初に ChromeOS のニュースですが、現在の安定版で最新となる ChromeOS 128 に2回目のマイナーアップデートが展開されました。
公式のリリースノートなどで更新内容の言及はとくにないため、毎週の定例アップデートとなります。このアップデートで特に遅れが目立つデバイスなどはありませんでした。
なお、アップデートに関連する問題を IssueTracker で確認したところ、ChromeOS 128 にアップデートされてから報告のあった、DNSエラーが発生してウェブサイトにアクセスできなくなる問題、タッチパッドが突然機能しなくなる問題という2つの問題が解決されたようです。
ChromeOS 128 の新機能は「サニタイズ」
続いて ChromeOS 128 で導入された新機能の一つ、「サニタイズ」機能についての紹介です。
この機能はデバイスをリセットするための新しいオプションで、これまではデバイスそのものを工場出荷状態に初期化する「Powerwash」だけでしたが、ChromeOS 128 からデバイスを初期化するのではなく、ブラウザとOSの設定のみをデフォルトに戻す「サニタイズ」と呼ばれる機能が追加されています。
この機能を使うと、タブやファイル、Cookie を保持したまま、Chromeの設定が安全なデフォルト設定に戻され、拡張機能が無効になります。、これらの影響で望ましくないポップアップが表示されたり、予期せぬ問題が発生する場合などに使う機能となります。
そのため、主にChrome拡張機能やウェブアプリをインストールしたとき、拡張機能や設定に原因があると思われる問題や動作の解消に、Chromebookを工場出荷状態にリセットすることなく解決できるようになりました。
MediaTek MT8196 搭載 Chromebook が Geekbench で発見
ここから開発中の新機種に関する話題です。まず、未発表の MediaTek チップセット、MT8196 を搭載する Chromebook 「rauru」 のベンチマークスコアが Geekbench で発見されました。
ベンチマークの結果から、インテル第12世代 Core i3-1215U などと同程度のパフォーマンスが期待され、MT8196 はおそらく Chromebook Plus 向けとしてリリースされる可能性があります。
これまで多数の Chromebook をレビューしてきましたが、インテルの Core i3-1215U は性能やバッテリー駆動時間などのバランスも良く、コストパフォーマンスも悪くありません。MediaTek の MT8196 はそれと同程度の性能を持ちつつ、より優れたバッテリー駆動時間と手頃な価格が期待できるため、かなり面白い選択肢になるはずです。
現状では MT8196 を搭載した Chromebook がいつリリースされるかはわかりませんが、早くても来年春頃になると思われます。
Samsung Galaxy Chromebook Plus の情報
続いて、間もなく発表される可能性がある Samsung Galaxy Chromebook Plus に関する新情報です。
これまで開発中の状況から、Chromebookのなかでもかなりユニークな1台になると予想されていますが、新しい機能の一つとしてディスプレイが周囲の環境に応じて画面の色温度を自動調整できるようになる可能性が示されています。
これは Apple が iPhone や Mac で導入している「True Tone」に似た機能になる可能性があり、これまでにも Chromebook で導入されるかもしれないという噂はありましたが、いままで実際に導入されたことはありません。今回、Samsung は Galaxy Chromebook Plus で初めてこの機能を搭載する可能性があります。
なお、Galaxy Chromebook Plus という名称はいままで仮の名称として呼ばれていましたが、ChromeOS のリカバリーデータベースから XOL というコードネームのデバイスが、Galaxy Chromebook Plus であることが正式に確認されました。
ASUS ExpertBook CX54 Chromebook Plus の日本版もレビュー
最後に、先月末にレビューしている ASUS ExpertBook CX54 Chromebook Plus の日本版の実機レビューも公開しました。この記事では主に海外版と日本版の違いと、8GBRAMと16GBRAMでタブを開いたときの動作の違いについて簡単に説明しています。
国内で一般販売されている Chromebook のなかでは現状 ASUS CX54 Chromebook Plus だけが16GBRAMを搭載しているため、性能を重視する人には良い選択肢になると思います。
以上がこの1週間であったChromebook関連のニュースをピックアップとなります。