2025年も残りわずかとなり、 Google はこの1年間に発表した60以上の AI 関連ニュースを振り返る記事を公開しました。
Gemini のモデル更新から Pixel 10 の発売、 Android の刷新まで、今年は AI が多くの製品に実装されました。
本記事では、発表された内容の中から Pixel ユーザーや Chromebook ユーザー、 Google Workspace を利用するビジネスユーザーに関連するトピックを紹介します。
Gemini モデルのアップデート
2025 年初めには Gemini 2.0 Pro、3 月には推論能力を向上させた Gemini 2.5 が登場し、6 月にはそのファミリーモデルが拡大されています。
さらに 11 月には Gemini 3 シリーズが発表されました。12 月にはその軽量高速版である Gemini 3 Flash も登場し、検索や各アプリへの統合が進められています。
こうしたモデルの進化に合わせ、有料プランの名称が従来の「Google One」から「Google AI」へと変更されました。
また、従来の「Google One AI プレミアム」に相当する「Google AI Pro」プランに続き、5 月には最上位の AI 機能を利用できる「Google AI Ultra」プランが導入されました。このプランの加入者は、8 月以降、 Gemini アプリ内でより複雑な推論を行う Deep Think 機能が利用可能になっています。
開発者ツールと Chrome への統合
開発環境やブラウザにおいても、 Gemini の統合が進みました。
コーディング支援ツールとして Gemini Code Assist が登場したほか、コマンドラインから AI を利用できる Gemini CLI がリリースされ、開発者の作業効率化が図られています。さらに Gemini 3 を活用した エージェント型開発プラットフォーム「Google Antigravity」も登場しました。
一方で、一般ユーザーも利用する Chrome ブラウザでは、 Gemini の統合が強化されました。これによりブラウザ上で情報の要約や生成が可能になったほか、ウェブ上のタスクを自律的に処理するエージェント機能の導入も発表されています。検索機能自体にも AI モードが導入され、情報の探し方が変化しています。
クリエイティブツールとマルチモーダル機能
生成 AI の活用はテキストだけでなく、動画や音声、画像へと広がりました。
動画生成 AI 分野では、 Veo 2 が登場した後、さらに高機能な Veo 3.1 と、それを活用した制作ツール Flow が導入されました。
一般ユーザー向けの機能としても、画像編集機能が強化され、現在では AI による高度な画像編集が可能な Nano Banana および Nano Banana Pro が Gemini アプリや Google スライド、Vids、NotebookLM などで利用可能になっています。
Pixel 10 と Android 16 の展開
ハードウェアとソフトウェアの連携に関して、6 月に Android 16 が正式リリースされ、8 月には Pixel 10 シリーズが登場しました。
Android 16 は継続してアップデートが展開されており、9 月には Material 3 Expressive 導入による Pixel の UI 刷新、12 月には AI を活用した整理機能なども追加されています。また、Pixel Drop (機能追加)も随時展開されており、様々な新機能が導入されています。
また、Pixel 10 シリーズは最新の Google Tensor G5 チップセットにより、AI を活用した機能がハードウェアレベルで統合され、従来よりも高度な処理が可能になりました。
スマートホームの刷新
スマートホームの分野では、Gemini for Home が正式に発表され、従来の Google アシスタントから Gemini へと置き換えが進んでいます。新しい自動化エディターの導入や自然言語によるスマートホームデバイスの操作なども可能になりました。
また、有料プランの名称が「Nest Aware」から「Google Home Premium」へと変更されました。有料プランでは、従来の機能に加えて、Gemini Live や「日々の要約」など、AI を活用したより高度な機能が利用できるようになります。
まとめ
2025年の Google は、 Gemini 2.0 から 3 へと矢継ぎ早にモデルを更新し、それを Pixel 10 や Android 16 、 Chrome 、 Google Home といったあらゆる製品に組み込みました。
単なる機能追加にとどまらず、 AI Ultra プランや Google Home Premium といったサービス体系の変更も伴っており、エコシステム全体が AI 中心に再構築された 1 年と言えます。
より詳しい内容については、「60 of our biggest AI announcements in 2025」をご覧ください。
- 関連記事:
出典: Google Blog


