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「EPOS IMPACT 1061T ANC」を実機レビュー。マイク性能を重視したビジネス向けヘッドセットの決定版

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今回の記事では、EPOS が展開するビジネス向けヘッドセットの上位モデル「EPOS IMPACT 1000」シリーズのうち、Microsoft Teams 認証を取得し、ANC (アクティブノイズキャンセリング)を搭載している「EPOS IMPACT 1061T ANC」の実機レビューをお届けします。

本製品は、ワイヤレス充電に対応した専用スタンドや、AI を活用した非常に強力なノイズキャンセリングマイクを搭載しており、オンライン会議や通話が多いビジネスユーザーにとって、業務の質を向上させる魅力的な選択肢です。

発売から 2 年以上が経過していますが、現時点で使用してもマイク性能に関しては、これまでのハイエンドな業務用ワイヤレスヘッドセットの中でも群を抜いた高性能さを備えています。

そのため、通話やオンライン会議でのマイク性能を重視し、ANC なども含めた使いやすいビジネス向けヘッドセットを探しているユーザーにおすすめできる 1 台です。

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本レビューにあたっては実機の貸出を受けていますが、内容についてメーカーからの関与はなく、実際に数週間業務で使用したうえでの率直な感想をまとめています。

目次

EPOS IMPACT 1061T ANC の主な特長

はじめに、「EPOS IMPACT 1061T ANC」の主な特長と仕様です。

装着スタイル両耳、ヘッドバンド
イヤーカップタイプオンイヤー
ヘッドセット重量181g
イヤパッド素材レザーレット
ブームアーム長136mm
保証期間2 年間
接続方式Bluetooth, USB-C ケーブル, USB-A ドングル
Bluetooth バージョン5.3
Bluetooth プロファイルHSP 1.2, HFP 1.8, A2DP 1.3.2, AVRCP 1.6.2
対応オーディオコーデックSBC, AAC
ワイヤレス動作範囲最大 30m
同時接続数最大 3 台
スピーカー周波数特性 (音楽モード)20Hz – 20KHz
スピーカー周波数特性 (通話モード)100Hz – 16KHz (スーパーワイドバンド)
ノイズキャンセリング (ANC)ハイブリッドアダプティブ方式
ユーザー聴覚保護EPOS ActiveGard, EU Noise at Work limiter, Australia G616
マイク方式デジタルMEMS、アダプティブビームフォーミング
マイク周波数特性100Hz – 16KHz (スーパーワイドバンド)
ノイズキャンセリング (マイク)EPOS AI によるノイズリダクション
バッテリー通話時間 (ANCオン): 最大 19 時間
通話時間 (ANCオフ): 最大 20 時間
音楽再生時間 (ANCオン): 最大 32 時間
音楽再生時間 (ANCオフ): 最大 55 時間
充電時間有線: 約 1.5 時間
※ 10 分の充電で最大 90 分使用可能
ワイヤレス: 約 2.5 時間

今回のレビューしている実機「EPOS IMPACT 1061T ANC」は、USB-A タイプの BTD 800a ドングル、Microsoft Teams 認定を受けているモデルのため、マイクの付け根部分に専用ボタン(通話への応答・切断)があります。

このほか、ビジネス向けヘッドセットらしくビジーライト(通話中などにイヤーカップ上部の LED が点灯)やWindows や macOS、Android、iOS に対応する「EPOS Connect」アプリ、さらにウェブ版もあるため、ブラウザ経由でファームウェアアップデートを実行することもできます。

デザインと装着感

「EPOS IMPACT 1061T ANC」は、オンイヤータイプのヘッドセットです。

マイクアームは左右どちらの耳にも装着できるよう、270 度回転する仕様になっているため、ユーザーの好みで装着向きを変えられる点はメリットです。

イヤーカップからの側圧も強すぎず、まずまずのフィット感です。イヤーカップのクッション性も悪くありませんが、カップのサイズが少し小さめに感じるため、ベストな位置を見つけるのにやや苦労し、人によっては長時間使用していると負担を感じるかもしれません。

頭の上に来る部分のクッション性もまずまずで、こちらは長時間の装着でもとくに負荷は感じませんでした。ちなみに中央部分のクッションはありませんが、これは専用スタンドに置いたときのワイヤレス充電の設置点となっています。

一般的なヘッドホンスタンドのようにに引っ掛けるようにして充電することができるため、オンライン会議の回数が多いユーザーには非常に便利です。ただ、便利なせいで電源をオフにするのを忘れてしまうことが多々ありました。

この専用ワイヤレス充電スタンドは別売りとなっており、セット販売もされていますが、USB-C による有線充電も可能なので、予算や必要性に応じて購入するかどうかは検討できます。

