電子黒板 MIRAI TOUCH に ChromeOS 搭載モデル登場、Chromebox OPS で Android アプリも対応

当サイトは Google Adsense、Amazon アソシエイト等 アフィリエイト広告を利用して収益を得ています.

インクルーシブ電子黒板で知られるさつき株式会社が、インクルーシブ電子黒板 MIRAI TOUCH シリーズに ChromeOS を搭載した新しい Chromebox OPS (Open Pluggable Specification) となる ChromeOS MP-OPS-CB1T を発表しました。

Chromebox OPS は、フラットパネルや電子黒板などを ChromeOS デバイス (Chromebook)に変換する外付けユニットのことで、英国で開催された教育テクノロジー展示会 BETT 2025 で Google が発表しています。各ディスプレイメーカーから販売・提供されるデバイスで、さつき株式会社の名前もこの発表の中に含まれていました。

関連記事 : Google がインタラクティブディスプレイ向けの Chromebox OPS を発表。ディスプレイメーカーから提供

電子黒板は、従来の黒板やホワイトボードの機能に加え、コンピュータの機能を統合した大型のディスプレイです。パソコンやタブレットと接続して画面を共有したり、専用のペンや指で直接書き込みをしたりすることができます。近年では、教育現場やビジネスシーンにおいて、プレゼンテーション、資料共有、共同作業など、様々な用途で活用されています。

さつき株式会社の MIRAI TOUCH シリーズは、教育現場のニーズに応えるために開発された電子黒板で、直感的な操作性、豊富な機能、そして高い信頼性を兼ね備えています。2023年に国内初の ChromeOS Flex を導入した電子黒板をリリースしており、累計で12,000台の出荷を行っています。

今回発表された MIRAI TOUCH の新しい ChromeOS OPS は、Android アプリも動作する純粋な ChromeOS を搭載しているため、正式に Chromebox として分類されます。そのため、Chromebook と同様の使い方ができるようになりました。

目次

ChromeOS 搭載によるメリット

2023年にリリースされた MIRAI TOUCH for ChromeOS Flex では、ChromeOS Flex が動作することで Google Workspace アカウントとの連携が可能になり、Education や Enterprise アカウントの管理コンソールによるデバイス登録やポリシーの適用、自動アップデートやセキュリティ機能を利用することができました。

関連記事 : 「MIRAI TOUCH for ChromeOS Flex」 のハンズオン。電子黒板の新しい選択肢

しかし、ChromeOS Flex は Android アプリに対応しておらず、Android アプリの利用や一部の機能を利用するにはデュアル OS を使う必要がありました。そのため、現場によっては使う機会は少ないかもしれませんが、いざ使うときには操作や管理にやや手間がかかります。

今回、新しく ChromeOS を搭載した Chromebox OPS であれば、Chromebook と同様に MIRAI TOUCH 上の ChromeOS から Android アプリを動かすことができるため、OS を切り替える手間や準備などが不要になります。

とくに、これまでミライタッチ専用のホワイトボードアプリ「MIRAI NOTE」は Android アプリのみだったので、新しい Chromebox OPS を使うことで ChromeOS 上でも直接使うことができます。

管理コンソール上からも1つのデバイスとして認識されるため、ブックマークやブラウザ拡張機能の同期や配布、Android アプリの配布、ポリシー適用などの管理が簡単になることもメリットです。さらに Chromebook にも搭載されている Google が設計した Titan C セキュリティチップ を搭載することで、ユーザーの個人情報を保護し、システムの整合性を確保してデバイスの安全性が向上しています。

Chromebox OPS と MIRAI TOUCH X シリーズ

今回発表された Chromebox OPS は、MIRAI TOUCH の現行製品すべてに対応していますが、上下のカメラとマイクを標準搭載している MIRAI TOUCH の最上位モデル「X Series (エックスシリーズ)」と相性がよく、Google や各アプリケーションをより活用しやすくなります。

例えば、本体下部に内蔵された AF 搭載・光学3倍ズーム対応の 4K 実物投影機を使って撮影し、AI を活用して文字起こしや翻訳などが可能です。マイク機能を使うことで、リアルタイム翻訳や音声検索が利用でき、カメラと組み合わせて Google Meet による会議参加や録画なども可能です。また、ディスプレイは AI 機能と50点タッチの高精度検出、パームリジェクション機能、上部に高音質スピーカーも搭載しています。

