マイクロソフト「Surface Laptop 4 15インチ」のRyzenモデルを実機レビュー

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マイクロソフト謹製のノートパソコン「Surface Laptop」シリーズも”4″になり、今年の4月から日本でも販売を開始しています。

「Surface Laptop 4」にも13.5インチと15インチの2つのモデルがあり、前モデルと外観こそ変わりませんが、インテル第11世代のCoreシリーズとAMDのRyzenシリーズを採用しているため、順当に性能がアップしています。

今回は日本マイクロソフトより「Surface Laptop 4 15インチ」モデルを貸し出しいただきましたので、実機レビューをしていきたいと思います。

目次

スペックと価格

まずは「Surface Laptop 4 15インチ」のスペックから紹介です。

Surface Laptop 4 15″
ディスプレイ15インチ
2,496×1,664
PixelSense
タッチスクリーン
CPURyzen 7 4980U
Core i7-1185G7
RAM8GB
16GB
32GB(インテルのみ)
内部ストレージ256GB
512GB
1TB(インテルのみ)
ポートUSB-C ×1
USB-A ×1
Surface Connect ×1
3.5mmジャック
ネットワークWi-Fi 6
Bluetooth 5.0
バッテリーRyzen 7 : 17時間
Core i7 : 16.5時間
サイズ339.5×244×14.5mm
重さ1.54kg
その他Windows Hello
Surface Pen & Dial サポート

今回レビューしているモデルは、Ryzen 7 4980Uに16GBRAM、512GBストレージを搭載したRyzenモデルの最上位で、ボディはメタル(マットブラック)です。

インテルのみ最大32GBRAM、最大1TBストレージと差別化されていますが、価格面ではRyzenモデルのほうがやや安価に設定されているため、コストパフォーマンスの高さではRyzenモデルが優れていると思います。

構成と価格については下記のようになっています。

Ryzen 7 / 8GBRAM / 256GB161,480円
Ryzen 7 / 8GBRAM / 512GB172.480円
Ryzen 7 / 16GBRAM / 512GB218,680円
Core i7 / 16GBRAM / 512GB231,880円
Core i7 / 32GBRAM / 1TB302,280円

もともとRyzen 7 / 16GBRAM / 512GBストレージモデルのコストパフォーマンスが良さそうだと感じていましたが、実機を触ってみた感覚でもその意識は大きく変わっていません。

ベンチマーク

すでに他のメディアで詳細なベンチマークが掲載されていますので、ここでは実機のベンチマークを簡単に紹介します。

測定しているのはChromebookのレビューでもおなじみ4つで、まずはGeekbenchのスコアから。

続いてOctane、Jetstream 2、Speedometerの3つを数字のみ。

推奨高パフォーマンス
Octane2167952883
JetStream69.954151.606
Speedometer74.6144

推奨と高パフォーマンスでかなり差が出ている点が気になりますが、ライトな作業であればさほど問題はありません。

しかしAdobeなど重たいアプリケーションを動かすと、起動時などに違いを感じることがあります。

実機レビュー

ではさっそく外観のチェックをしていきます。

外観&ポート

まずは本体の天板も底面もフラットなデザインになっていて、天板にはMicrosoftのロゴマークがあり、とてもシンプルです。

ボディは高級感があり、サラッとしているため触り心地も良く、何よりサイズ感の割に軽いのが良い点だと思います。

側面部、左側にはUSB-AポートとUSB-Cポート、ヘッドフォンジャックがあり、右側にはSurface Connectのみがあります。

各ポートが1つずつしかないことや左側に偏っていることは正直使いづらいと感じますので、せめてUSB-Cポートは2つ(できれば左右1つずつ)は欲しいと前モデルのときから思っています。

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また15インチモデルにはSDカードスロットやHDMIポートが欲しいユーザーも少なくないと思いますので、次期モデルにはこのあたりの改善を期待したいところです。

キーボードとトラックパッド

今回の実機はマットブラック(メタル)のため、金属素材のフレームとなっています。

アルカンターラも悪くはないのですが、長期間利用した際の劣化が気になる(Surface Goなどで使って感じている)ため、個人的にはメタルのモデルがより良いのでは?と思います。

キーの配列については、基本的に素直な日本語配列キーボードだと思いますが、”¥”と”Backspace”がやや小さめになっていることと、電源ボタンの位置が少し特殊であることが注意点かと思います。

とくに電源ボタンは、キーの重さが他と変わらないためタイプミスでスリープモードに直行してしまう可能性がありますので、ボタン押下時の挙動を事前に変更しておくと安心です。

