「ASUS Zenfone 10」を実機レビュー。スキがなくなったコンパクトハイエンドスマートフォン

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今回の記事では、ASUS JAPANが2023年9月6日に国内発表し、8日から発売したコンパクトサイズのハイエンドスマートフォン「ASUS Zenfone 10」の実機レビューをお届けします。

ASUS Zenfone シリーズは、「Zenfone 9」からコンパクトなハイエンドモデルへと舵を取っていて、ジンバルスタビライザーを搭載したリアカメラなどユニークな機能も兼ね備えていることが特長です。

新しい「Zenfone 10」も同様の特長を持っており、5.9インチと172gで片手に収まるサイズながら、Snapdragon 8 Gen 2 プロセッサと最大16GBRAMを搭載、6軸ジンバルモジュールを備えたメインカメラを搭載しています。また、ハイエンドながら3.5mmイヤホンジャックを搭載したうえでIP65/68 防水・防塵を備え、ハイレゾ対応、国内モデルでは引き続きおサイフケータイ(Felica)をサポートしていることもポイントです。

しかも「ASUS Zenfone 10」は、待望であったワイヤレス充電もサポートしたことにより、前モデルよりスキのない素晴らしい1台へと進化しました。

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なお、今回のレビューにあたり実機の貸出を受けています。

目次

実機レビュー

「ASUS Zenfone 10」は最大144Hzリフレッシュレートをサポートした5.9インチ AMOLEDディスプレイで、112% DCI-P3の広色域とDelta-E < 1 の色再現性、最大1,100nitsの明るさを備えています。

タッチへの反応やスクロールの滑らかさ、色の綺麗さなどはさすがと言った印象です。画面の明るさがあるおかげで、夏の炎天下でも画面を見ることに苦労はしませんでした。

また、AMOLEDの特性を活かしてディスプレイがオフの状態で日付や時間、通知を常時表示しておける「Allways-on Panel」機能を搭載しています。

本体の右側面にはボリュームボタン、指紋センサとスマートキー機能を統合した電源ボタン「Zen Touch 2.0」があります。本体上部にはハイエンドデバイスでは珍しい3.5mmイヤホンジャックがあり、下部にはUSB-CポートとSIMカードスロットとなっています。

スマートキー機能は、ダブルタップと長押し、スワイプ操作の3つを使ってアプリの起動やショートカットを割り当てることができます。

本体の背面は少しザラッとした質感となっていて、指紋も残らず滑りにくいためしっかりとホールドすることができます。サイズも146.5×68.1×9.4mmとコンパクトなため、掴みやすく操作性はGoodです。

サイズ的には「Google Pixel 7a」よりもわずかに小さいため、こういったコンパクトサイズで性能を犠牲にしたくないユーザーには有力な候補になります。取り回しのしやすさは抜群でした。

続いて性能面ですが、「ASUS Zenfone 10」はコンパクトなサイズですが現行では最上位となるSnapdragon 8 Gen 2 チップセットを採用し、最大16GB RAMと最大512GB UFS4.0 ストレージを搭載するハイエンドスマートフォンです。

参考までに実機で測定したベンチマークは次のとおり。

  • Geekbench 6 (Single) : 2,083
  • Geekbench 6 (Multi) : 5,587
  • PASSMARK(CPU Tests) : 9,968

ゲーミングスマートフォンでも採用されているチップセットですので、当然ながら性能に関しては申し分なしです。実際に原神をプレイしてみましたが、本体サイズが小さいことでインターフェースがやや窮屈に感じるものの、性能面では何も問題はありません。

また、「ROG Phone」シリーズでもお馴染みゲームプレイ中のオプション操作が可能になる”Game Genie”も搭載されています。筆者のようにたまに重たいゲームをプレイする程度であれば十分なレベルですね。

バッテリー駆動時間に関してもゲームプレイ中はそれなりに消費をしましたが、Bluetoothイヤホンに接続してSpotifyを1時間ほど流すだけなら3〜4%ほどしかバッテリーは消費しません。筆者のようにメールとチャット、ニュースチェック、ブラウジングなどが中心であれば、少なくとも日中は確実に持ち、触りっぱなしでなければ朝から晩までも十分に使い続けることができます。

バッテリー容量が4,300mAhとコンパクトサイズのためやや控えめですが、想像しているよりもバッテリー駆動時間が長かった印象です。ただ、重たいアプリや動画撮影を多くする場合には減りは早いので、モバイルバッテリーを持っておくと安心ですね。

そして充電は最大30Wの有線急速充電(Quick Charge 4.0)だけでなく、待望の15Wワイヤレス充電をサポートしました。ワイヤレス充電に対応したことで有線の煩わしい手間を経ずに置くだけで充電できるようになったため、前モデルで惜しいと感じていたユーザーには朗報です。

