MediaTekは今週、米国で開催されているMediaTek Executive SummitにてChromebookとPCの取り組みについて簡単なセッションを開き、ミッドレンジ向けのKompanio 820/828とプレミアム・ハイエンドなモデル向けのKompanio 1200(MT8195)についてさらなる情報を公開しました。
Kompanio 820の性能
まず、Kompanio 820の性能はインテルのCeleron N4500と比較して、以下のような性能向上があると伝えています。
マルチタスキング | 16~46% 向上 |
バッテリー駆動時間 | 31~55% 改善 |
動画ストリーミング | 17% 向上 |
コンテンツ制作 | 16~28% 向上 |
ゲーミング | 58~110% 向上 |
数値としてN4500を上回っていることですが、マルチタスキングなどは数値として表しようがないため、あくまで参考程度の値かと思います。
またGoogle Meetを合わせて画面共有や背景エフェクト、WebベースのCADアプリを同時に利用したときのN4500との数値も比較しています。
Google Meet | 16%高速 |
Google Meet + 画面共有 | 34%高速 |
Google Meet + 画面共有 + 背景効果 | 46%高速 |
Google Meet + TinkerCAD | 34%高速 |
これらの結果は、同サイズのバッテリーと同解像度ディスプレイ、同じRAMを備えたデバイスを用いてテストとベンチマークを行ったものとMediaTekは伝えています。
Celeron N4500を搭載するChromebookはバランスが良くなかなかの評判ですので、それを上回ったスコアであることは普段使いのデバイスとしてかなり期待できるものだと思います。
またバッテリーについてもテストを行っており、Celeron N4500を搭載したモデルよりも33%小さいバッテリーを搭載したテストモデルで、31~51%長い駆動時間であったとしています。
そのため、軽くて薄いChromebookであってもバッテリー駆動時間を犠牲にせず、かつ性能もCeleron N4500を超えるようなChromebookになると思うと期待せずにはいられません。
なお、Kompanio 1200について、世代は不明ですがIntel Core i3とパフォーマンスを比較したものがあったようです。
詳細はわかりませんが、ChromebookであればCore i3モデルと同等の性能なら十分ハイエンドだと思いますし、バッテリー駆動時間なども改善されるはずなので、かなり面白い選択肢になると思います。
リリース時期と価格について
リリース時期については、かなり大雑把な内容となっていたようですが2021年中にKompanio 820/828搭載の機種がリリース(すでにAcerから登場)され、Kompanio 1200(MT8195)を搭載するモデルは2022年になることが明かされました。
おそらく、年明けそうそうに開催されるCES 2022が初お披露目となる可能性があります。
最後に価格について、Kompanio 500は300ドル未満、Kompanio 800シリーズは300~500ドル、Kompanio 1200はそれ以上の選択肢としてMediaTekは考えているようです。
800シリーズも1200も、Chromebookの魅力の一つである手頃な価格を犠牲にせずパフォーマンスを向上させられる可能性があるため、今後の展開が楽しみですね。
Source : Chrome Unboxed