Chromebox OPS は、インテル第13世代 Core i チップセットを搭載しているため、これらの処理もスムーズに実行することができます。新しい Chromebox OPS MP-OPS-CB1T と仕様は次のとおりです。

Chromebox OPS MP-OPS-CB1T 仕様

OSChromeOS
CPUIntel 第13世代
– Core i3
– Core i5
RAM8GB
内部ストレージ256GB
ポートUSB-C ×1
USB-A (3.0) ×2
USB-A (2.0) ×2
HDMI ×1
Ethernet ×1
3.5mm オーディオ ×1
ネットワークWi-Fi 6
Bluetoot

見た目は Windows や ChromeOS Flex を採用したユニットと変わりません。ベースデバイスにはインテル第13世代 Core i3、8GBRAM と 256GB ストレージが搭載されます。要望に応じて構成をカスタマイズすることも可能とのこと。

続いて、今回の Chromebox OPS と相性の良い MIRAI TOUCH X シリーズの仕様です。

MIRAI TOUCH X シリーズ 仕様

ミライタッチ / M65CE3Xミライタッチ / M75CE3X
サイズ65型75型
解像度4K (3840×2160)4K (3840×2160)
表示色約10.7億色約10.7億色
輝度400cd/m²400cd/m²
コントラスト5000:15500:1
視野角上下178°/左右178°上下178°/左右178°
タッチ方式/点数赤外線遮断検出方式 / 最大50点赤外線遮断検出方式 / 最大50点
保護ガラス厚さ3.2mm / アンチグレア(映り込み軽減処理)厚さ3.2mm / アンチグレア(映り込み軽減処理)
内部カメラ/マイク上部:4K対応オートフォーカス機能付
下部:4K対応 光学3倍ズームオートフォーカス機能付 / 8Array Microphone
上部:4K対応オートフォーカス機能付
下部:4K対応 光学3倍ズームオートフォーカス機能付 / 8Array Microphone
ポートHDMI : 4系統
DisplayPort : 1系統
音声 : 1系統
USB : 5系統 (USB3.0×4系統、USB2.0×1系統)
HDMI : 1系統
USB-C 入力 : 2系統 (前: 65W または 100W / 側面 15W )
USB-C 出力 : 1系統
LAN : 2系統 (1000Base-T)
タッチ USB : 2系統
HDMI : 4系統
DisplayPort : 1系統
音声 : 1系統
USB : 5系統 (USB3.0 × 4系統、USB2.0 × 1系統)
HDMI : 2系統 (デジタル出力×1、3.5mm ×1)
音声出力 : 1系統
USB-C 入力 : 2系統 (前: 65W または 100W / 側面 15W )
USB-C 出力 : 1系統
LAN : 2系統 (1000Base-T)
タッチ USB : 2系統
ネットワークWi-Fi 6
Bluetooth 5.2
Wi-Fi 6
Bluetooth 5.2
スピーカー出力本体前面 (8W+8W)
本体天面 (18W+18W)
本体前面 (8W+8W)
本体天面 (18W+18W)
サイズ約1488×922×86 mm約1709×1046×86 mm
VESA600×400 mm800×400 mm
重量約40kg約53kg

基本的には、既存の MIRAI TOUCH シリーズのデバイスで Chromebox OPS を使うことができますが、Google Workspace とアプリケーションを最大限に活用するには、最上位の X シリーズが推奨されています。

まとめ

すでに国内では様々なメーカーから電子黒板はリリースされていますが、ChromeOS Flex を導入しているメーカーは限られています。そこからまた一歩先に進んだ、純粋な ChromeOS を搭載した Chromebox OPS を導入することで、電子黒板の活用の幅がさらに広がることが期待されます。

Google Workspace を導入している学校、企業は、新しい ChromeOS 搭載の Chromebox OPS MP-OPS-CB1T の導入も検討してみてはいかがでしょうか。Chromebox OPS および MIRAI TOUCH シリーズの詳細については、さつき株式会社またはミライタッチ公式サイトからお問い合わせください。

  • URLをコピーしました!

著者情報

Masahide Omuraのアバター Masahide Omura Product Marketing Manager

Professional ChromeOS Administrator 取得者。これまでに40台以上の Chromebook を試し、業務でも Chromebook や Google Workspace の導入・活用支援も行う。本業はアクセス解析や広告運用、ときにPMM。プロフィールはこちら

目次