Googleが公式ブログにてChromebookなどのChromeOSデバイスに対して、ChromeOS(Stable)のバージョン 102へのアップデートリリースを発表しました。今回のアップデートには、多数のバグ修正とセキュリティの更新、いくつかの機能の変更と改善が含まれていますが、大掛かりなアップデートではありません。
具体的にどんなアップデートが行われるかはGoogleの公式ブログにて掲載されており、主に3つの目立つ変更・追加・改善点を伝えています。
USB-Cケーブル接続時の警告表示
ChromebookにUSB-Cケーブルをさしたとき、例えばディスプレイに接続したけどUSB-Cケーブルがディスプレイ入出力をサポートしていない場合や最適なパフォーマンスを発揮しない場合などに、以下のような警告が通知されるようになりました(海外翻訳まま)。
- ケーブルはディスプレイをサポートしていない可能性があります
- USBーCケーブルがディスプレイに正しく接続されていない可能性があります
- ケーブルはパフォーマンスに影響を与える可能性があります
- USB-CケーブルはUSB4をサポートしていません。デバイスのパフォーマンスが制限される場合があります
- USB-CケーブルはThunderboltをサポートしていません
- お使いのデバイスはケーブルよりも高いデータレートをサポートしています
似通った形状になるUSB-C、USB4/TBサポートのケーブルですので、Chromebook上でこのような表示を行うことで間違ったケーブルの利用を防ぐことができます。
なおこの警告表示の機能は、USB4/Thunderboltをサポートしたインテル第11世代や第12世代のCoreデバイスで最初に利用可能となります。
「Cursive」のサポート機種拡大
昨年、「HP Chromebook x2 11」などとともに正式リリースされたGoogleの手書きノートアプリ「Cursive」が、スタイラスペンに対応するChromebookすべてに展開され、最初からインストールされるようになりました。
またGoogleによれば、今後数ヶ月以内でペンの筆圧検知や色などを簡単に変更できるよう、Webアプリを更新する予定としています。
画面倍率の改善・その他
アクセシビリティの一部の機能にも改善が含まれ、ChromeOSに組み込まれた拡大鏡を使用時に拡大部分のサイズ変更を行えるようになりました。
Zipファイル処理の改善
最後に公式に発表されている内容ではありませんが、ユーザーからChromeOS 102になってZipファイルの処理が改善していることが報告されています。
ChromeOS 101以前では、Zipファイルをクリックするとファイルアプリを介してZipファイルを開くことができますが、中のファイルを開くためにはWindowsやMacのように”展開”や”解凍”といった処理ではなく、手動でファイルをドラッグアンドドロップして取り出す必要がありました。
しかしChromeOS 102では、Zipファイルの右クリックメニューに”すべて解凍”というオプションが追加され、Zipファイルと同じディレクトリに直接ファイルやフォルダを展開できるようになりました。
ただしダブルクリックすると、これまでどおりファイルアプリでZipの中身を表示できるだけですので解凍には右クリックメニューを経由する必要があります。
現時点で公式から発表された内容の3つと報告された1つの変更・改善ですが、おそらく細かいところで変化はあると思いますので、わかり次第報告したいと思います。
なお今回のアップデートでは致命的な問題は報告されておらず、手持ちのIntel、AMD、Qualcommのチップセットを搭載したChromebookのいずれでも更新が確認できました。