Google は、2025 年 5 月 13 日(米国時間)に開催した Android Show で、Android 16 および Wear OS 6 向けの Material 3 Expressive を発表しました。これに伴い、Android 上のファーストパーティアプリのデザインも刷新される予定で、Gmail、Fitbit、Google フォトの初期デザインが公開されました。
Material 3 Expressive とは?
Material 3 Expressive は、Material You のパーソナライズ機能をさらに進化させたもので、以下のような特長があります。
- より流動的で自然なアニメーション: 通知のスワイプ操作やアプリを閉じる際など、様々な場面で滑らかなアニメーションと触覚フィードバックを提供します。
- 進化したダイナミックカラーテーマとタイポグラフィ: ユーザーのスタイルに合わせて、より柔軟なカラーテーマや強調されたタイポグラフィを設定できます。
- 新しいシェイプとシェイプモーフィングアニメーション: UI 要素に多様なシェイプを適用でき、シェイプが滑らかに変化するアニメーションも可能です。
- 拡張されたカラーパレット: 情報の階層構造を明確にし、重要な操作を分かりやすく伝えます。
- 機能性の向上と「ライブアップデート」機能: クイック設定パネルのカスタマイズ性が向上し、特定のアプリからの進行状況を追跡できる「ライブアップデート」機能などが追加されます。
詳細は こちらの記事 でもまとめています。
各アプリの Material 3 Expressive デザイン案
以下の短いアニメーションは、先日の発表で公開されている Fitbit、Gmail、Google フォトの 3 つのアプリの Material 3 Expressive を示したものです。
Fitbit アプリ
Fitbit アプリでは、個々の統計ページが再設計されます。具体的には、「歩数」ページにおいて、これまで上部にあった日・週・月・年のタブが、画面下部のフローティング形式に変更されます。これは、より大きなピル型コンポーネント内に小さなピル型タブを配置することで、片手での操作性を向上させるための工夫です。
情報のレイアウト自体に大きな変更はありませんが、目標を達成した際にグラフがよりカラフルに表示されるようになります。また、チェックマークは Material デザインの特長的なシェイプで表示され、達成感を視覚的に強調します。
Gmail アプリ
Gmail では、受信トレイの表示が刷新されます。メッセージリストは上部が角丸になったカード形式で表示され、アーカイブなどのスワイプ操作時には目立つアニメーションが追加されます。
検索フィールド、ハンバーガーボタン、アカウント切り替えボタンは、より鮮やかなテーマの独立した背景レイヤーに配置されます。また、「作成」フローティングアクションボタン(FAB)も従来のデザインから変更され、視認性と操作性の向上が期待されます。
Google フォト
Google フォトでは、フルスクリーンでのアルバム表示時に、共有、写真の追加、編集といった操作を行うためのフローティングツールバーが採用されます。現在これらの UI は画面上部に固定されていますが、新しいデザインではよりコンテンツに集中できるようになります。
今後の展開
これらの Material 3 Expressive のデザイン変更は、最終的にすべての Google アプリに展開される予定です。
ただし、現時点ではその変更が一律で提供されるのか、アプリごとに順次展開されていくのかは分かっておらず、Android 16 以降で段階的に導入される可能性があります。