今回の記事では、手頃な価格で扱いやすく機能も十分なエントリースマートウォッチ「Amazfit Bip 5 Unity」の実機レビューをお届けします。なお、レビューにあたり実機の提供を受けています。
新しい「Amazfit Bip 5 Unity」スマートウォッチは11,900円という手頃な価格を実現しながら、ステンレススチールフレームを採用したスリムで軽量なデザイン、1.91インチの大型で見やすいディスプレイ、120以上のスポーツモードと6つの自動ワークアウト検出機能、Bluetooth 通話対応、Alexa 内蔵、主要な健康測定機能(心拍数、SpO2、ストレス、睡眠など)、最大11日間のバッテリー駆動、Zepp OS 3.0 による設定とカスタマイズに対応といった特長を備えています。
「Amazfit Bip5 Unity」はエントリークラスながら機能が充実しており、日々の健康管理で画面の見やすさや使いやすさを求めているのであればオススメできる手頃な価格のスマートウォッチとなっています。
実機レビュー
Amazfit Bip 5 Unity は、1.91インチの大型なフラットディスプレイを備えているため、画面が見やすいことが特長です。また、本体は約10mmと薄く、重さも約39g(ベルト込み、実測)とディスプレイサイズにしては比較的軽量なモデルのため、普段から着けていても手首への負担は少ないこともメリットです。明るさも十分にあり、晴れた日でも画面はちゃんと見ることができました。
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本体のサイズは 45.8×37.08x10mm、スクリーンは2.5D強化ガラスと指紋防止コーティングが施されており IP68 耐水性も備えています。ただし、1.5mの防水性能を備えているため水しぶきや雪などに耐えられますが、水泳には適さず、熱いシャワーを浴びたりサウナに入るときには時計を外す必要があることに注意してください。
底面のセンサー部分の凸加減も小さめなので、強くバンドを締めない限りは痕が残ったりすることもほぼないかと思います。同梱されているバンドの素材はシリコンで、プッシュピン式を採用しているため別のバンドに交換することも簡単にできます。なお、ベルト幅は22mmとなっています。
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ベルトのバックル部分も樹脂素材となっており、金属のバックルに比べてノートパソコンを使うときに傷を付ける可能性を抑えられるという点も地味なメリットです。
本体の操作はタッチと側面にある1つのボタン(サイドボタン)で行い、ボタンを押すとどの画面にいてもホーム画面(ウォッチフェイス)に戻ることができます。また、ボタンは長押し操作(約2秒)を割り当てることもでき、長押しで呼び出す機能は Zepp アプリからカスタマイズすることが可能です。
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1つ前に戻ったり、ウォッチフェイスの画面で通知やクイック設定を表示するなどはスマートフォンと同じスワイプ操作で行い、ボタンも1つなのでシンプルな操作性で初めてスマートウォッチを持つ人でもわかりやすいと思います。
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また、手頃な価格のスマートウォッチにありがちなのはスワイプ時のもたつきや引っ掛かりなどですが、Amazfit Bip5 Unity にはそういったことはなく、タッチへの反応もしっかりとしていて動きもスムーズなので操作性はかなり良いと思います。
機能面では、Amazfit Bip5 Unity は心拍測定、SpO2(血中酸素濃度)、ストレスモニタリング、睡眠モニタリングを備えており、最近のスマートウォッチで測定できるほとんどの測定項目をカバーしています。また、高/低心拍数通知やストレス緩和通知、低血中酸素アラートなどの通知機能も利用でき、必要に応じてアプリから設定を切り替えることができます。PAI健康評価システムも搭載されているため、ワンタップで今の状態を測定してスコア化することもできます。
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睡眠モニタリングも時間や睡眠のステージなど詳細を確認することができ、その日の睡眠状態について「デイリーインサイト」という形でアプリからコメントや提案を受けることができます。ちなみにこのモデルも夜間の睡眠だけでなく、日中の20分以上の昼寝も測定できます。
スポーツなどのワークアウト(エクササイズ)についても120以上のスポーツモードに対応し、自動エクササイズ検出も以下の6つの運動を自動的に検出してスポーツモードを開始することができます。
- ウォーキング
- ウォーキング(屋内)
- ランニング(屋外)
- ラニングマシン
- ローイングマシン
- エリプティカル
