Google DeepMind が開発した実験的な AI ブラウザエージェント「Project Mariner」が、2026 年 5 月 4 日にサービスを終了したことが確認されました。
現在、同プロジェクトのページには、「Project Mariner をご利用いただきありがとうございました。2026 年 5 月 4 日にサービスを終了し、その技術は他の Google 製品へと引き継がれました。」というメッセージが表示されています。
Project Mariner とは?
Project Mariner は、2024 年 12 月に Google が発表した実験的な Chrome 拡張機能です。
Gemini 2.0 を基盤とし、ブラウザの画面をスクリーンショットで認識しながら、テキストやフォーム、ボタンなどのページ要素を理解して自律的に操作する仕組みを採用していました。
ユーザーが指示を与えると、AI がウェブサイトを自律的に移動しながらフォームの入力、求人情報の検索、Expedia のようなサービスでの旅行予約といったタスクを実行できるのが特徴です。
WebVoyager ベンチマークでの成功率は 83.5% を記録し、ウェブ上の実タスクに対して高い精度を示していました。
その後、2025 年の Google I/O では最大 10 件のタスクを並行処理できる機能が追加されるなど、アップデートが続けられていました。
2026 年 5 月 4 日付けでサービス終了
サービス終了について Google は公式なコメントを出していませんが、Wired の報道によると、今年 3 月の時点ですでに Google は Project Mariner のチームからスタッフを異動させており、事実上の縮小が進んでいたとみられます。
Project Mariner はブラウザ画面をリアルタイムでスクリーンショット処理する仕組みのため、相応の計算リソースを必要とし、動作の遅延やボタンの誤認識が生じることもありました。
また、AI エージェントの領域では OpenAI の Operator や Claude Code のように、ウェブ閲覧だけでなくファイル操作や複雑なコードの記述まで担えるツールが台頭しており、ブラウザの画面操作を主体とするアプローチの位置づけは変わりつつあります。
Gemini Agent と AI モードへ技術が引き継ぎ
Project Mariner の技術は、すでに Google の複数のプロダクトに組み込まれており、Gemini アプリのエージェントモードでは、メールのアーカイブやホテルの予約といったタスクをユーザーに代わって実行できます。
また、Google 検索の「AI モード」にも Project Mariner のエージェント機能が統合されており、マルチステップのタスクを検索画面上でこなせるようになっています。
さらに Google は、Chrome 上で航空券の価格調査といった複数ステップの処理を自動化する「auto-browse」と呼ばれる新機能も開発中です。
Project Mariner との直接的な関連は明示されていないものの、AI エージェントによるブラウザ操作という方向性は共通しています。
5 月 19 日に開幕する Google I/O 2026 では、こうしたウェブエージェント関連の新機能がさらに発表される可能性があります。








