Google は 2025 年 4 月頃から、Qualcomm の Snapdragon X シリーズを搭載する Chromebook「Bluey」 の開発に取り組み始めましたが、2026 年 5 月に「Googlebook」を発表したことで、「Bluey」シリーズはこの最初のリリースのデバイスに位置づけられました。
「Bluey」をベースとして Quenbi、Quartz、Mica の 3 モデルの開発が確認されていますが、現在の開発状況から Quartz と Mica が実際のデバイスとしてリリースされると考えられています。
本記事では、記事執筆時点で確認できている Snapdragon X シリーズを搭載する Googlebook の開発状況をまとめます。
Bluey シリーズの構成
「Bluey」は、Qualcomm が 2024 年に Windows ノート PC 向けにリリースした、Snapdragon X チップを Chromebook に搭載するためのリファレンスボード (量産機開発前の設計基盤) として 2025 年 4 月頃に開発が始まりました。
当初、Snapdragon を搭載する Chromebook の復活かと考えられていましたが、その後の Google が進める ChromeOS と Android の統合プロジェクト「Aluminium」に関連した情報のリークや、2026 年 5 月の Googlebook 正式発表を経て、Bluey シリーズが Qualcomm チップを採用する最初の Googlebook になることが分かりました。
現在確認されている派生モデルは、Quenbi、Quartz、Mica の 3 つですが、コードを見直したところ Qunebi はリファレンスボードとして分類されていることが分かり、実際のデバイスとしてリリースされるのは Quartz と Mica の 2 モデルのみになる可能性があります。
Bluey シリーズ各モデルの仕様
Bluey シリーズは、共通して Snapdragon X Plus X1P-42-100 を採用する構成が基礎となっていますが、Quartz は Snapdargon X Elite を搭載することがベンチマークなどから明らかになっています。
また、シリーズ共通として OLED ディスプレイ、指紋センサ、Googlebook として「Glow Bar」の搭載が共通しています。
Quartz
Quartz は 2025 年 9 月に開発が始まっており、クラムシェルタイプの 14 インチクラスを想定して設計が進められています。
開発コードからは、USB-C を 2 ポート、指紋センサ搭載を搭載し、触覚タッチパッド (ハプティックタッチパッド) を搭載する可能性も示されています。
また、Quartz は Snapdargon X Elite のみでテストされていることコードから確認されていましたが、Geekbench に登場した「HP Googlebook 14 inch」というベンチマークにおいて、Snapdragon X Elite (X1E-80-100) が搭載されていることが明らかになりました。合わせて 32GB RAM が搭載されており、かなりハイエンドな仕様になります。


メーカーについては、ベンチマークで「HP」と名前が出ているほか、バッテリーに関するコードが HP のモデルを示す記述になっていることから、ほぼ間違いなく HP のデバイスであると考えて良さそうです。
Mica
Mica は 2026 年 2 月に開発が始まり、コード上では Snapdargon X Plus X1P-42-100 を搭載すると見られますが、X Elite を搭載する可能性も示されています。
このほか、USB-C が 2 ポートと HDMI、指紋センサ、キーボードバックライト、さらに 5G アンテナモジュール (QTM) を搭載する可能性があることもコードから確認されています。
メーカーについてはまだ分かりませんが、バッテリーに関する記述が過去の Dell のパターンと同じであるため、Dell の Googlebook になる可能性があります。
Quenbi / QuenbiH
Quenbi は Bluey から最初に派生したボードですが、リファレンスボードとして分類されていることから、当初の予想とは異なり実機のモデルとしてはリリースされない可能性があります。
なお、Snapdragon X Elite でテストされている「QuenbiH」というバリエーションも存在し、両者は現在も開発が進められていることは確認できています。
意図的に隠されている可能性も否定できませんが、現状では詳細は分かりません。
次世代 Snapdragon 採用する「Calypso」も開発中
Bluey シリーズと並行して、Qualcomm の Snapdragon X2 シリーズを採用するとみられる「Calypso」の開発も進められています。
Calypso はチップとリファレンスボード(設計基盤)の両方の名称として使われており、当初は Snapdragon X Plus (X1P-42-100) をベースにした設計として発見されました。その後、コードの更新によって X1P-42-100 と異なる SoC ID が割り振られたことが確認され、Snapdragon X2 Plus または X2 Elite 相当のチップになる可能性が示されています。
なお、Calypso からは Mensa、c1nv の 2 つの派生ボードが確認されています。
まとめ
Snapdragon X シリーズを搭載する Googlebook は、Bluey を起点とした Quartz と Mica の 2 モデルが、最初のリリースに向けて開発に取り組まれています。
これまでの情報から Quartz は HP のデバイスになる可能性が高まりましたが、Mica が Dell のモデルという点についてはまだ確証が持てません。
しかし、Google は Googlebook の最初のリリースパートナーとして ASUS、Acer、Lenovo、HP、Dell の 5 社を挙げており、Intel Panther Lake を搭載する Googlebook にも Dell の候補となるモデルは見当たらないことから、Dell のモデルとして最も可能性の高いモデルは Mica だと考えられます。
とはいえ、メーカーと仕様についてはあくまでも開発状況から予想したものであり、実際の製品とは異なる可能性があることに注意してください。
Googlebook および Aluminium OS に関する情報は新サイト「GbookHub」でも随時お伝えしていきます。








