Qualcomm は 2026 年 9 月 23 日、Android スマートフォン向けの新しいフラッグシップチップ Snapdragon 8 Elite Extreme Gen 6 と Snapdragon 8 Elite Gen 6 を Snapdragon Summit 2026 で発表しました。
今年はフラッグシップ向けに 2 つのチップが用意され、昨年の Snapdragon 8 Elite Gen 5 の後継となるのが 8 Elite Gen 6、その上位に位置付けられるのが 8 Elite Extreme Gen 6 です。
搭載スマートフォンは HONOR、iQOO、Motorola、OnePlus、OPPO、REDMI、RedMagic、vivo、Xiaomi から登場する予定で、Motorola は同日に 8 Elite Extreme Gen 6 を搭載した「Signature 27」を発表しています。
2 つのチップで共通する仕様
どちらのチップも TSMC の 2nm プロセスで製造され、5GHz で動作する Prime コア 2 基と 4GHz の Performance コア 6 基を組み合わせた Oryon CPU を搭載しています。
CPU にはすべてのコアが共有する 16MB の L2 キャッシュ「Oryon FlexCache」が組み合わされており、コア間の処理の受け渡しを高速化するとしています。
CPU 性能は Snapdragon 8 Elite Gen 5 と比べて、8 Elite Gen 6 が 10%、8 Elite Extreme Gen 6 が 13% 向上し、電力効率は 37% 改善しています。
なお、スマートフォン向けとして 5GHz に達した CPU はこの 2 つが初めてです。


GPU は設計を見直した Adreno GPU で、周波数は前世代 8 Elite Gen 5 の 1.2GHz から 1.45GHz に向上しました。GPU の電力効率は両モデルとも 40% 改善し、性能は 8 Elite Gen 6 が 35%、8 Elite Extreme Gen 6 が 44% 向上しています。
NPU には、LLM などの Transformer 系の処理を高速化する「Element Accelerator」が新たに追加され、8 Elite Gen 6 では NPU 性能が 14%、電力あたりの AI 性能が 20% 向上しています。
モデムはどちらも 3GPP Release 19 の 5G Advanced に対応した Qualcomm X105 5G で、下り最大 14.8Gbps の通信速度や衛星経由の 5G 接続に対応します。
GPU と AI は Extreme に上乗せ
Snapdragon 8 Elite Extreme Gen 6 の GPU には、AI 処理向けの「Matrix Cores」が搭載されています。
これを使ってゲーム画面の超解像処理とフレーム生成を行う「Adreno Neural Fusion」は、対応ゲームで最大 40% の省電力効果があるとされ、「崩壊:スターレイル」、「Diablo Immortal」、「War Thunder Mobile」などが対応タイトルとして挙げられています。
また、8 Elite Extreme Gen 6 は 18MB の GPU 専用メモリ (Adreno High-Bandwidth Memory) を備えていますが、8 Elite Gen 6 にはこの専用メモリと Matrix Cores が搭載されていません。前世代の 8 Elite Gen 5 は専用メモリが搭載されていたため、ここが差別化のポイントとなるようです。
NPU も Extreme では共有メモリが 50% 増え、300 億パラメータ規模の Mixture of Experts (MoE) モデルの実行に対応します。NPU 性能は 35%、電力あたりの AI 性能は 33% 向上しており、8 Elite Gen 6 との差が大きい部分です。
8K/60fps 撮影は Extreme のみ
Snapdragon 8 Elite Extreme Gen 6 は 8K/60fps の動画撮影と 4K/240fps のスローモーション撮影に対応し、高画質な動画記録向けの APV コーデックもサポートします。
再生も VVC (H.266) コーデックのハードウェアデコードに対応し、ソフトウェアでのデコードと比べて最大 55% の省電力になるとしています。
一方で、Snapdragon 8 Elite Gen 6 はこれらの機能に対応しておらず、動画撮影に関しても上位チップとの差が設けられています。
両モデル共通の機能としては、ISP が画素単位でシーンを認識する「Intelligent Pixel Control」があり、被写体ごとに補正をかけたり、フレームから外れて戻ってきた被写体を追跡してピントを保ったりできるとされます。
搭載スマートフォンの登場時期
Snapdragon 8 Elite Gen 6 シリーズを搭載するスマートフォンは、すでに発表が始まっています。
Motorola は Qualcomm の発表と同日に 8 Elite Extreme Gen 6 を搭載した「Signature 27」を発表し、Xiaomi も 9 月 23 日に中国で Xiaomi 18 シリーズを発表するとしています。











