Google は 2025 年 11 月の Pixel Drop を発表しましたが、日本国内の端末で実際に利用できる新機能は非常に限られており、多くの機能が米国限定、段階的展開、もしくはアプリ更新待ちの状態です。
筆者が Pixel 10 Pro などで確認したところ、日本で有効化されていたのは「通話メモ」や新しいサウンドコレクション、レコーダーアプリの要約程度でした。
本記事では、記事執筆時点で日本の Pixel デバイスで使える機能、まだ利用できない機能を整理します。
日本で「現時点で利用できる」新機能
以下は、現時点で筆者が確認できている展開済みの新機能です。
通話メモ
Pixel の「通話メモ」が Pixel 8 シリーズ以降で利用可能になりました。通話内容を自動で要点にまとめて記録できる機能で、ビジネス用途でも便利です。
ただし、文字起こしは可能ですが、要約機能など一部の AI 機能は日本語では利用できません。
新しい着信音・通知音
Google Pixel の「サウンド」アプリのアップデートにより、北海道をモチーフにした「サウンドマター」コレクションが追加されました。
新しい着信・通知音は、設定アプリの [音とバイブレーション] > 「音のパターン」 > [サウンドマター] のセクションから新しいコレクションを確認できます。
Pixel ジャーナルアプリの提供拡大
Pixel 10 シリーズとともにリリースされた「ジャーナル」アプリが、Pixel 8 / 9 シリーズでも利用できるようになりました。ただし、AI 機能は Pixel 10 シリーズ限定となっています。
デバイスの状態とサポート
Pixel 10 シリーズで導入された「デバイスの状態とサポート」が、Pixel 6 シリーズ以降の Pixel デバイスでも利用できるようになりました。
レコーダーアプリの「要約」機能
Pixel レコーダーアプリを利用して、文字起こしした内容の要約ができるようになりました。20 秒〜 30 分程度の録音を要約することはできますが、1 時間以上の長い録音の要約はできませんでした。
マジックサジェストの機能強化
Pixel 10 シリーズ以降では、クラウド上のプライバシー保護技術「Private AI Compute」を採用し、マジックサジェストの提案精度が向上しました。
日本では「まだ利用できない」新機能
- 通知の要約:現時点では英語のみに対応しており、日本語環境での提供については未定です
- Pixel VIP の優先度強化:現時点の国内端末では動作や設定項目を確認できません。
- Google マップの省電力モード:アプリ側の更新待ちと見られますが、日本ではまだ利用できません。
- Google メッセージの「リミックス」機能:英語と一部地域のみで利用可能となっており、日本語環境ではまだ利用できません。
- 詐欺検知機能の強化 : 現時点では米国の Pixel 6 シリーズ以降のみが利用可能です。
- Google フォトの「パーソナライズされた編集」機能:現時点では米国限定です。
- テーマパック:日本では今後提供予定とされており、現時点で利用することはできません。
Pixel Drop の「告知と実際の差」が大きい理由
今回の Pixel Drop は、発表された内容に対して日本で利用できる機能が非常に少なく、差が大きい点が特徴です。背景としては次のような要因が挙げられます。
- 米国・英語圏限定の機能が多い
- アプリ更新とサーバーフラグ展開のタイミングに依存
- Pixel 9 世代以前の反映が遅れがち
- My Pixel アプリの案内が少なく、国内では変化が見えにくい
そのため「アップデートしても大きな変化がない」と感じるユーザーが多い状況と考えられます。
まとめ
2025 年 11 月の Pixel Drop は、米国向けには多数の強化が含まれる一方、日本で実際にすぐ使える新機能はごく一部にとどまっています。
現時点では「通話メモ」や一部のサウンドの追加が中心で、従来の Pixel Drop と比較して新しさを感じにくい内容でした。
アプリ更新やサーバー側展開により、今後新機能が順次反映される可能性もあるため、引き続き変更点を検証していきます。
出典: Google


