国内外、そして当サイトでもお馴染みのオーディオブランドEarFunから、新製品となる「EarFun Air Pro」が登場しています。「EarFun Air Pro」は、ハイブリッド式のANC(アクティブノイズキャンセリング)機能が搭載されていることが特徴で最大38dBのノイズ低減効果があり、価格も8,000円ほどと非常に手頃な価格で入手ができます。
この手のイヤホンは星の数ほどあるわけですが、とりわけEarFunのイヤホンは海外での評判も高く、私も実際に使用してみて同じように思いますし、価格を見ても非常にバランスが良いイヤホンだと思います。そしてANC(アクティブノイズキャンセリング)を搭載した新製品となれば、試してみたいわけがありません。
ということで今回も実機を提供して頂きましたので、「EarFun Air Pro」のANCの効き目や使い勝手などの面をレビューしていきたいと思います。
EarFun Air Pro の仕様
まずは基本仕様を紹介しておきます。
ドライバーユニット | 10mmドライバー |
バッテリー駆動時間 | イヤホン: ノーマルモード約9時間、ANCモード約7時間 ケース: 最大32時間 |
充電時間 | イヤホン:約1.5時間 ケース:約2時間 |
防水規格 | IPX5 |
Bluetooth規格 | Bluetooth 5.0(動作範囲15m) |
対応コーデック | AAC、SBC |
Bluetoothプロファイル | A2DP、AVRCP、HFP、HSP |
「EarFun Air Pro」は、大口径の10mmドライバを採用して重低音サウンドにハイブリッド式ノイズキャンセリング、3つのノイズコントロールモードと最大32時間のバッテリー駆動、IPX5防水、タップコントロールなど、完全ワイヤレスイヤホンに必要な機能を備えた上でANCを搭載、そして1万円以下に収まる手頃感がウリです。
自動ペアリング機能や着脱検知に備え、片方のイヤホンを耳から外すと音楽再生が自動停止し、装着すると自動再生されるなど細かいところもちゃんとしています。
内容物に関しても過不足なく、充電用のUSB-C to Aケーブルとイヤーピース(S,L)と取説が付属しています。
この取説も日本語で表記されていますので、設定や操作方法に関してわからなくなることはないと思います。
EarFun Air Pro レビュー
ではさっそくケース本体の外観からチェックしていきたいと思います。
ケースサイズは67mm×55mm×31mmと長方形に近いコンパクトなサイズで重さもイヤホン込で54g(実測)と軽量です。
パッと見た感じでは安っぽさはそこまで感じませんが、触るとプラスチック感が非常に強いため、じっくり触ると価格なりという印象です。
側面にはUSB-Cポートと充電通知ランプがついていますが、外観はこれ以上とくに何もなく、非常にシンプルなデザインです。
そして蓋を開くと中にペアリング用のボタンと接続通知のLEDがあります。
ちなみに最初の状態では、イヤホン側の接続端子部分にシールが貼ってあるためイヤホンは充電されておらず、ペアリングもできないためちゃんと外すようにしてください(取説にも書かれていますので要参照)。
デザインはシンプルで他に無い雰囲気
EarFunだけではありませんが、イヤホン自体は丸いデザインのものが多いなか、見た目のとおり少し尖ったデザインになっているのが特徴です。
バッテリー駆動時間が最長7時間程度と長めにも関わらず、イヤホン片耳の重さは約6gでることや大きすぎない点はとても良いと思います。
音質もさすがの良さ、こだわらなければ問題なし
音質についても、これまでのEarFun製品と同様に低音を重視しつつも高音域が抑えめになっていて、非常に聞きやすくパワフルさもあります。
高価格帯の音質コダワリ製品に比べるとさすがに気になる方もいると思いますが、音に関しては問題なく、遅延などもないため、基本的な面でも困ることはないと思いますし、普段使いのイヤホンとしては全く問題のない範囲だと思います。
タップコントローラーは便利だが…
側面はタップコントロールに対応していますが、軽く触るだけではなくしっかりと押す感じでないと操作ができません。