これらのエクササイズを開始するときにスポーツモードをオンにし忘れていても、スマートウォッチが自動的に認識して通知が届き、それまでの間の結果を継続した状態でモードを開始することができます。
ただし、注意点として「Amazfit Bip5 Unity」は内蔵 GPS をサポートしてないため、GPS を使うためにはスマートフォンに接続している必要があります。そのため、GPS を利用するのであればエクササイズ中でも「Amazfit Bip5 Unity」とスマートフォンが接続された状態にして(近くに置いて)おく必要があります。
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価格を抑えるためにこれをカットしたと思われ、GPS が内蔵されないことで確かに不便ではありますが、運動中も近くにスマートフォンを置いていたり、ウォーキングなどで一緒に持ち出しているユーザーであれば、そこまで大きなデメリットにはなりません。
この他にも「Amazfit Bip5 Unity」の便利な機能として Bluetooth 通話をサポートしており、スマートフォンと接続されている状態であればスマートウォッチから電話をかけたり受けたりすることができます。こちらから電話をする場合、最近の履歴またはよく使う連絡先、ダイヤルからかけることもできます。Alexa も内蔵されているため、音声を使ってスマートウォッチからアラームやタイマーの設定、天気予報、スマートホームデバイスの制御などもできます。
「Amazfit Bip5 Unity」のバッテリー駆動時間は、公称では省電力モードで最大26日、標準的な使用で最大11日、ハードな使用で最大5日となっています。私の使い方の場合、1日あたり大体10~12%のバッテリー消費となっていたため、少なくとも1週間から10日程度は充電せずに使うことができました。
条件はこれまでレビューしてきたスマートウォッチと変わらず、1日に80~120件ほどの通知、健康測定はすべてオンでデフォルトのまま、常時表示ディスプレイはオフ、1日45分ほどのウォーキング(GPS測定あり)、23:00~07:00はDND(おやすみ)モードといったものです。
1週間は使えるので、平日は充電せずそのまま使い、土日など休みの日だけで充電するといった使い方ができるためかなり手軽に使えます。毎日や2~3日に1回の充電が面倒であったり、充電をつい忘れてしまうことが多い人には良い選択肢になります。
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なお、充電はこれまでの Amazfit デバイスと同じようにマグネット式の充電器を底面に装着するタイプです。以前のモデルの充電器(一部を除く)をそのまま流用することも可能です。
最後にアプリについてですが、「Bip5 Unity」に関わらず Amazift のデバイスは Zepp アプリを利用してセットアップ、各種設定、各測定結果の確認を行います。年を追うごとにアプリも便利になっており、セットアップの手順も QR コードを読み込んで指示に従って進めるだけでよく、アプリからウォッチの細かい設定も行うことができます。測定したデータもわかりやすく見ることができます。
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一方、ウォッチフェイスについてはデフォルトで用意されているデザインがやや使いづらいものが多く、既存のウォッチフェイスに表示されるデータをカスタマイズしたりすることはできません。しかし、新しく追加された「ポートレート文字盤」というウォッチフェイスを使用することで自由に背景画像を設定(スマートフォンに保存されている画像を使用)でき、3種類の時計フォントと最大2つの機能表示画面をユーザーが設定することができます。
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やや限定的ではありますが、これにより好きな背景画像と2つの機能表示(日付や歩数、カロリー、バッテリー残量、その他の機能の数字など)を表示することができるため、以前よりも好みに近い見た目を作ることができるようになっています。
Google Wear OS スマートウォッチほど自由度のあるウォッチフェイスではありませんが、自分でカスタマイズすることに手間に感じる人やデフォルトのまま使うことに抵抗のない人であればさほど問題にはならないと思います。
まとめ
今回はエントリースマートウォッチ「Amazfit Bip5 Unity」の実機をレビューしてきましたが、必要十分な機能で扱いやすくちょうど良いモデルだと思います。とくに高度な機能があっても持て余してしまったり、必要な健康測定と通知機能に加えてディスプレイが大きめで文字がはっきりと見えるだけでも良い、といったユーザーにもおすすめのスマートウォッチです。
特に価格も11,900円と手頃なことも魅力で、スマートウォッチの入門用としてもおすすめできる1台なので、ぜひこの機会に検討してみてください。