キーの打鍵感はしっとりとした感じで、カチャカチャ音がうるさいタイプではないた会議中や静かな場所でも安心して入力ができます。

ただ、エンターキーだけやや乾いた感覚でカシャッという音が出る(個体差かもしれませんが)ため、エンターを叩く感じだと気になるかもしれません。

ちなみにバックライトはオフと3段階の調整が可能ですが、最大にしてもやや暗い印象がありました。

トラックパッドは十分な大きさのサイズで反応も良く、滑りもスムーズなので特に気になる点はありません。

ディスプレイ

ディスプレイは15インチ、解像度は2,496×1,664という3:2のアスペクト比を引き続き採用しています。

一般的なフルHDに比べて縦と横の表示領域が広いため、エクセルなど画面を広くことで作業効率が上がることが期待できます。

ただ100%で表示していると広くて良いのですが、文字が小さいと感じることも多々ありますので、125%に拡大して使うと一般的なフルHDよりちょっと広い感覚で使えます。

ディスプレイに関して不満と言える不満はありませんが、最近のハイエンドモデルに比べてベゼルがやや厚みがあることやもう少し明るさが欲しいかなという印象でした。

ちなみに「Surface Laptop 4」もタッチスクリーンでSurface Penにも対応していますので、極稀にペンを使うことがある…という人にも良い選択肢になると思います。

全体的な使用感

今回、Ryzen 7 4980Uと16GBRAMのモデルをレビューしましたが、全体的に使い勝手は良いと感じます。

家庭や仕事で日常的に使うデバイスとしてスペックに不満はありませんし、15インチでも1.6kg程度の重さとスリムなデザインで比較的持ち運びがしやすいため運用の幅は広いです。

ただ、細かいところで言えば高パフォーマンス設定でもインテル第11世代のCore i7シリーズに比べて1~2テンポ遅れる気がします。

体感的にものすごく差があるわけではないですが、プロがデザインや動画編集などの目的で使うと遅れが気になってくる可能性はありますので、やはり学生や企業などで活用するほうが良いデバイスだと思います。

バッテリー駆動時間は非常に長く、私のようなクラウドベースの作業でたまにPhotoshopやVS Codeなどを触る…という程度だと推奨の電源モードで8~10時間ほど使うことができます。

高パフォーマンスにするとそれ以下になるはずですが、それでも5~6時間は期待できるため、外出時に使うデバイスとして非常に優秀だと思います。

この点は、CoreモデルよりもRyzenモデルの方がバッテリー駆動時間が長いと思われますので、性能も大事だけどバッテリー駆動時間も重要だと思う人はRyzenモデルが優位だと思います。

あとはデザインにそろそろ違いが欲しいところと、ポートがC/Aとも一つずつしかないのも辛いので、次のモデルでは変化を期待したいところです。

価格

最後に価格について、「Surface Laptop 4」の15インチモデル同士でみるとRyzenモデルがお買い得だと思いますが、Core i7モデルとの価格差は2万円程度で性能面でも差があるため、どちらを選ぶかは用途次第というところです。

Ryzen 7 / 8GBRAM / 256GB161,480円
Ryzen 7 / 8GBRAM / 512GB172.480円
Ryzen 7 / 16GBRAM / 512GB218,680円
Core i7 / 16GBRAM / 512GB231,880円
Core i7 / 32GBRAM / 1TB302,280円

ビジネス用途で購入するのであればRyzenモデルでも十分ですが、余裕を持って動かすために16GBRAMを選ぶほうが良いと思います。

デザインや動画編集目的では積極的にオススメはしませんが、選ぶのであれば第11世代Core i7が安牌だと思うものの、単純な性能面だけで見るとやや高めの印象を受けるのが正直なところです。

しかしどの構成もオフィスがセットになっているため、Microsoft 365を契約していない人が買い切り版オフィスソフトを含めて購入するのであれば悪い選択肢ではありません。

まとめ

ということで、今回は15インチの「Microsoft Surface Laptop 4」のレビューをまとめました。

変わらず完成度は高く、性能も改善してさらに扱いやすい機種となりましたが、ポート類の不足や変わらないデザイン、価格面で悩ましさは残っています。ただ、オフィスセットの価格であることや公式ストアで購入すればサポートやオプション購入割引(キャンペーンによる)などがありますし、マイクロソフト公式デバイスという安心感も含めて、検討する価値はあると思います。

ちなみに購入を検討するのであれば、価格と性能のバランスの良いRyzenモデル(今回レビューしている)をオススメします。毎度のことながら、英語配列モデルを選べると良かったなぁ。

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著者情報

Masahide Omuraのアバター Masahide Omura Product Marketing Manager

Professional ChromeOS Administrator 取得者。これまでに40台以上の Chromebook を試し、業務でも Chromebook や Google Workspace の導入・活用支援も行う。本業はアクセス解析や広告運用、ときにPMM。プロフィールはこちら

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