ASUSのハイエンドスマホ「ZenFone 6」を実機レビュー!フリップカメラ搭載のユニークなモデル

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今回はASUS JAPANより、5月17日に海外で発表された「ASUS ZenFone 6」の日本正規品を一足先にお借りすることができまして、1週間ほど実機に触れることができたので、あれこれレビューをしてきたいと思います。

発表時点以降、何度か当ブログで紹介している「ASUS ZenFone 6」ですが、ハイスペックモデルかつ世界初の”フリップカメラ”という機構と搭載したスマートフォンでもあり、かなりユニークなスマートフォンであることはご存知の方も多いと思います。

スペックについては下記にさくっとまとめていきますが、今回お借りしているモデルの他に上位版として8GBRAM、256GBストレージ、最上位モデルとして30周年記念モデルの12GBRAM、512Gbストレージも8月23日から発売となっています。

目次

ASUS ZenFone 6 のスペック

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ASUS ZenFone 6
OS ZenUI 6
Android 9 Pie
ディスプレイ 6.4インチ IPS
2,340 × 1,080
CPU Snapdragon 855
2.84GHz(8core)
RAM 6GB
(8GB、12GB)
内部ストレージ 128GB UFS 2.1
(256GB/512GB UFS 2.1)
外部ストレージ microSD(最大256GB)
カメラ 48MP(Sony IMX586)+13MP(超広角)
フリップによりフロントカメラとしても使用可
EIS(電子式手ブレ補正)搭載
ポート USB-C
イヤホンジャック
バッテリー 5,000mAh
18W急速充電
その他 背面指紋センサ
DSDV対応
nanoSIM×2、microSD同時利用可
Hi-Res音源対応
サイズ 159.1×75.4×9.2mm
重さ 190g
価格 6GBRAMモデル:69,500円(税抜)
8GBRAMモデル:82,500円(税抜)
12GBRAMモデル:103,030円(税抜)

スペックと価格についてはこのようになっています。

ディスプレイについて

リアカメラがフロントカメラを兼ねるフリップ方式を採用することで、ノッチもなくベゼルも狭い、画面占有率約92%を実現した6.4インチのフルディスプレイとなっています。

このディスプレイは、最近のハイエンドモデルに多いAMOLED等ではなくIPSを採用していますが、最大600nitsという高輝度とDCI-P3 100%、NTSC 96%という広色域を実現しているため、画面はとてもキレイに見えます。

ある意味これが価格を抑えるポイントだったのかもしれません。

CPU周りについて

採用されるCPUは、現行最上位となるSnapdragon 855となっていて、標準モデル6GBRAM、上位モデル8GBRAMとなっていますので、ゲーム用途としてもハイエンドなスマートフォンに仕上がっています。

また、処理に応じてパフォーマンスを向上させるAIブーストという機能が搭載されているため、よほどのことがない限りは処理落ちなどすることもないはずです。

私が実際に使ってみたところ、まったく遅くなることもなく常に快適でした。

ちなみに下記は実機で行ったAntutuのベンチマーク結果ですが、AIブーストを利用することで大体38万点ほどに到達します。

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ちゃんと条件を整えれば余裕で38万点オーバーになるようですが、当ブログのスタンスで行くとわざわざベンチマーク用に環境を整える必要もないと思い、このままで掲載しました。

とは言っても、現行モデルのベンチマークとしてはトップに君臨するほどのスコアですので、ハイスペックであることに揺るぎないかと思います。

ちなみに前モデルとなる「ZenFone 5」からは、約40%ほど性能向上しているそうです。

カメラについて

カメラ自体の性能の前に、この「ASUS ZenFone 6」がユニークな理由が”フリップカメラ”と呼ばれる機構にあります。

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フロントカメラをポップアップさせたりスライドさせたりして格納するスマートフォンはいくつか出ていますが、カメラを電動でフリップ(回転)させるという方式は、他に例を見ない機構です。

さらに0°から180°までの角度を自由に調整できるというのも大きな特長だと思います。

似たような機構を採用したものに「Samsung Galaxy A80」がありますが、あちらは本体をスライドさせると中のカメラがクルッと回るという感じですので、どちらかと言うとスライド式に含まれるかと思います。

ですので、カメラだけが電動でクルッと動くのは「ASUS ZenFone 6」が世界初と言って良いんじゃないでしょうか。

この機構を採用したおかげで、リアカメラがフロントカメラを兼ねるため、どちらでも48MPメインカメラに13MP超広角カメラを使うことが可能です。

リアカメラに関しては、すでに同レンズを採用するスマートフォンがいくつか出回っているため目新しさはありませんが、それをフロントカメラとしても使えるとなると、圧倒的な自撮り性能になると思います。

