Google は 2025 年 12 月 12 日(現地時間)、ChromeOS の長期サポートチャンネル(LTS)を利用しているデバイス向けに、新たなマイナーアップデートの配信を開始しました。
今回の更新により、バージョンは 138.0.7204.299(プラットフォームバージョン:16295.84.0)となります。このアップデートは主にセキュリティ修正を目的としており、LTS チャンネルを設定しているデバイスは今後数日かけて順次アップデートが配信されます。
LTS チャンネルは、主に企業や教育機関などで導入されている Chromebook や ChromeOS Flex デバイスにおいて、機能の変更を最小限に抑えつつ、安定した運用を行うために利用されています。
セキュリティ修正の内容
今回のアップデートはセキュリティ修正を主目的としており、以下の 1 件の脆弱性が修正されています。
- CVE-2025-13042 (深刻度:High):V8 における不適切な実装 (Inappropriate implementation in V8)
修正されたのは Chrome ブラウザの JavaScript エンジンである「V8」に関連する脆弱性です。V8 の脆弱性は、悪意のある Web サイトにアクセスした際に任意のコードを実行されるリスクなどにつながることが多く、深刻度は「High(高)」に分類されています。
LTS チャンネルを利用している Chromebook や ChromeOS Flex デバイスの管理者は、環境の安全性を確保するために速やかな適用が推奨されます。
ChromeOS の LTS とは
ChromeOS では、更新頻度や安定性に応じて複数のチャンネルが提供されています。その中でも LTS(Long-term Support)チャンネルは、特に企業や教育機関向けに安定性を最優先した運用が可能なチャンネルです。
ChromeOS の LTS チャンネルは、約 6 ヶ月ごとにメジャーアップデートが行われ、その間は今回のようなセキュリティ修正やバグ修正を中心としたマイナーアップデートが提供されます。
また、LTS の次期バージョン候補として LTC(Long-term Support Candidate)チャンネル も用意されており、LTS リリース前に検証を行いたい管理者向けに提供されています。
現在、ChromeOS LTS は ChromeOS 138 ベースですが、次回のメジャーアップデートは 2026 年 4 月 21 日 に ChromeOS LTS 144 が予定されています。
出典: Chrome Releases


