Samsung が 2021 年に導入した RAM Plus 機能は、スマートフォンのバックグラウンドでより多くのアプリをアクティブに保つための仮想 RAM 拡張機能です。これまで、ユーザーが割り当てられる仮想メモリの上限は 8GB でしたが、次期 One UI 8 アップデートでこの制限が変更される可能性が報告されました。
RAM Plus とは
RAM Plus は、デバイスのストレージの一部を仮想的な RAM として利用することで、物理的な RAM 容量を補い、マルチタスク性能などを向上させる機能です。特に RAM 容量が限られた Galaxy スマートフォンやタブレットにおいて、よりスムーズな動作をサポートすることを目的としています。
One UI 8 での変更点
SamMobile によれば、入手した初期の One UI 8 ファームウェアの RAM Plus の設定項目が変更されており、Galaxy Z Flip 6 上で動作する One UI 8 の初期バージョンでは、従来の 2GB、4GB、8GB に加えて、新たに 12GB のオプションが追加されたことを報告しています。

この 12GB という容量は、テストに使用されている Galaxy Z Flip 6 の物理 RAM と同じ要領です。
現時点では、One UI 8 における RAM Plus の新たな上限が 12GB になるのか、それとも 16GB の物理 RAM を搭載するデバイスでは 16GB のオプションが提供されるのかはハッキリとわかっていません。
しかし、これまでの RAM Plus の仕組みを考慮すると、割り当て可能な仮想メモリの量がデバイスの物理 RAM 容量を超えることはないと考えられます。つまり、今回確認された 12GB オプションは、物理 RAM が 12GB 以上のデバイスでのみ利用可能となり、8GB 以下の物理 RAM を搭載するデバイスでは利用できない可能性が高いと言えます。
今後の展開
One UI 8 は、今年の夏頃に発表されると噂されている Samsung の次期折りたたみスマートフォン、Galaxy Z Fold 7 および Galaxy Z Flip 7 とともに正式に発表すると予想されています。RAM Plus の上限が引き上げられれば、対応デバイスにおけるマルチタスク性能のさらなる向上が期待できそうです。
一方、一部の最近の中国メーカーなどのデバイスでは、物理 RAM 容量を大幅に上回る仮想 RAM を割り当てられるようになっているケースもあります。今後、Samsung も物理 RAM 容量が比較的少ないモデルにおいて 、同様に仮想 RAM の上限をさらに引き上げることで、他のデバイスとの差別化を図る可能性もあるかもしれません。
出典: SamMobile