実際にカメラ性能を評価するDxOMarkでは、「ASUS ZenFone 6」がセルフィー(自撮り)のスコアで「98」と世界トップの座に輝いています。

ただ、このスコアはリアカメラ性能とは別になりますので、あくまでも自撮りの場合に限ります。

そしてフリップするという機構を活かして、「ZenFone 6」にはいくつかのユニークなカメラ機能も搭載されています。

  1. フリーアングル撮影(0°〜180°まで角度調整可能)
  2. オートパノラマ
  3. モーショントラッキング

ざっくりこの3つですね。

オートパノラマは、シャッターを押すだけでカメラが自動で動いてくれるため、手で動かして撮影するよりもブレずに撮影できますし、モーショントラッキングも被写体にフォーカスを合わせれば、自動でカメラが追いかけてくれます。

詳しいことは公式サイトやカタログに載っているので割愛しますが、カメラが0°〜180°で動くことと角度調整が自由にできることから、撮影方法もいろいろな遊び方ができるという感じです。

もちろん夜景モードやHDRモードなどの機能も充実しているため、コダワリ撮影に限らず日常的な写真でも十分に使うことができると思います。

このあたりについては、後ほど実際に使った感想はまとめています。

ちなみに撮影中などでカメラがオープンになった状態で落とすと、スマホが落下を検知して即座にカメラを収納してくれます。

100%ではないということですが、大体1mくらいの高さであればしっかり反応してくれるようです。

この他のスペックについて

カメラに引き続きでユニークなところが、SIMを2枚差した状態でもmicroSDカードを使うことができるのというところでしょうか。

最近は2つ目のSIMスロットがmicroSDカードスロットを兼ねるというタイプもかなり多く出回っているため、SIM2枚とmicroSDを共存させることができないモデルが多い中、「ZenFone 6」は共存させることが可能です。

またハイエンドモデルは、microSDカードに対応していないことも多く、ストレージ容量が心配になることが多々ありますが、「ZenFone 6」はそこをうまくカバーしてきたという感じです。

とくに48MP撮影とかするとファイルも重たいですからね。

バッテリーも5,000mAhと、ハイエンドモデルとしては非常に大容量となっています。

さらにこのバッテリーはリバースチャージ機能に対応していて、専用のコネクタを利用することで「ZenFone 6」をモバイルバッテリー代わりに使うことも可能です。

あとFMラジオも搭載しているということなので、災害の多い昨今の日本においては安心かもしれません。

ということで、説明についてはこの辺にして、実際に「ZenFone 6」をあれこれチェックしていきたいと思います。

「ASUS ZenFone 6」を開封&外観チェック

今回はお借りした端末なので、さくっとチェックしていきます。

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とてもシンプルな装いの化粧箱。裏面にはスペックやシリアルなどが書かれています。

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付属品はこんな感じ。

USB-C to Cのケーブルに充電器、Hi-Res音源対応のイヤホン(イヤーピース付き)、さらにここに写っていませんが、樹脂製カバーも付属しています。

ユニークな形状なので海外含め専用カバーがまだほとんどないですし、これは助かるセットだと思います。

とりあえず付属品類はこんな感じで、外観チェックをしていきます。

ディスプレイ部分

まずは取り出した状態から。

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中国スマホにも採用されている、梱包用保護フィルムにスペックが書かれているタイプです。

ここを見ても「ZenFone 6」のウリは、Snapdragon 855のハイスペックで、フロントカメラもノッチもない6.4インチディスプレイで、フリップカメラを採用であることがわかります。

後に電源を入れた状態での1枚。

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下側のベゼルが上左右側に比べるとやや太めですが、かなり細いベゼルになっています。

色味もキレイですし、AMOLEDでなくても十分過ぎる印象です。

ちなみに嬉しかったのは、通知LEDが存在していること。

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バッテリーインジケータも兼ねていますが、ディスプレイ右上部分に緑色で通知LEDがあります。

もちろん、OS(UI)側のアンビエント通知などもありますが、ここに通知LEDがあるだけでも気づく確率は上がるので安心感があってGoogです。

左右の側面

次に左右の側面を見ていきます。

左側面にはSIM、microSDカードスロットがあります。

右側面には、右からスマートキー、ボリュームキー、電源ボタンとなっています。

スマートキーは、カメラアプリ起動時にシャッターボタンとして機能するだけでなく、1回押し、2回押し、長押しでそれぞれ機能を割り当てることが可能になっています。

ちなみにSIMスロットですが、トリプルスロット仕様となっているのはすでに書いているとおりです。

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しかもDSDV(Dual-SIM&Dual-VoLTE)に対応していますので、複数のSIMを使い分けつつmicroSDカードも欲しい方には良い端末ですね。