さらに持ち運び用のソフトポーチも付属しています。ポーチはフェルト製のソフトタイプであることと、マイクアークを完全に収納できないため、バッグの中で他の荷物と一緒にする場合は注意が必要です。大荷物ではなくカフェやコワーキングスペースなど近場への移動であれば問題ないと思います。

なお、USB レシーバー(ドングル)の「BTD 800a」もポーチの内側に収納されています。

レシーバー

「EPOS IMPACT 1000」シリーズは、無線での接続を安定させるために専用ドングル (BTD 800)が付属しています。このドングルは USB-A または USB-C を選ぶことができますが、今回は USB-A タイプです。

ドングルにはボタンがあり、これを長押しするとペアリングモードに移行しますが、通常は購入時のペアリングのまま使用できます。他にデバイスを増やしたり、何等かの理由でペアリングが解除されてしまったとき以外に使うことはないと思います。

また、LED の状態で接続状況が確認でき、青色点滅はペアリング待ち、青色点灯は接続済み、会議中の赤点滅はマイクミュート中といったステータスを示してくれます。

操作性

マイクを左耳側に来るようにしたとき、スライド式の電源・ペアリングボタン、ボリュームスライダーと再生/停止を兼ねたボタン、USB-C ポートが左側のイヤーカップに、ANC ボタンが右側のイヤーカップにあります。

マイクのカップ側には通話応答と終話ができるボタンがあり、Teams や電話への応答をこのボタンで対応することができます。また、マイクアームを上げるだけでミュートになる「リフト・トゥ・ミュート」機能も搭載されており、会議中に音声をオフにしたい場合に便利です。

操作性という点では、一般的な業務用ヘッドセットと同等で、大きな不満はありません。ただ、Jabra Evolve2 シリーズなどを使ったことがあるユーザーは、左側にマイクがある状態だとボタンの位置関係が分かりづらく、慣れるまでは少し使いづらいと感じるかもしれません。

接続性とバッテリー

「EPOS IMPACT 1000」シリーズは接続性も高く、PC には付属の USB-A または USB-C ドングル、スマートフォンやタブレットには Bluetooth といった形で、最大 3 台のデバイスに同時にワイヤレス接続が可能です。

PC でオンライン会議をしながら、スマートフォンの着信にもシームレスに応答できるなど、複数のデバイスを併用するユーザーにはとても便利です。

しかし、例えばスマートフォンと PC (レシーバー)に同時接続していて、スマートフォンで音楽を聞いているときに PC 側で通知音などが鳴ると、音楽が中断されてそっちに切り替わってしまいます。ほんの一瞬の通知音や PC 側で通知音をゼロにしていても切り替わってしまい、その後 20 秒くらい待たないとスマートフォン側の音楽再生に戻らないため、マルチペアリング中にはやや使いづらさを感じました。

ちゃんと切り替わる点は良いのですが、通知音のような短い音を無視するような設定があればさらに便利になると思います。

バッテリー駆動時間については、約 3 時間連続しての打ち合わせと前後 1 時間程度の音楽を聞いた程度ではバッテリー切れになることはありませんでした。

今回は充電スタンドとセットで購入していれば、少しの空き時間でもスタンドに載せておけば充電されるため、オフィスなど固定の場所で使うのであればバッテリー切れの心配はほぼありません。

もしバッテリー切れになってしまっても、10 分の充電で最大 90 分使用できる高速充電に対応しているため、まず困ることはないと思います。

音質・ANC

音質については、ビジネスヘッドセットではあるものの、通話音声がクリアなだけでなく、業務中に BGM を流したり、休憩中に動画やポッドキャストを視聴したりといった用途にも十分活用できる品質です。

高音質が売りの高価格帯オーバーイヤーヘッドホンなどに比べると音の広がりなどはやや劣り、イコライザーによるカスタマイズの自由度もほぼありませんが、優先順位がマイクの通話品質にあるのであれば、おそらく大きな問題はないと思います。

ANC (アクティブノイズキャンセリング) 機能は、オーバーイヤーのハイエンドヘッドホンほど強力ではありませんが、オンイヤー型としては優秀です。エアコンや PC のファンの音、オフィスで使われるような一般的なキーボードの打鍵音はほぼ気にならなくなります。 

遮音性もオーバーイヤータイプほどではなく、カフェのような環境では、人の話し声は完全には消えませんが、コーヒーマシンの駆動音などの環境ノイズは耳障りでないレベルまで抑えられ、オープンオフィス程度の騒がしさであれば十分に対応できます。音楽を流していればほぼ気になりません。

