Google Pixel スマートフォンには Pixel 6 以降、独自設計のチップ「Tensor」が搭載されてきましたが、Qualcomm や MediaTek のフラッグシップチップと比べて、パフォーマンスが劣るとの評価が根強く残っています。
今回、Android Authority が実施した読者アンケートでも、この傾向を裏付ける結果が示されました。
約 7 割が Tensor の開発中止を支持
同メディアが約 1,700 件の回答を集めたユーザーアンケートによると、Tensor の開発中止を支持する回答が 69.2% にのぼり、継続を支持する回答の 31% を大きく上回りました。
この結果になった理由として、バッテリー管理や発熱、パフォーマンスの伸び悩みといった課題が挙げられています。
たとえば、Tensor の最大の強みである AI 性能が Snapdragon や iPhone 向けチップと同等レベルに追いつかれ、CPU や GPU、バッテリー効率では劣っているといった指摘があります。AI については使い方次第ですが、CPU や GPU、バッテリーについては日常的な使用でも感じているユーザーは多いと考えられます。
Tensor G6 は CPU 性能向上も、GPU は旧世代へ
今年 8 月に発表が予定されている Pixel 11 シリーズは、次世代チップ「Tensor G6」が搭載されます。
これまでのリーク情報によると、Tensor G6 は Arm の最新コアである C1-Ultra および C1-Pro を採用し、シングルコア性能で Tensor G5 から 40% 程度の向上が期待されています。
しかし、GPU については Tensor G5 で採用された PowerVR DXT-48-1536 から、旧世代のアーキテクチャに基づく PowerVR CXTP-48-1536 への変更が伝えられています。
この理由はコスト削減を優先したものと考えられますが、CPU の刷新はあっても GPU ではダウングレードとなるため、もともとあった Qualcomm や MediaTek との性能差がさらに広がる可能性があります。
バッテリーの改善も求められている
また、同時に実施された「Pixel 11 に求めるもの」を尋ねるアンケート (1,650 件の回答)では、バッテリー持続時間の改善を求める声が 52% と最多を占め、パフォーマンス向上を求める回答の 23% を大きく上回りました。
Pixel スマートフォンのバッテリーに関する話題はこれまでにも多数あり、ハードウェアだけでなくソフトウェア側の問題も多数報告されてきたことから、総合的な改善が求められます。
まとめ
以前、Google は Pixel スマートフォンにおける Tensor チップの役割について、ベンチマーク的な性能だけでなく、ユーザーの使い勝手や AI 処理を含めたバランスの良いパフォーマンスを目指すという方針を明らかにしていました。
実際、筆者も Pixel 10 Pro / Pixel 10 Pro Fold を現在利用していますが、高負荷なゲームをしなければ GPU の性能はそこまで必要なく、電話、ブラウジング、コミュニケーション、SNS、Workspace アプリといったレベルであれば、CPU パフォーマンスも十分なレベルです。
とはいえ、Qualcomm Snapdragon 8 Elite Gen 5 や MediaTek Dimensity 9500 などに比べれば高負荷時の安定感やパフォーマンスは負け、バッテリー駆動時間や発熱も気になる点は多々あります。
これが Pixel 11 シリーズと Tensor G6 で解消されるなら良いのですが、少なくとも純粋なパフォーマンスという点では今回も勝てる見込みはありません。












