今回の記事では、Google Chromebook において動作テスト済みであり、Chromebook の互換性基準を満たしていることが確認されたデバイスであることを示す「Works with Chromebook」の認証を取得しているゲーミングデバイスについて紹介していきます。
現在、Google はクラウドゲームサービスを最大限活用してゲームをプレイするためのデバイスとして、ゲーミング Chromebook というカテゴリーの製品をリリースしていますが、その周辺機器(ゲーミングデバイス)について紹介されることはあまりありません。国内でもいくつかのメー カーが Works with Chromebook 認定としたデバイスをリリースしていますが、公式サイトに情報がないことも多く、探し出すのに苦労すると思います。ここでは私が確認できたデバイスを簡単にまとめておきます。
Works with Chromebook とは?
Works with Chromebook (WWCB)を取得していることで、メーカーがマウスやキーボード、ヘッドセット、Webカメラなどの周辺機器が問題なく Chromebook で動作することを確認できているかがわかります。例えば、プラグアンドプレイですぐに使うことができたり、キーボードであれば各キーが ChromeOS 機能に合わせてちゃんと動作すること、マウスなら3ボタン以上の各ボタンが認識されるといった具合です。
ただ、気をつけていただきたいのは一部のメーカーのデバイスは Works with Chromebook を取得していても、デバイスの設定をカスタマイズするためには専用のソフトウェアを使わなければなりません。例えば、ロジクールであれば Windows や Mac にインストールしたアプリ(Logi Opiton+など)を使用しなければマウスやキーボードのカスタマイズはできず、Chromebook だけで完結させることはできません。
しかし、最近では一部のメーカーのデバイスは Chromebook からも Web アプリを経由してカスタマイズすることができるようになっているため、この問題も少しずつ解消しています。とは言え、現時点では ChromeOS 側の設定でどうにかなるもの、専用のアプリを経由しないと設定できないものは確認しておくほうが良いでしょう。
Works with Chromebook のゲーミングデバイスをリリースしているメーカー
まずは日本国内で公式に Works with Chromebook のデバイスをリリースしているゲーミングデバイスメーカーです。以下のメーカーは公式サイト等で Works with Chromebook であることを明記したゲーミングデバイスを発表、発売しています。
以下のメジャーなメーカーは日本では発売していなかったり、そもそも対応を謳っていません。もちろん、動作するデバイスもあると思いますが Works with Chromebook のゲーミングデバイスではないため、保証はされていません。
- Lenovo : 未リリース
- Acer : 未リリース
- Razer
- ASUS (ROG)
すでにリリースしているメーカーは、マウスやヘッドセット、ゲームパッドを中心に Works with Chromebook を取得しています。
Works with Chromebook ゲーミングデバイスのカテゴリと製品
国内で販売されていて、かつ Works with Chromebook を取得しているデバイスをカテゴリごとにまとめていきます。公式で確認できなかったデバイスは記載していませんので、抜けがあるかもしれません。その点はご了承ください。
カテゴリ | メーカー | 製品名 |
---|---|---|
マウス | CORSAIR | KATAR PRO XT |
マウス | CORSAIR | SABRE RGB PRO |
マウス | CORSAIR | SABRE PRO |
ヘッドセット | HYPERX | Cloud Alpha 5 |
ヘッドセット | HYPERX | Cloud II |
ヘッドセット | HYPERX | Stinger 2 |
ヘッドセット | HYPERX | Stinger 2 Core |
ヘッドセット | HYPERX | Cloud Alpha |
マイク | HYPERX | SoloCast |
ヘッドセット | HYPERX | Stinger Core |
マウス | Steelseries | RIVAL 3 |
マウス | Steelseries | RIVAL 3 Wireless |
マウス | Steelseries | AEROX 3 Wireless 2022 Edition |
マウス | Steelseries | AEROX 3 2022 Edition (有線) |
マウス | Steelseries | AEROX 5 WIRELESS |
マウス | Steelseries | AEROX 5 (有線) |
ゲームパッド | Steelseries | STRATUS+ |
ゲームパッド | Steelseries | STRATUS DUO |
ヘッドセット | Steelseries | SteelSeries Arctis 3 Console Edition |
ゲームパッド | エレコム | JC-U4013S |
ゲームパッド | ロジクール | F310 |
ゲームパッド | ロジクール | F710 |
最新モデルを含めて探せばもう少しあると思いますが、公式に対応を謳っている製品は以上となります。このうち、当サイトでは Steelseries のゲームパッド STRATUS+ のレビューをしています。
なお、一部のデバイスは Works with Chromebook だけでなく Android や NVIDIA GeForce NOW も正式にサポートしています。
Chromebook でゲーミングデバイスのカスタマイズに対応しているメーカー
続いて Chromebook からでもゲーミングデバイスのカスタマイズに対応しているメーカーは次のとおりです。
- Steelseries(Engine for Chromebook)
- CORSAIR (iCUE for Chromebook)
これらのメーカーはブラウザからアクセスできるクラウドベースのソフトウェア(プログレッシブウェブアプリ/PWA)を用意しています。そのため、Chromebook からでもデバイスの RGB ライティングを変更したり、各種設定を行うことができます。
ただし、すべてのデバイスで設定が利用できるわけではなく、対象となる一部のデバイスのみで利用できるため、購入前に確認しておくほうが無難です(1敗)。
ゲーミングではありませんが、HP 傘下となった Poly もウェブからデバイスの設定が可能になるなど、いくつかのメーカーではクラウドベースのカスタマイズアプリが提供されています。 また、Work with Chromebook と直接関係はありませんが、キーボードであれば VIA を経由したデバイスを使うことでブラウザからキーをカスタマイズしたりマクロを利用することができます。
まとめ
国内に限らず Chromebook で使える周辺機器の対応状況はわかりづらく、とくにゲーミングデバイスで Works with Chromebook を前面に推しているメーカーは Steelseries くらいしかないのが現状です。ゲーミング Chromebook も市場としてはかなりニッチなことは承知していますが、メーカー側ももう少しわかりやすくしてくれると嬉しいですね。もちろん、ゲーミングに限らず Works with Chromebook かどうかもわかりづらいので、Google を含めユーザーにもう少し寄り添ってくれることを願います。
ゲーミング Chromebook に関しては記事でまとめていますので、興味のある方はご覧ください。
ちなみに国内ではゲーミング Chromebook と呼ばれるカテゴリのデバイスは「ASUS Chromebook Vibe CX55 Flip」のみが発売されており、それ以降の新モデル(Plusを含む)は残念ながらリリースされていません。
この記事は2024/04/22時点における内容です。新しいデバイスなどが確認できれば都度更新していきます。