Google の手頃な価格帯スマートフォン Pixel A シリーズで、以前から報告されていたバッテリーの過熱によって溶ける事故が、再び Pixel 6a で発生したことが明らかになりました。
Android Authority が報じたところによると、あるユーザーの Google Pixel 6a が就寝中の充電中に過熱して溶け、完全に破壊されたとのことです。幸い、ユーザーに怪我はなく、家屋への大きな被害もありませんでしたが、一歩間違えれば火災につながる可能性もある危険な状況でした。
就寝中に起きた Pixel 6a の事故
この報告は、Android Authority の読者である Arielle 氏から寄せられたものです。同氏は就寝前に、非純正の充電器を使って Pixel 6a を充電していました 。
しかし、午前 4 時頃にスマートフォンから発せられる過熱アラートの音で目が覚めたといいます。警告音の直後には「ポン」という破裂音と焦げ臭い匂いがし、急いで確認したときにはすでに手遅れの状態だったと伝えています。
共有された写真からは、スマートフォンのディスプレイが筐体から完全に分離し、内部の部品が破壊されている様子がわかります。さらに、溶けたデバイスのケースが、近くにあった衣服に付着するほどの状態だったとのことです。




Google の対応について
Arielle 氏は 2023 年に Google Fi を通じてこの端末を購入しており、すぐに Fi のサポートに連絡しました。数時間にわたるチャットでのやり取りと写真の共有の後、Google の専門チームから連絡があり、交換品として Google Pixel 8a を提供することが伝えられました。また、Google は事故原因の調査のため、溶けた Pixel 6a を送付するよう依頼されているとしています。
興味深いのは、提供された交換品が最新モデルの Pixel 9a ではなく、旧モデルの Pixel 8a であった点です。端末が溶けるという深刻な事態に見舞われたユーザーに対して、なぜ最新モデルや、あるいは上位モデルの Pixel 9 Pro を提供しなかったのかは不明です。
原因は本体の欠陥か、充電器か
Pixel A シリーズにおけるバッテリーの過熱と火災・融解の問題は、これが初めてではなく、以前から指摘されている問題の一つです。例えば、Pixel 6a は先月にも報告されていました。
今回の事故では非純正の充電器が使用されていたため、原因が Pixel 6a 本体の欠陥にあるのか、あるいはサードパーティ製の充電器にあるのかは、Google による公式な調査結果を待つ必要があります。
いずれにせよ、高価なスマートフォンを安価で素性の知れないサードパーティ製充電器で充電することは、大きなリスクを伴います。充電器を選ぶ際は、Anker、UGREEN、Baseus、Belkin といった信頼性の高いブランドや、Google や Samsung などの純正品メーカーが提供する、安全基準を満たした製品を選ぶことが強く推奨されます 。
まとめ
再び報告された Pixel 6a の融解事故は、スマートフォンの安全な使用について改めて考えさせられる出来事となりました。
現時点で原因は特定されていませんが、ユーザーとしては信頼できるメーカーの純正品または認証された充電器を使用することが無難です。あるいは、Pixel 6a から新しい Pixel デバイスまたは他のデバイスに機種変更する方法も一つです。
お使いのスマートフォンの充電中に異常な熱を感じた場合は、すぐに使用を中止し、メーカーのサポートに連絡することをお勧めします。