今回のトークオンクロームブックは、「この1週間であったChromebook関連のニュースをピックアップ」の2024年第21回目をお届けしていきます。対象にしているニュースの期間は2024年6月1日から7日までとなっていて、今週は新機種発売の情報と ChromeOSに関する情報、Chromebook Plus の購入特典に関する話題をお伝えします。
マウスコンピューターの「Chromebook U1-DAU01GY-A」が個人向けにも発売
国内の BTO PC メーカーとして長く展開しているマウスコンピューターから、今年3月に文教向けとして発表されていた同社初の Chromebook が販売を開始し、個人向けにも展開されることが発表されました。販売価格は69,850円となっています。
個人向けも文教向けもスペックは変わらず、11.6インチに Intel N100 プロセッサ、8GBRAM と 64GB ストレージを搭載するスタンダードなコンバーチブルタイプの Chromebook です。ポートも USB-CとAが2つずつあり、カメラもフロントカメラとアウトカメラの2つが搭載、USIスタイラスペンもサポートし、堅牢性重視で持ち運びに便利なキャリングハンドルが搭載されているなど、かなりバランスの良い1台に仕上がっています。
なお、このモデルの実機レビューをする機会をいただけそうなので、こちらは分かり次第SNSなどでお伝えします。
米国 Amazon で多数の Chromebook Plus が日本直送対応で販売開始
続いて米国 Amazon で販売が開始している Chromebook Plus に関する情報です。一部 Chromebook Plus という名称ではありませんが、デバイスの仕様は Plus 要件を満たしているためここに含めます。
販売が開始している Chromebook Plus は、Intel Core Ultra 5 を搭載した ASUS ExperBook CX54 Chromebook Plus、Intel Core i3-N305 を搭載した Acer Chromebook Plus 514、同じく Acer から Plus と名前はついていないものの要件を満たしている Intel Core i7-1355U を搭載した Chromebook Spin 714 の3つとなっています。
これらはすべて日本への直送に対応しているため、リスクをご理解いただいたうえで予算が許すのであれば、検討してみる価値はあると思います。
MediaTek が Chromebook 向けの「Kompanio 838 (MT8188)」を発表
新機種の発表ではありませんが、MediaTek が Chromebook 向けに Kompanio 838、開発中は MT8188 と呼ばれていたチップセットを正式に発表しました。このモデルはプレミアムな Chromebook を対象にしており、Kompanio 500 シリーズから大幅なパフォーマンスのアップグレードとともに、AI 機能をサポートするための MediaTek NPU 650 が搭載されています。
また、MediaTek はプレスリリースのなかで Lenovo と協力して開発に取り組んでいることを伝えており、Kompanio 838 を搭載する Chromebook は最初に Lenovo からリリースされることを明らかにしています。
この機種はおそらく以前から報告されている Duet 3 Chromebook の後継機種と思われ、NPU を搭載したチップセットであることから、Chromebook Plus デバイスとして発売される可能性があります。
Google が Cameyo を買収。ChromeOS の Windows アプリ仮想化が統合
ここで ChromeOS の話題となりますが、Google が昨年から ChromeOS 上で Windows アプリを仮想化して利用できるようにするため Cameyo と提携して取り組んでいましたが、Google は Cameyo を正式に買収したことを発表しました。
これにより Google は Cameyo の仮想アプリケーション配信技術を ChromeOS に深く統合することになり、アプリケーションの展開の簡素化、セキュリティの強化、生産性の向上、ITコストの削減といったメリットを得ることができるようになります。
なお、基本的には企業向けのサービスとなるため、現時点で個人ユーザーでの利用はできません。今後、さらなる詳細が明らかになっていくはずですので、続報に期待です。
Chromebook Plus の AI プレミアムプラン 12ヶ月無料特典は過去に購入したモデルでも利用可能
最後に Chromebook Plus の特典に関する話題ですが、Chromebook Plus を購入すると Gemini Advanced や Google One の各特典を利用できる「Google One AI プレミアムプラン」を12ヶ月間無料で試すことができます。これを利用すれば本来プランでかかる34,800円相当がお得になりますが、Google の特典紹介ページでは、Chromebook Plus を2024年5月28日以降に有効化された方が対象と書かれており、それ以前に購入したデバイスについては対象外であるかの印象を受けます。
しかし実際には、5月28日以降にデバイスを有効化したユーザー、つまりセットアップしたユーザーとなるため、すでに購入している Chromebook Plus で特典を受けたい場合には、ChromeOS 125 にアップデートした後、パワーウォッシュで初期化し、再びセットアップを進めることで特典を利用することができます。
また、Chromebook Plus として販売されているモデルだけでなく、過去に販売されていて Chromebook Plus の要件を満たすデバイスも、特典を利用することができます。対象となっているデバイスのリストは記事で紹介していますので、そちらをご確認ください。
なお、この特典は個人の Google アカウントのみで有効にでき、すでに Google One AI プレミアムプランに加入しているユーザーでも特典を使うことができます。ただし、Gemini の Gmail や ドキュメントで使える拡張機能は英語のプロンプトのみに対応しており、18歳未満のユーザーは利用できず、他の Google One のキャンペーンなどの特典と組み合わせて利用することはできない点に注意してください。
なお、この特典申し込み期限は2024年12月31日までとなっているため、Chromebook Plus を購入したユーザーは期限までに忘れずに申し込みをしておきましょう。
以上が、今回の「この1週間であったChromebook関連のニュースをピックアップ」となります。これ以外にも次のようないくつかのニュースがありますので、ぜひチェックしてみてください。