カメラについては、リアカメラは50MPメインカメラ(Sony IMX 766)と13MP超広角カメラのデュアル構成となっています。

メインカメラは6軸ジンバルスタビライザー2.0とアダプティブEISの2つの手ぶれ補正をサポートしており、アクションカムのように激しい動きでも手ぶれ補正が働くため、写真や動画のブレをかなり抑えた状態で撮影が可能です。

試しについ揺れがちな階段移動(わざと大きめに)を「Zenfone 10」で撮影してみましたが、他のデバイスに比べてかなり揺れを抑えることができている印象です。

通常の写真撮影では色味がかなり強調して表現されるものの、全体的にかなり綺麗に撮影できており、風景写真や食事、人物撮影でも不満はありません。以下は等倍、0.6倍、2倍で撮影したものです。

筆者的には出かけたときのちょっとした風景、飯・酒がメインになるので十分過ぎるレベルですね。

フロントカメラ

フロントカメラも32MPにアップデートされているだけあって、かなり綺麗に撮影できると思います。こちらもやや色が強調される傾向にありますが、ハッキリとした色で写るので悪くはないですね。

ただ、動画撮影時には本体の発熱がそれなりにあるため、あまり長時間連続しての撮影、とくに高画質での撮影には注意が必要です。今回は炎天下で撮影していたこともあって、すぐに熱くなってしまいました。モバイルバッテリーを差しながらの撮影なども注意したほうが良さそうです。

この他に細かい点ではいくつかありますが、やはり国内モデルはおサイフケータイ(Felica)に対応していることも見逃せません。これがあることで決済端末としても使い勝手は良かったです。

オーディオも3.5mmジャックがあるだけでなく、ハイレゾとハイレゾワイヤレスに対応、DIRAC Virtuoという空間オーディオ機能、デュアルステレオスピーカーを備えており、本体のスピーカーで軽く音楽を流したところ小型デバイスでも音は想像よりも良く聞こえました。

また、本体はIP68防水・防塵に対応しているため、水場での利用だけでなくアウトドアなどでも安心して利用することができます。つい濡れた手で触ってしまったりしても問題はないため、場所を選ばず取り回しのしやすいスマートフォンとなっています。

まとめ

「ASUS Zenfone 10」は、コンパクトなサイズとハイエンドクラスの性能はそのままに、6軸ジンバルリアカメラやIP68防水・防塵、おサイフケータイにワイヤレス充電と、性能だけでなく機能もバランス良く追加した完成度の高いスマートフォンに仕上がっています。

とくにコンパクトサイズのハイエンドモデルは貴重で、それが日本仕様になっているという点ではさらに限られています。性能と機能とも申し分のない1台ですので、コンパクトでも性能を重視したAndroidスマートフォンが欲しいと思っている人にはおすすめです。

価格はRAMとストレージ容量により異なり、次の3つのオプションが用意されています。なお、それぞれの構成で選択できるカラーも異なります。

  • 8GBRAM/128GBストレージ : 99,800円
  • 8GBRAM/256GBストレージ : 112,800円
  • 16GBRAM/512GBストレージ : 134,800円

ゲームはやらず動画もあまり撮影せず、写真はクラウドストレージを利用するといった場合はベースモデルという選択もアリですが、複数のゲームをインストールしたり写真撮影・動画撮影がメインになるのであれば256GBストレージ以上は必須です。筆者としてもせっかくなら256GBか最上位モデルを選ぶことをおすすめします。

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スペック

OSAndroid 13 (ZenUI)
ディスプレイ5.9インチ AMOLED
2,400×1,080
1,100nits
144Hz
CPUSnapdragon 8 Gen 2
RAM8GB
16GB
内部ストレージ128GB
256GB
512GB
※UFS4.0
外部ストレージ
リアカメラ50MPメイン(IMX766, 6軸ジンバルスタビライザー)
13MP超広角
フロントカメラ32MP
ネットワークWi-Fi 6E/7
Bluetooth 5.3
おサイフケータイ(Felica)
NFC
aptX Lossless
バッテリー4,300mAh
30W急速充電
15W Qiワイヤレス充電
ポートUSB-C
3.5mm combo jack
Dual NanoSIM スロット
その他指紋センサ(ZenTouch 2.0)
ハイレゾ・ハイレゾワイヤレス対応
IP65/IP68 防水・防塵
サイズ146.5 x 68.1 x 9.4 mm
重さ172g
カラーミッドナイトブラック
スターリーブルー
オーロラグリーン
エクリプスレッド
コメットホワイト
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著者情報

Masahide Omuraのアバター Masahide Omura Product Marketing Manager

Professional ChromeOS Administrator 取得者。これまでに40台以上の Chromebook を試し、業務でも Chromebook や Google Workspace の導入・活用支援も行う。本業はアクセス解析や広告運用、ときにPMM。プロフィールはこちら

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