昨年、Google が Android デバイスにも Linux ターミナルアプリの導入を準備していることが報告されており、その後に Android 15 QPR2 Beta 1 で導入されたものの、実際に機能するまでには至っていませんでした。今回、2025年3月の Pixel アップデートにより、安定版の Android 15 QPR2 を実行している Google Pixel スマートフォンで Linux ターミナルアプリが動作するようになりました。
Linux ターミナルアプリはデフォルトでは表示されておらず、開発者向けオプションで [Linux 開発環境] を有効にする必要があります。現時点では「試験運用版」であることが表示されており、これを有効にするとアイコンが自動的にアプリ一覧に追加されます。追加されたアイコンをタップすると最初に Linux ターミナルをインストールするという案内が出て、567MB のデータのダウンロードを許可するように求められます。

ベータのときは、アイコンをタップしても何も起きませんでした、今回はちゃんと起動するようになっています。なお、場合によっては1回では失敗する可能性もあり、何回か試すことでインストールできるようです。

インストールしてターミナルが立ち上がると、おなじみの画面を見ることができます。ちなみに仮想キーボードにはちゃんと Esc や Tab、Ctrl、Alt などのキーが表示されています。
なお、この Linux 環境は ChromeOS と同じ Debian をベースにしており、Linux ターミナルは Android Virtualization Framework (AVF) を介して仮想マシンで実行されているようです。
Android の Linux ターミナルアプリの追加は、ほとんどのユーザーには大きな影響はありませんが、何らかの理由でモバイルデバイス上で Linux アプリケーションを使いたいユーザーや、開発者、パワーユーザーには嬉しい変更になりました。