Google は、Android 版 Chrome ブラウザのベータ版において、新しいタブページのデザイン変更をテストしていることが明らかになりました。この変更では、検索バーに「AI モード」のショートカットが追加され、より目立つ位置に配置されています。
これは、ChatGPT や Perplexity といった AI を活用した新しい検索ツールに対して、Google が自社の AI 検索機能の利用を促進しようとする戦略の一環とみられます。
新しい検索バーのデザイン
Android Authority の Mishaal Rahman 氏によると、この新しいデザインは Chrome Beta (バージョン 139.0.7258.32) で確認されており、少なくとも 2 つのバリエーションが存在するようです。
1 つ目のデザインでは、検索バーの横に「AI モード」のショートカットが配置され、これまであった音声検索と Google レンズのアイコンは検索バーの下に移動しています。また、検索バーの左端には古い Google の「G」ロゴが表示されています。
2 つ目のデザインも同様に「AI モード」が中心ですが、検索バー内に「G」ロゴはなく、検索バー下には音声検索とレンズに加えて、シークレットモードへのショートカットも並んでいます。


これらの違いは、同じバージョンの Chrome Beta を使用していても、Google アカウントによって異なるフラグが有効化されているために生じていると考えられます。
AI 機能の利用促進が狙いか
Google はすでに、Android スマートフォンや Pixel の Google 検索ウィジェットなど、複数の場所に AI モードへのショートカットを配置しています。今回、60% 以上の市場シェアを持つ Chrome ブラウザにもこのショートカットを追加することで、AI モードの認知度を大幅に向上させ、利用者の増加を狙っている可能性があります。
このテストは現在、一部の Google アカウントを対象とした限定的なもののようですが、デスクトップ版の Chrome でも同様のテストが報告されていることから、近い将来、公式に展開されることが期待されます。
とはいえ、記事執筆時点では日本語環境で AI モードを利用することができないため、まずはそれが展開されることを待つ必要があります。