上下の側面

続いて上下をチェックです。

上部側面は、フリップカメラがあるためこのような形状に。

下部側面には、イヤホンジャック、USB-Cポート、マイク、スピーカーとなっています。

ハイエンドモデルでもイヤホンジャックが生き残っているというのも特長かもしれません。

背面

では最後に背面をチェックしてみます。

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指紋センサとカメラがあります。

ハイエンドなので画面下内蔵式という選択肢もあったと思いますが、コストや正確性、安定性の面を考えると個人的には背面式指紋センサの方が現状ベストだと思うのでこれは良いところかな。
(Nokia 9 PureViewの例がありますし…)

カメラ部分について

ここでカメラを詳しく見ていきます。

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背面の全体像はこんな感じになっています。

パッと見は普通のスマホなんですが、カメラの角度調整をしてみます。

もちろん電源が入っているときでなければ動かせません。

適当な角度にして横から写真を撮っておきました。

カメラの角度調整は、カメラアプリ内の操作だけでなくボリュームボタンを使って操作することも可能ですので、細かい調整などはボリュームボタンを使う方が良いかな。

一応、カメラアプリ内での動作は動画を撮っておきました。

セルフィーと切り替えるアイコンを上下にスライドさせることで、カメラの角度を変えることができます。

固定ではなく自由に調整できるというのも「ZenFone 6」のカメラが良いと思うポイントです。

次にカメラをディスプレイ正面で見た場合と、裏面の様子です。

カメラがこっちを向くと、何となくアイツっぽい顔をしていますね。

またカメラ裏にはちゃんとFLIP CAMERAと入っているため、地味になりすぎないようになっています。

カメラの開閉については、ASUS独自に1万回の開閉テストを行っているようなので、よほど酷い扱いをするか何かしらの問題が起きない限りは、1日に数回フリップしても数年間は安心して使えるようになっています。

ということで、「ASUS ZenFone 6」を実際に使用してみた感想についてまとめていきます。

「ASUS ZenFone 6」の使用感

まず基本的な動作については、さすがSnapdragon 855を採用しているだけあって、とてもスムーズで快適です。

ただ、私はゲームをしないので、ゲーム中の動作については何とも言えないところですが、過去の経験から言えばよほど重い(特殊な)ゲーム以外であれば、かなり快適だと思います。

バッテリーもカメラでちょっと遊んだり、SNSやニュースを見たりするくらいなら十分長持ちですし、普段使いであれば、オーバースペックになるくらい余裕のあって使い勝手は良いですね。

個人的には、スペック云々も大事ですがやっぱりカメラが面白いと思いました。

ちょっと田舎に行ったときに「ZenFone 6」のウリであるフリップカメラで遊びましたが、キレイに撮影できますし、オートパノラマが楽しいです。

ちなみに標準では12MPモードとなっていますが、カメラの設定から48MPに変更することができます。

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48MPモードでは夜景モードなど一部の機能が使えなくなってしまうことと、出力される写真がかなり重くなる点に注意が必要です。

普通の撮影もパノラマも楽しい

まずは普通に撮影している画像から。
クリックするとフルサイズになりますのでご注意ください。

もちろん編集はしていませんが、かなりシャープに色が出ているように思います。

いずれも12MP(デフォルト設定)モードで撮影しています。

基本的にHDR+モードというのがオンになっているため、軽い逆光などであれば影響を受けずに撮影してくれます。

もちろん手動でHDR++モードというものに切り替えれば、より逆光化でもしっかり撮影してくれるという機能もありますので、スマホでの写真撮影をメインで考えている方には良いモデルだと思います。

次は別の場所で同じ位置から、メインカメラと広角カメラで撮影したところ。

かなり広がったことがわかると思います。

フリップカメラにより、自撮りでも同じように撮影することができるので、例えば建物と一緒に自撮りをする場合や、大人数の場合などは広角カメラが威力を発揮すると思います。

あとはパノラマ撮影ですが、こちらもシャッターを押せばカメラが動いて自動で撮影が可能です。

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まだ全開ではありませんが、こんな感じにパノラマ撮影することが可能です。

一般的なスマホのカメラだと、位置を固定したら自分がスマホを動かしてパノラマ撮影することになりますが、「ZenFone 6」はスマホの位置を固定したままで、あとはカメラが動いてくれるのでとてもラクに撮影ができます。

ただ最大180°までフリップカメラが開きますので、ずっと撮影していると自分も写り込んでしまう可能性があります。

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実はうっかりしていて、1回失敗してしまいました(笑)

