Kompanio Ultra 搭載 Chromebook 「Navi」は OLED ディスプレイ、14インチの可能性が示唆

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Lenovo Chromebook Plus

MediaTek の高性能チップセット Kompanio Ultra を搭載すると見られる開発中の Chromebook 「Navi」 について、OLED (有機EL) ディスプレイを採用する可能性があることが報じられました。

更新情報

2025 年 6 月 23 日 : Lenovo が正式に Kompanio Ultra 910 を搭載した「Lenovo Chromebook Plus 14 (14”, 10)」を海外で発表しました。詳しくは こちらの記事 をご覧ください。

これは Chrome Unboxed が開発中のコードから発見したもので、この OLED ディスプレイが「16インチ 4K (16:10)」になると予測しています。しかし、以前の調べた限りでは確実にそうなるとは特定できておらず、今回の情報からはむしろ 14 インチになる可能性もあり得ると考えられます。

要点まとめ
  • 開発中の Chromebook 「Navi」 (MediaTek Kompanio Ultra 搭載)に関する新情報
  • OLED (有機EL) ディスプレイ を搭載する可能性が非常に高い (開発コードより)
  • Chrome Unboxedは 16インチ 4K と予測するも、筆者調査ではサイズ/解像度は不明
  • ただし、予想では 14 インチ 16:10 1,920×1,200 解像度 になるかもしれない
  • 高性能 ARM + OLED によるプレミアム Chromebook Plus 登場への期待
目次

開発ボード「Navi」と Kompanio Ultra チップ

「Navi」は、現在開発が進められている Chromebook のコードネームです。このデバイスは、以前から MediaTek が提供する高性能 ARM チップセット「MT8196」が搭載されると言われていましたが、チップセットの名称が「Kompanio Ultra」シリーズになることが正式に発表されています。

おそらくこのデバイスには、初めての「Kompanio Ultra 910」が搭載される予定で、高いパフォーマンスを持つプレミアムクラスの ARM ベース Chromebook Plus になる可能性があります。

OLED ディスプレイ搭載と画面精細度(DPI)

今回、Chrome Unboxed が ChromeOS の開発コードを調査した結果、「Navi」に関連するコード内で OLED ディスプレイパネルの使用を強く示唆する記述が発見されたと報じています。OLED は、鮮やかな色彩や深い黒の表現に優れ、プレミアムデバイスでの採用が増えています。

Chromium Gerrit

さらに、関連するコミットを詳しく見ると、「Navi」に割り当てられたディスプレイの精細度を示すDPI(Dots Per Inch)が「163 DPI」であることが示されています。これは、画面のきめ細かさを示す指標で、搭載されるパネルのスペックを推測する上で大きな手がかりとなります。

ディスプレイスペックの推測

Chrome Unboxed はこの「Navi」に搭載される OLED ディスプレイについて、以前にコード内のパネル識別子などを根拠に 16 インチサイズ、4K 解像度、16:10 アスペクト比のものであると予測していました。しかし、当サイトではその報道を受けて関連コードを調査した際、具体的なサイズや解像度については確証が得られず、「16インチ 4K」になるかは確定ではないと伝えていました。

関連記事: MT8196 を搭載する Chromebook 「Navi」が16インチ 4K ディスプレイをテスト

今回、新たに「Navi」のディスプレイ精細度を示す163 DPIという具体的な数値が開発コードから判明したことで、この疑問に対する新たな手がかりが得られました。

163 DPIという値は、一般的なノートPC向けディスプレイと比較すると比較的高精細な部類に入ります。この数値を基に、Chrome Unboxed が予測した「16インチ4K」や他の一般的な解像度と比較してみると、次のようになります。

  • 16インチ 4K (3840×2400, 16:10) の場合: 約283 DPI → 163 DPIとは大きく異なる
  • 16インチ QHD+ (2560×1600, 16:10) の場合: 約189 DPI → 163 DPIとは差がある
  • 14インチ FHD+ (1920×1200, 16:10) の場合: 約162 DPI → 163 DPIと非常に近い

もちろん、Navi が非標準的な解像度やサイズを採用したり、そのテストをしていた可能性はゼロではありません。しかし、この DPI 情報だけを素直に解釈すれば、Chrome Unboxed が予測した「16インチ4K」よりも、「14インチ FHD+ (16:10)」クラスの OLED パネルが搭載されると考える方が、現時点ではより自然と言えそうです。

ちなみに、コミットで「Navi」とともに「Xol」というデバイス名が言及されていますが、これは昨年リリースされた Samsung Galaxy Chromebook Plus のことを指しています。このデバイスは、15.6インチ 1,920×1,080 解像度(16:9) のディスプレイを搭載していました。

今後の期待

高性能な ARM チップ「Kompanio Ultra」と、高精細(163 DPI)な OLED ディスプレイの組み合わせは、Chromebook Plus デバイスのなかでも際立つ1台になる可能性があります。パフォーマンスとバッテリー駆動時間の両立が期待でき、特に 14 インチクラスであれば、性能と持ち運びのしやすさ、コンシューマーでもビジネスでも魅力的なモデルになることが期待できます。

なお、この Chromebook 「Navi」は、Lenovo からリリースされる可能性が高いと言われています。

出典 : Chrome Unboxed

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著者情報

Masahide Omuraのアバター Masahide Omura Technical Writer

月間平均130万PVの当サイトを8年以上運営している 尾村 真英 です。これまでに 50台以上の Chromebook をレビュー しており、主に小規模事業者を対象に Chromebook や Google Workspace の導入・活用支援も行っています。
現在は、Chrome Enterprise 公式ユーザーコミュニティのモデレーターとしても活動中で、Professional ChromeOS Administrator 資格を保有しています。

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