今年 4 月、Google と Qualcomm が Snapdragon X Plus チップを搭載する Chromebook の開発に着手し始めていることをお伝えしました。今回、その進展として、最初に Snapdragon X Plus を搭載する Chromebook のベースとなる可能性のある「Bluey」と呼ばれるボードが開発されていることが確認されました。
Bluey ベースボード
この情報は Chrome Unboxed によるもので、コードネーム「Bluey」と名付けられたベースボードの開発が始まっていることが確認されています。

Chromium Gerrit において「ベースボード」とは、ハードウェア開発の基盤となる部分を指し、これを基に、様々なメーカーが複数の Chromebook モデル(「バリアント」や「リファレンスデザイン」と呼ばれることもあります)を構築していきます。
前回の報告では、Google と Qualcomm が ChromeOS で Snapdragon X Plus X1P-42-100 を動作させる(搭載する)ために開発に取り組み始めた段階でしたが、今回「Bluey」が発見されたことで、実際のデバイスの開発段階に移行していることを示唆しています。
これにより、Snapdragon X Plus 搭載 Chromebook が間もなく登場する可能性が高まりました。
Snapdragon X Plus への期待
Snapdragon X Plus は、すでに Windows ノートPCでは搭載されており、より手頃な価格でありながら、パフォーマンスとバッテリー駆動時間のバランスが優れている点が特長です。実際に Windows デバイスで触った限りでは、Windows のヘビーユースにおいては物足りなさを感じる場面もありましたが、Chromebook においては十分ハイエンドのパフォーマンスを発揮すると考えられます。
また、今回開発に取り組まれている Snapdragon X Plus は、シリーズの中でも最も下位となる X1P-42-100 という型番ですが、それでも ChromeOS では高性能な部類に入ります。そのため、おそらくほとんどのユーザーには十分な性能を備えていると言えます。

性能面では Intel Core i3 U シリーズなどとも競合できるレベルであり、バッテリー駆動時間はそれよりも長いことが期待できるため、Chromebook とは比較的相性の良い組み合わせになると予想されます。
まとめ
現時点では、Snapdragon X Plus を搭載する Chromebook がいつリリースされるかは明らかになっていません。しかし、今回の「Bluey」ベースボードの確認は、開発が以前よりも進展し、実際にリリースに向けた準備が整い始めたことを強く示唆しています。
今後、Snapdragon X Plus を搭載する Chromebook の開発が増えることを期待し、早期のリリースが実現することも期待したいですね。
出典: Chrome Unboxed