Acer Chromebook 516 GE の 16GBRAM モデルを実機レビュー。これで約600ドルならオススメの1台

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Acer Chromebook 516 GE を実機レビュー

今回の記事では、Acer が2022年にリリースした Google ゲーミング Chromebook シリーズの第1弾となる「Acer Chromebook 516 GE」の実機レビューをお届けします。

なお、このモデルは国内未発売となっていて、米国Amazonから直送対応モデルを購入しています。さらに今回はベースモデルではなく上位モデルの 16GBRAM / 256GB ストレージを搭載しているモデルで、Acer の Works with Chromebook コントローラーが付いて600ドルというお値打ち価格です。この時点ですでにオススメできます。

「Acer Chromebook 516 GE」は、Google が2022年10月に”ゲーミング Chromebook“という新カテゴリーを発表したときに第1弾として紹介している3機種のうちの1機種です。このモデルは 120Hz リフレッシュレートに対応する16インチ 2560×1600 ディスプレイを搭載、Core i5-1240P を搭載するハイスペック、アンチゴースト機能を備えた RGB バックライトキーボードを採用するなど、Chromebook なのにゲーミングっぽいことが特長です。

ちなみに残りの2つのうち1つは、日本でも発売されている「ASUS Chromebook Vibe CX55 Flip (CX5501)」で、もう一つは日本未発売の「Lenovo IdeaPad Gaming Chromebook」です。

「Acer Chromebook 516 GE」はすでに発売から1年半以上が経過していますが、性能面では現在でも最上位クラスに位置するモデルで、特に CPU は ASUS Chromebox 5 と同じ Core i5-1240P を採用しているため、Core i7-1265U を搭載するデバイスなどと遜色ないレベルで動作します。さらに今回購入した「Acer Chromebook 516 GE」は 16GBRAM を搭載しているため、通常のモデルよりも動作に余裕があるということもポイントです。

今回購入している Acer Chromebook 516 GE のスペックは次のとおり。カッコ内はベースモデルです。

目次

スペック

ディスプレイ16インチ IPS
2,560 × 1,600
120Hzリフレッシュレート
100% sRGB
アンチグレア
CPUCore i5-1240P
RAM16GB
(8GB)
内部ストレージ256GB PCIe NVMe SSD
(128GB PCIe SSD)
外部ストレージ
ポートUSB-C ×2
USB-A ×1
HDMI ×1
Ethernet ×1
3.5mmジャック
WebカメラHD
ネットワークWi-Fi 6E
Bluetooth 5.2
バッテリー最大9時間
その他RGB キーボードバックライト(3 Zone)
アンチゴースト機能
dts スピーカー
Acer ChromeOS 対応コントローラー付属
サイズ355.6×248.9×21.3mm
重さ1.7kg
米Amazon価格599.99ドル
※諸費用込みで11万円以下

Windows の所謂ゲーミングノートパソコンとは異なり、GPU が別で搭載されていないことに注意してください。ゲーミング Chromebook はあくまでも Chromebook であり、ゲームであっても基本的にクラウドベースでゲームをプレイすることを想定しているためです。

もちろん、ChromeOS では Linux (Debian) が動作しているため、Linux 版の Steam を使うことでローカルでゲームをプレイすることも可能です。しかし、グラフィックス性能は内蔵 GPU の Intel Iris Xe Graphics となるため、AAA タイトルをはじめ重たいゲームのプレイはほぼ無理と思ったほうが良いです。Android のゲームプレイも可能ですが、本製品にはタッチスクリーンが搭載されていないことや安定性の問題などを含めて、こちらもプレイできるゲームは限られていることに注意してください。

ベンチマーク

ここで先に各種ベンチマークソフトで測定したベンチマークスコアを紹介しておきます。まずは Acer Chromebook 516 GE と HP Elite Dragonfly Chromebook の最上位モデルで比較したベンチマークです。

516GE
(i5-1240P / 16GB)
Eltie Dragonfly
(i7-1265U / 16GB)
Geekbench Single1,7981,906
Geekbench Multi7,4396,740
Geekbench Vulkan10,59611,448
PCMARK14,66613,682
CrXPRT2204177
Octane 2.0+ Single82,84488,423
Octane 2.0+ Multi551,568370,356
JetStream2273296
Speedometer 31516

続いて他のハイスペック Chromebook のベンチマークスコアとの比較です。測定したタイミングをあわせるため、一部古いバージョンのベンチマークソフトで測定しています。