会議中はサイドトーンを有効にしていても、周囲の音をうまくカットしつつ自分の声も聞こえている印象なので、少し騒がしい場所での会議参加中でも安心です。

筆者が過去に使用した Jabra のモデルで言えば、音質と ANC は「Jabra Evolve2 85」ほどではないものの、「Jabra Evolve2 65 / 65 Flex」や「Jabra Evolve 2 75」などよりも上という印象でした。

マイク性能とサンプル

「EPOS IMPACT 1061T」のマイク性能は、これまでにレビューしてきた業務用ヘッドセットの中でもトップクラスにクリアだと感じました。

以下は実際に自宅の静かな環境と、カフェ(スタバ)でのマイク音声のサンプルです。

自宅 / Chromebook / BTD 800 / Podcastle
自宅 / Chromebook BTD 800 / Google Meet
カフェ / Chromebook / BTD 800 / Podcastle
カフェ / Chromebook / BTD 800 / Google Meet

特にカフェのような騒がしい場所でも、ノイズキャンセリングが周囲の雑音をしっかり抑制し、自分の声だけをはっきりと相手に届けることができます。

ただし、マイクの性能が非常に高いため、周りに配慮して囁くような小さな声で話すと、かえって音声が途切れて聞こえづらくなることがある点には注意が必要です。 普通の会話より少し小さいくらいの声量であれば問題なく、会議用のヘッドセットとしては非常に高性能です。

このマイク性能であれば、自宅や会議ブースだけでなく、オフィスやコワーキングスペース、カフェといった様々な場所でも安心して会議に参加することができると思います。

アプリ

EPOS のデバイスは、専用ソフトウェア「EPOS Connect」でファームウェアのアップデートや設定が可能です。

便利な点として Web 版の「EPOS Connect」が用意されており、Chromebook でもブラウザ経由で本体とドングルのファームウェアアップデートが行えます。 ただし、アップデートは USB ケーブルで直接接続した方がスムーズです。

なお、ANC の強弱調整などの詳細設定は Web 版ではできず、Windows や macOS のデスクトップアプリ、またはスマートフォンのアプリが必要です。

Jabra モデルとの比較

筆者はこれまで Jabra 製品を愛用しており、ヘッドセットでは Jabra Evolve2 65 Flex と Jabra Evolve2 85 を直近の会議用デバイスとして使ってきました。

両者と比較すると、通話や録音、オンライン会議におけるマイク性能は確実に「EPOS IMPACT 1061T」が優れています。

ANC に関しては Evolve2 65 Flex よりも上ですが、オーバーイヤータイプの Evolve2 85 よりもやや劣ります。これは遮音性能のわずかな差が影響しているようにも感じます。

音質についても Evolve2 85 と同等かやや劣る程度ですが、ビジネス向けヘッドセットとしてみれば十分なレベルです。

一方で、EPOS は Jabra に比べてアプリで設定できる項目が少なく、イコライザーなども含めたカスタマイズ性は Jabra に軍配が上がります。

どこを重視するかですが、マイク性能を第一に考えており、音質や ANC に関しても大きな妥協はしたくない場合には、「EPOS IMPACT 1061T ANC」は良い選択肢になると思います。

価格

価格についてですが、今回レビューしている「EPOS IMPACT 1061T ANC」とワイヤレス充電スタンドのセットは、Amazon で 58,850 円で販売されています。

業務用ヘッドセットの上位モデルとして見れば一般的な価格設定ですが、高価であることに間違いはありません。しかし、マイクや音質、ANC、装着感などの性能と機能のバランスを考慮すると、ビジネス用途であれば十分に検討する価値があります。

まとめ

「EPOS IMPACT 1000」シリーズは、特にマイク性能を重視するビジネスユーザーにとって、非常に魅力的な選択肢です。マイクのノイズキャンセリングは、オフィスやコワーキングスペースなど騒がしい環境下でのオンライン会議を格段に向上させてくれます。

また、置くだけで充電できるワイヤレス充電スタンドの利便性が高いだけでなく、置き場所にも悩まずに済むため、据え置きで使うことが多いのであればセットで購入することをおすすめします。

装着感やボタン操作に少し慣れが必要な点や、マルチポイント接続時の挙動、アプリの物足りなさなど、いくつか気になる点はありますが、それを補って余りあるメリットがあります。クリアな音声でストレスのないオンライン会議を実現したい方には、ぜひおすすめしたい一台です。

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なお、手頃な価格でマイク性能を重視したい場合には、EPOS IMPACT 100 シリーズがおすすめです。

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尾村 真英
Technical Writer
HelenTech を運営している 尾村 真英 です。これまでに 50 台以上の Chromebook をレビュー しており、主に小規模事業者を対象に Chromebook や Google Workspace の導入・活用支援も行っています。
現在は、Chrome Enterprise 公式ユーザーコミュニティのモデレーターとしても活動し、Professional ChromeOS Administrator 資格を保有しています。

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