モルガン・スタンレーが発表した世界のスマートフォン市場に関する最新の調査レポートによると、2026 年はメモリやストレージの価格高騰を背景に、スマートフォン市場全体が縮小する見込みであることが予測されています。
とくに Android スマートフォンは全体の出荷台数が大きく落ち込むと見られていますが、そのなかで Google Pixel は iPhone とともに例外的な立ち位置を維持する可能性があります。
メモリ価格高騰による Android 市場への影響
予測では、2026 年の世界のスマートフォン出荷台数は以前の 13 億台から 11 億台へと下方修正され、前年比で約 13% 減少する見込みです。
この市場縮小の主な要因には、かつてない規模のメモリコストのインフレーションが挙げられています。部品価格の高騰は端末価格の上昇に直結するため、ユーザーの買い替え意欲を削ぐ要因となります。
データからは、Apple への乗り換え率が前年の 6% から 11% へと 5 年ぶりの高水準に達する予測となっている一方、Google Pixel への乗り換え率は 2025 年の 33% から 28% へとやや下がるものの、依然として高い水準を保っています。

Apple の母数の大きさを考慮すれば市場への影響は iPhone が圧倒的ですが、他メーカーがユーザーを減らすなかで、Android エコシステムにおける Pixel の地位はより強固なものになりつつあります。
AI 機能の需要
レポートでは、スマートフォンにおける AI 機能の役割についても言及されています。
これによると、オンデバイスの生成 AI 機能は、ユーザーが新しいスマートフォンに興味を持つきっかけにはなるものの、他社ブランドへ乗り換える決定的な動機にはなっていないようです。
多くのユーザーは Gemini や ChatGPT などのアプリベースの AI で十分だと感じており、デバイス固有の AI 機能に対して、現時点では買い替えを決断するほどの価値を見出していない傾向にあります。
ユーザーがスマートフォンを買い替える最大の理由は、依然として「新しいデバイスそのものへの欲求」や「現在使用しているデバイスの性能限界」といった根本的な部分にあります。
そのため、今後のシェア争いではデバイス自体の完成度や、長期的なアップデート保証の有無がより重要視されるようになると考えられます。
日本市場での今後の展開
日本市場は世界的にも iPhone のシェアが非常に高い特殊な環境ですが、近年は Google Pixel が急速にシェアを伸ばしています。
他社の Android メーカーが部品価格の高騰によって価格維持に苦戦する状況が続けば、国内の Android 市場はさらに Pixel への一極集中が進む可能性が高いと考えられます。
とはいえ、為替にも大きく左右されるため、今年の Pixel デバイスがどのような価格設定で日本展開されるのかはまだ分かりません。