このコントロールでは以下のような操作ができますが、左右で操作内容が違うのが注意ポイントです。
再生/一時停止 | 右側を2回タップ |
曲送り | 右側を3回タップ |
電話を受ける/切る | 左右どちらかを2回タップ |
着信拒否 | 左右どちらかを3回タップ |
音声アシスト機能 | 左側を2回タップ |
ノイズキャンセル機能 | 左側を3回タップ 1. ANCモード 2. 外部音取り込みモード 3. ノーマルモード 4. 1に戻る |
基本的な操作は問題なくできますが、ボリュームの増減が操作できないのが少し残念なところです。
また個体差の可能性がありますが、私のイヤホンはタップ操作にうまく反応してくれず、ノイズキャンセリングの切り替えがスムーズに行かないことがありました。
シングル、ダブルタップ操作だと問題はとくに無かったんですが、この点は少し改善してくれると使い勝手ももっと良くなると思います。
ノイキャンも効果アリ!けど価格なりの面も
タップコントロールでの切り替えが少々手間ではあるんですが、そもそも「EarFun Air Pro」は初期設定がノイズキャンセリングモードになっているため、外音取り込みやノーマルに切り替える必要がなければとくに問題はなかったりします。
ノイズキャンセリング自体はとくに低周波帯の音に効果的で車や電車の音、エアコンやPCのファンの音などはいい感じに低減してくれます。
しかも安価なノイキャンにありがちなホワイトノイズも感じられないため、デフォルトでANCモードでもとくに気になりません。
ただANCの効き具合でいうと、話し声などはあまり低減されずカフェなどで使っていても音が遠く聞こえるような感じになる程度で、例えばAirPods Proのように明らかに差を感じることができるわけではありません。
ですので、悪くはないのですがANCがメインであるというよりも、オマケで効いているという感覚の方がハズレ感は少ないと思います。
外部音取り込みはややノイジー
もともと形状的にも耳を密閉するタイプではないため、わずかに周囲の音が聞こえますし、取り込みモードにするとわずかにノイズが聞こえました。
一部のレビューで風切り音などを拾ってしまい気になるという指摘もありましたが、おそらく強い風や音の場合には気になるかと思います。
ただ、この価格で全てをバランス良くこなすのは厳しいと思うのも事実だと思っていますので、その点を承知の上であれば悪くない選択肢だと思います。
着脱検知で音楽自動停止・再生は便利
低価格帯で搭載しているイヤホンは割と少ないと感じていますが、イヤホンの着脱を検知して自動で音楽を停止・再生させる機能は非常に便利だと思います。
もちろん蓋を開いて取り出せば自動でペアリングしますし、収納して閉じれば接続が切れます。
細かいことですが、こういう操作の手間を減らしてくれるので普段使いとしては申し分ありません。
ただしマルチペアリング(複数台に接続して切り替えて使う)には対応していませんので、1台のみの接続となります。
バッテリー駆動時間も文句なし、ワイヤレス充電は欲しかった
実際に外でANCモードにて4時間程度の連続使用をしてみましたが、バッテリーも不安になることはなく使うことができました。
通勤通学の途中や少しの作業時間に使う程度なら何ら問題はなく安心して使うことができると思います。
USB-Cポートなので、手持ちの機種がAndroidであれば困ることはないと思いますが、個人的にはワイヤレス充電に対応していたら嬉しかったなと思います。
この価格なら試してみる価値はアリ
ということで、「EarFun Air Pro」をレビューしてきましたが、1万円以下で購入できるANC機能付き完全ワイヤレスイヤホンとして選択肢に含めても損はないモデルだと思います。
若干操作がしづらい面があることと、ワイヤレス充電がなかったことが個人的なマイナス点でしたが、それ以外についてはANC、音質含めてこの価格なら十分アリですね。
1万円を超えるものには手を出せないし、かと言って安すぎるイヤホンも心配…と思う方には、ANC機能付きの「EarFun Air Pro」は良い選択肢ですので、興味のある方はぜひ検討してみてください。