ChromeOS 147 で Linux 環境が刷新。新アーキテクチャ Baguette がデフォルトに

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Chromebook の Crostini (Linux 開発環境) で新しい Baguette を起動している様子
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Google は先日リリースされた ChromeOS 147 安定版にて、Chromebook などで利用できる ChromeOS 上の Linux 開発環境(Crostini)に次世代アーキテクチャとなる Baguette を導入したことを正式に発表しました。

これにより、従来のコンテナを使用した仕組みから、仮想化されたゲスト上で直接実行するコンテナレスな環境へと変更されています。また、この変更に合わせて一部機能が非推奨となり、サポートが終了する機能も発表されました。

目次

新アーキテクチャ Baguette の特長と変更点

Baguette は、ChromeOS 上で Linux 開発環境を動作させるための新しいアーキテクチャです。これまで Crostini 環境ではコンテナを使用していましたが、Baguette では仮想化されたゲスト上で Linux を直接実行します。

この新しいアーキテクチャを採用したことで、インストールや起動にかかる時間が短縮され、古い lxc の依存関係を削除して cgroups v2 に対応、ホスト環境でのスワップファイルのマウントが可能になるなど、仮想化されたゲストへの直接アクセスも強化されています。これに加え、Docker や Podman といった独自のコンテナを実行できるようになりました。

ChromeOS 147 以降のバージョンで Linux 環境を新しくインストールする場合、デフォルトで Baguette が適用されます。既存の Linux 環境をアップグレードする方法については、今後発表される予定です。

なお、この機能は chrome://flags にある #crostini-containerless フラグで制御でき、必要に応じて無効化 (Disabled) することも可能です。

自分の環境が Baguette かどうかを確認する方法

いま起動している Linux 環境が従来の方式か、新しい Baguette かを判断するには、ターミナルで以下のコマンドを実行します。

  • stat -fc %T /sys/fs/cgroup/

実行結果が tmpfs と表示された場合は従来の Crostini 環境であり、cgroup2fs と表示された場合は新アーキテクチャの Baguette 環境で動作しています。

実際に筆者も ChromeOS 147 以前に作成した Linux 開発環境と、一度削除してから新しく作成した環境で結果が異なることを確認しました。

非推奨およびサポートが終了する機能

新しいアーキテクチャへの移行に伴い、ChromeOS 上の Linux 環境においていくつかの機能が非推奨に指定されました。

  • UI を経由した Debian のアップグレード
  • .deb ファイルを使用した UI 経由でのインストールおよびアンインストール
  • マルチコンテナのサポート
  • Ansible ベースのコンテナ設定のサポート

これらのうち、.deb ファイルの取り扱いの変更マルチコンテナのサポートについては、ChromeOS 141 から段階的に導入されています。

また、非推奨ではないものの、サポートが終了する機能も発表されています。これらの機能は今後も動作する可能性がありますが、問題が発生した場合でも修正されることはありません。

  • IME のサポート
  • グラフィックアクセラレーション

これまで Linux アプリを活用していたユーザーにとって、グラフィックアクセラレーションや IME のサポートが終了の扱いになることは注意が必要です。

今後のアップデートで IME サポートが復活する可能性

公式のドキュメント上では IME のサポートは終了扱いとなっていますが、Reddit ユーザーから ChromeOS 146 のパッケージリストには存在しなかった cros-im が、ChromeOS 149 (arm64/trixie) のパッケージリストに再び追加されていることが報告されました。

そのため、現状では公式にサポート終了とされていますが、今後のアップデートによって IME を利用するためのパッケージが再び提供される可能性があります。

ただし、提供されている cros-im のパッケージ説明には「ChromeOS の IME を Crostini 内で使用できるようにする」と記載されています。ここで言及されている「Crostini」が、従来のコンテナベースの旧環境のみを指しているのか、あるいは ChromeOS 上の Linux 環境全般(新しい Baguette を含む)を指す総称として使われているのかは現時点では不明です。

また、記事執筆時点では筆者の ChromeOS Canary 環境 (149.0.7784.0) では同機能に関するフラグなどの追加は確認できませんでした。

まとめ

ChromeOS 147 での Baguette の導入により、Linux 開発環境のパフォーマンスが向上し、Docker などが利用できるようになるという大きな変化がありました。

その反面、UI 経由での操作や IME などのサポート方針に変更が加えられているため、新しく環境を構築する際は注意が必要です。

既存ユーザー向けのアップグレード方法については、今後 Google から発表される予定です。

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尾村 真英
Technical Writer
HelenTech を運営している 尾村 真英 です。これまでに 50 台以上の Chromebook をレビュー しており、主に小規模事業者を対象に Chromebook や Google Workspace の導入・活用支援も行っています。
現在は、Chrome Enterprise 公式ユーザーコミュニティのモデレーターとしても活動し、Professional ChromeOS Administrator 資格を保有しています。
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