あえて自分も含めて撮影したいというなら最後まで撮影を続ければOKですが、そうでない場合は写したいところまで写ったら、シャッターボタンあるいはアプリ内のアイコンを押すことで、撮影したところまでの画像を保存することが可能です。

また、この画像は横向きで撮影していますが、先程の動画のように縦方向へのパノラマ撮影ももちろん可能ですので、かなり面白い撮影ができるかと思います。

動画について

私の場合、スマホで動画撮影はほとんどしないので何とも言えないところですが、こちらもかなりキレイに撮影することができます。

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最長5分までとなっていますが、4Kの60fps撮影が可能なのは嬉しいと思います。

また動画では、機能で紹介したモーショントラッキングが利用可能になっていて、被写体にフォーカスを合わせた状態で被写体が動くと、カメラが自動で開閉して追ってくれるという機能があります。

もちろん、スマホ側が動いてもカメラが自動で動いて向きを調整してくれるわけですが、0°から180°の向きに当然ながら制限されますので、スマホの向きには気を使う必要があります。

あと意外と手ブレ補正がしっかり働いてくれたので、使い勝手も良いと思いました。

どちらにせよ、動画撮影でも好みの角度調整ができるというのが面白いので、今までとは違った位置からの撮影ができるなど、遊びゴコロをくすぐられるスマートフォンだと思います。

使っていて惜しいと思ったところ

まずカメラというかアプリについてですが、ときどきシャッターを押しているのに画像が保存されていないことがありました。

何らかの条件下なのかわかりませんが、数回ほど写真が撮れていないことがあったので、大事な瞬間を撮影したいと思ったときに起きたとすると、ちょっと心配になります。

ただアップデートで解決しそうな問題なので、今後に期待ですね。

あとはワイヤレス充電とFelica(おサイフケータイ)に対応していないことが、少々惜しかったかなと思うところ。

正直、無くても構わないと思いますが、いま両者に対応しているスマホを使っている身としては、あれば便利だったかなという印象です。

高望みすれば、それに比例して価格も上昇してしまうので仕方のないところだと思いますが、もしこの2点が重要である方だと、なかなか悩ましいモデルになってしまうのも事実かと思います。

と言っても、1週間ほどですが実際に使っていて気になったのはこの程度でしょうか。カメラで遊べるので結構満足したモデルだと思います。

カメラに魅力を感じるならアリ!

ということで、ざっくりと1週間ほどお借りした「ASUS ZenFone 6」のレビューをまとめてみました。

個人的には、自撮りだけでなくスマホで写真や動画撮影をよくする方には、かなり良いスマートフォンだと思います。

性能面で言えば、ゲーミングとして利用することも可能ですし、バッテリーの持ちも良いので、日常的にゲームしたり写メ撮ったりあれこれしたりと、スマホ1台で何でもこなす方にもオススメできるかと思います。

ただ、Felicaやワイヤレス充電に対応していないため、この手の便利機能に慣れてしまった方からすると、ちょっと悩ましいところだと思います。

とは言っても、カメラに魅力を感じる方であれば、そこら辺の機能よりもカメラ性能を重視されると思いますので、これはこれで悪くない選択肢だと思っています。

あとはオートパノラマやモーショントラッキングを利用することで、色々と撮影のアイデアが生まれてくる気がしたので、私のようにあまりスマホでパノラマ撮影や動画撮影していないユーザーであっても、あれこれ遊べるかと思います。

最後に価格についてですが、6GBRAM/128GBストレージモデルが69,500円(税抜)、8GBRAM/256GBストレージモデルが82,500円(税抜)となっています。

12GBRAMに512GBストレージというぶっ飛んだスペックの30周年記念モデル「ASUS Zenfone 6 Edition 30」は、103,030円(税抜)となっています。

私的には、金額的なことを考えても写真撮影がメインであれば6GBRAMモデルを、ゲームなども含めてハイスペックを堪能したいのであれば、8GBRAMモデルかなと思います。

この機会にユニークかつハイスペックな「ASUS ZenFone 6」をぜひ検討してみてください。

下記はASUS公式ストアへのリンクとなっています。

公式以外にも、Amazonや一部家電量販店での購入も可能になっていますので、こちらも参考まで。

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著者情報

Masahide Omuraのアバター Masahide Omura Product Marketing Manager

Professional ChromeOS Administrator 取得者。これまでに40台以上の Chromebook を試し、業務でも Chromebook や Google Workspace の導入・活用支援も行う。本業はアクセス解析や広告運用、ときにPMM。プロフィールはこちら

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