Google の標準キーボードアプリ「Gboard」の最新ベータ版(バージョン 15.3.02 beta)から、将来的に追加される可能性のある複数の新機能が発見されました。Android Authority (AssembleDebug 氏協力) が報じています。
APK 分解とフラグの有効化によって明らかになったこれらの機能には、iPad のような記号のフリック入力、パスワード入力時のみ数字行を表示するオプション、AI ライティングツールの強化、以前不評だった角丸キーデザインのオプション化などが含まれており、Gboard の使い勝手がさらに向上する可能性を示唆しています。
開発中の新機能について
Android Authority と AssembleDebug 氏が Gboard v15.3.02 beta で発見・有効化した主な新機能は以下の通りです。
記号フリック入力
キーボードの各キーに小さく表示されている記号(例:「A」キーの上の「@」など)を、キーをタッチしてそのまま下にスワイプ(フリック)するだけで入力できるようになる機能です。
- これは Apple の iPad に搭載されているスクリーンキーボードと同様の操作方法
- 現在の Gboard では記号入力は主にキーの長押しで行いますが、フリック入力に慣れれば、長押しよりも素早く記号を入力できる可能性がある
- この機能はオプションとしてオン・オフが可能
パスワード入力時のみ数字行表示
現在の Gboard では、数字行を常に表示するか、全く表示しない(記号キーで切り替え)かを選択できます。大きな画面では常時表示が便利ですが、コンパクトなスマホではスペースを取るという問題がありました。
これが新しいオプションとして、「パスワード入力欄をタップした時だけ、キーボード上部に数字行を自動で表示する」機能が開発されているようです。これにより、普段は画面スペースを広く使いつつ、数字入力が頻繁に必要なパスワード入力時だけ、キーボードレイアウトを切り替える手間なく数字を入力できるようになります。
Writing Tools: プロンプト入力機能の追加
Gboard では、入力したテキストを AI が校正したり、言い換えたりする「Writing Tools」機能が開発中ですが、これにユーザーが自由な指示(プロンプト)を入力できる機能が追加されるようです。
これにより、「もっとフレンドリーな口調で」「箇条書きにして」といった具体的な指示を AI に与えて文章を修正させたり、理論上はプロンプト次第で新しい文章を生成させたりすることも可能になるかもしれません。

角丸キーデザイン (オプション扱い)
昨年、Gboard でキーの背景を角丸にするデザインがテストされましたが、一部のベータテスターからは不評の声が多く上がっていました。
Google はそのフィードバックを受け止め、今回のベータ版では、角丸デザインを強制するのではなく、ユーザーがキーの形状(従来の四角形か、新しい角丸か)を選べる「オプション」として再検討しているようです。

まとめ
これらの機能は、すべて Gboard ベータ版で発見されたものであり、まだ開発段階にあります。一般ユーザーがすぐに利用できるわけではありません。
Google がこれらの機能を最終的に正式リリースするかどうか、いつリリースするかは全く不明です。しかし、設定のトグルなどが用意されていることから、将来的な実装の可能性は十分考えられます。
これらが正式にリリースされれば、Gboard の利便性やカスタマイズ性がさらに向上することになりそうです。今後のアップデートに期待したいですね。