Google は 2026 年 10 月 12 日 (現地時間)、Googlebook に搭載されているプレビュー版の Linux ターミナルの特長と今後の追加予定を説明しました。
Googlebook の Linux ターミナルアプリは、Debian ベースの仮想マシン (VM) 上で動作し、AI ツールに管理者権限を与えても Googlebook 本体のシステムや個人のファイルが損なわれる機会を抑えられるとしています。
VM 内で完結するターミナル
Google によると、ターミナルのコマンドはすべて Linux VM の内部で実行され、隔離されたサンドボックスとして機能するため、Google の AI エージェント開発プラットフォーム「Antigravity」をはじめ、コマンドラインを多用する AI ツールに sudo (管理者権限) を許可しても、システムの破損や個人ファイルへの不正アクセスが起きる機会を抑えられると説明しています。
Linux VM にフォルダーが共有されるのはユーザーが明示的に許可した後に限られ、許可していないファイルは VM の境界によって守られ、VM はワンクリックでリセットでき、ホスト側のファイルシステムに置いたファイルはリセット後も残ります。
Linux 側のファイルは Googlebook のファイルアプリからも確認でき、Android スマートフォンから同期した写真などのローカルフォルダーも扱えます。Python スクリプトや AI エージェントを使えば、こうしたファイルを短時間で一括処理できるとしています。
Debian ベースで主要な開発ツールに対応
Linux 環境は ChromeOS と同じように Debian をベースにしており、apt、git、ssh といったコマンドや、一般的なコンパイラとランタイムを利用できます。
Node.js、Python、Ruby、Go、Rust などのランタイムに対応し、localhost のポート転送がホスト側のブラウザに向けて自動で行われ、VM に割り当てるメモリの量も作業内容に合わせて調整できます。
Google はプレビュー版について、プロトタイピングや Web 開発、スクリプト作成、コマンドラインを使った AI エージェントの作業に向けて最適化したと説明しています。Google 社内のエンジニアも、Googlebook 上で Linux カーネルのビルドやプラットフォーム開発にこのターミナルを使っているとのことです。
実際に筆者も Lenovo Googlebook 15 上で試してみましたが、npm や Docker なども動作することを確認しています。ただ、現時点では GUI を使った操作は想定されておらず、使うことはできるものの Linux ターミナルアプリ内に用意される仮想画面内での使用に限定されています。


今後追加予定の機能
現時点でもネットワークパススルーとワイヤレス ADB に対応しており、Google は Linux の GUI アプリをアプリランチャーから直接起動できるようにすることも挙げています。ロードマップとして示された主な項目は次のとおりです。
- USB パススルーと USB 経由の ADB: 接続した Android デバイスのデバッグを Linux VM や Antigravity から実行
- VM の動的なメモリとストレージのスケーリング: 負荷の高い作業をより円滑に実行
- GPU / NPU によるハードウェアアクセラレーション: ローカルで動かす重い処理の高速化
- VM の永続化とターミナルウィンドウからの分離: 長時間動き続ける処理に対応
なお、現時点ではこれらの変更がどのタイミングで利用できるかについては明らかにされていません。