スコアだけ見ても Intel Core i7-1265U / 16GBRAM に負けておらず、マルチコアスコアの性能はそれを上回っていることがわかります。もちろん、ベンチマークがすべてではありませんが、実際の使用感も同じようなものです。むしろ Core i5-10210U から Chromebook としてはハイスペックなことに変わりはないため、それ以上の性能を持っているだけでも十分検討する価値はあると思います。

実機レビュー

まず Acer Chromebook 516 GE の外観ですが、見た目はメタルっぽい加工がされているものの、実際には樹脂製ボディとなっています。本体の造りはしっかりとしており、低価格帯の Chromebook と比べても安っぽい印象は受けません。

外装の質感では以前レビューしている Acer Chromebook Plus 514 よりも高く、516 GE のほうが全体的に上という印象です。

本体のサイズは 355.6×248.9×21.3mm で、重さは約1.7kgとなっています。このサイズは MacBook Pro 16インチモデルよりもわずかに大きく厚みがありますが、400gほど軽くなります。そのため、MacBook Pro 16インチが入るバッグでも物によっては Acer Chromebook 516 GE が入らないもしくはキツキツになる可能性があります。実際に私の愛用する「Bellroy via Backpack」や「Aer City Pack」にも入るには入りますが、余裕はほぼありませんでした。

続いて本体の左右ですが、左側面には USB-C ポートと RJ45 Ethernet ポート、3.5mm オーディオジャックがあります。右側面には USB-C ポート、HDMI ポート、USB-A ポートがあります。

左右の USB-C ポートは残念ながら Thunderbolt や USB4 ではありません。USB-A ポートも1つだけという点もユーザーによっては残念かもしれません。一方、最近の Chromebook では非常に珍しい Ethernet ポートが搭載されており、ネットワークに有線接続することで安定したゲームプレイが可能です。もちろん Web 会議などで使うときにも安心です。

ちなみに Acer Chromebook 516 GE は Chromebook Plus ハードウェア要件を満たしているため、1080p Web カメラを搭載しており、低価格モデルよりも高解像度な映像を提供することができます。

あとは天板が180度まで開くことができるため、画面を誰かに見せるときだけでなくノートパソコンスタンドを使ったときに角度が調整しやすいことも地味なメリットです。加えてエルゴリフトを備えており、天板を90度以上まで開くとほんの少しだけキーボード側が浮いて傾斜が付きます。

ディスプレイは 120Hz リフレッシュレートに対応した 16インチ 2,500×1,600 解像度となっていて、sRGB 100% の色域、広視野角(IPS)でノングレアタイプです。くっきりとした見え方である程度の角度からでもちゃんと見えますしD、色味などもしっかりと出ているため色を重視するような編集作業でもほとんど問題はないと思います。

解像度は2560×1600(ネイティブ)から9段階の表示サイズ変更が利用可能です。次のようなサイズが用意されています。

  • 63% : 2560×1600 (ネイティブ)
  • 70% : 2286×1429
  • 75% : 2133×1333
  • 80% : 2000×1250
  • 85% : 1882×1176
  • 90% : 1778×1111
  • 100% : 1600×1000 (デフォルト)
  • 115% : 1391×870
  • 130% : 1231×769

16インチというサイズなので高解像度で使用しても使いづらいということはありませんが、実用的な表示サイズは70%〜85%あたりでした。これであればフルHD以上の作業領域を確保できるため、ウィンドウを分割して作業したいユーザーにはお勧めです。

高解像度で色味や見え方に不満はありませんが、タッチスクリーンに非対応なことはユーザーによって残念かもしれません。むしろタッチ非対応という点以外に不満がないので、これが許容できるかどうかですね。あと無理やり不満を出すとすれば、画面の明るさがもう少し欲しいかも?というくらいです。

キーボードに関しては、キーの質感や打鍵感は低価格なモデルや Acer Chromebook Plus 514 よりも良く、少ししっとりとした反発感ですが、チープな印象はありません。アンチゴースト機能があるため、複数のキーを同時入力してもちゃんと反応します。また、Acer Chromebook 516 GE のキーボードは RGB バックライトを備えていることがポイントです。

キーボードのバックライトは4つのゾーンに分かれており、[壁紙とスタイル]から変更することができ、それぞれ7つのベースカラーと壁紙に合わせてカラーの自動選択することができます。カスタマイズで4つのゾーンを変更することもできますが、選べるカラーが決まっていることに注意が必要です。

RGB キーボードがあるだけでもゲーミングらしさはありますが、バックライトがそこまで明るくないため、明るい部屋では RGB キーボードかどうかがわかりません。真っ暗な部屋でも、所謂ゲーミングノートPCやゲーミングキーボードのライティングに比べて薄い(明るくない)ため、派手さがないことは勿体ないと感じます。

タッチパッドに関しても反応やクリックしたときの質感は低価格モデルに比べて不満はなく、大きめのサイズなため扱いやすいです。

パフォーマンス

私は Acer Chromebook 516 GE を GeForce NOW でのゲームやブログ、仕事でも使ってみましたが、性能面では文句なしの1台で、例えばブラウザを50個近く開いて YouTube で動画を流しつつ、Photoshop Web 版で画像編集したり Lightroom Android アプリで写真編集をしてみても、落ちたりフリーズするといったことはありませんでした。クラウドベースの作業はほぼ快適にこなすことができます。

また、Linux 版の Steam を使って DEMEO をプレイしてみましたが、これもほぼ問題なくスムーズにプレイすることができました。これ以外にも FF5 やスターオーシャンセカンドストーリーR なども試しましたがデフォルトの設定で問題なく動作し、2560×1600の120Hzでもプレイ可能です。ただ、ゲーム内の設定によっては若干重たさを感じる場面もあるため、適宜調整は必要ですが、デフォルトの範囲であれば快適なプレイができます。

デフォルト設定のまま DEMEO、スターオーシャンセカンドストーリーR、FF5をプレイしたとき、CPU使用率は大体30%前後、温度は60〜70℃でした。RAMはカツカツなので、本機が 16GBRAMモデルであることも影響している可能性はありますが、PS時代のゲームまたはそれに近いものであればローカルでもほぼ問題なしです。

一方、クラウドゲームサービスの GeForce NOW ももちろん問題なくプレイできますが、120Hzリフレッシュレートを活かすためには GeForce NOW Ultimate プランに加入する必要があります。また、GeForce NOW に限らずクラウドゲームサービスをプレイするときにはネットワークの速度と安定性によって快適さが左右されることに注意してください。

全体的に私のメインマシンである Intel Core i7-1265U / 16GBRAM を搭載した HP Elite Dragonfly Chromebook と性能面は変わらないか、ゲームプレイ時の発熱などを考慮すればそれよりも快適に使うことができるため、Acer Chromebook 516 GE はかなりオススメできる1台です。

物足りない&気になる点

性能面では文句なしで、据え置きで普段使いするのであれば十分過ぎる1台ですが、当然すべてが完璧ではなく、いくつかの気になる点&物足りない点があります。

  • 指紋センサがない
  • タッチスクリーンではない
  • RGB キーボードの明るさが足りない
  • スピーカーがイマイチ
  • Thunderbolt 4 もあってもよかった
  • バッテリー駆動時間はやや短め

このうちタッチスクリーンと Thunderbolt、RGBキーボードについては触れていますので割愛しますが、まず利便性という点では指紋センサがあっても良かったと思います。最近ではパスキーでも利用できるようになったので、これがあればセキュリティ面でもメリットがあると思います。また、スピーカーも dts オーディオと銘打っているものの、実際には音は大きく出るものの低音が物足りず薄っぺらい印象でした。

これも1000ドル前後のプレミアムモデルと比較したら物足りないとは思いますが、599ドルで手に入るモデルとすれば、妥協点としては仕方ないかもしれません。ただ、それでもスピーカーに関してはゲーミング Chromebook というのであれば改善の余地はありますし、タッチスクリーンやRGBバックライトについても同様です。

とは言え、これらを妥協できればわずか600ドルで現行世代で最もハイスペックなクラスの Chromebook を手に入れられるのは魅力的です。

一方、バッテリー駆動時間に関しては公称値の9時間は無理にしても、使い方次第では5時間近くは持ちます。Chromebookとしてはやや短めではあるものの、部屋を移動して使いたい場合や少し外に持ち出すといったことであれば十分です。

まとめ

今回は米国 Amazon で Acer Chromebook 516 GE の 16GBRAM モデルを諸費用込みで10万円少々で購入したわけですが、性能面と使い勝手を考えるとかなりオススメできる1台です。GeForce NOW などのクラウドゲームをプレイするユーザーだけでなく、仕事でもハイスペックな Chromebook が必要で、かつ大きな画面でテンキーは不要というユーザーにおすすめです。

ちなみに米国 Amazon で購入できるモデルには Works with Chromebook 認定の Acer のゲームコントローラーが付属するため、それも含めるとかなりお得です。

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著者情報

Masahide Omuraのアバター Masahide Omura Product Marketing Manager

Professional ChromeOS Administrator 取得者。これまでに40台以上の Chromebook を試し、業務でも Chromebook や Google Workspace の導入・活用支援も行う。本業はアクセス解析や広告運用、ときにPMM。プロフィールはこちら

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