Chromebook 週間まとめ (7/4週): Kompanio Ultra 搭載モデル日本発売、ASUS 鉛筆操作対応など

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この記事では、2025 年 6 月 28 日から 7 月 4 日までの間にあった、Chromebook / ChromeOS および関連サービスの主な出来事をまとめる「週間まとめ」です。

今週は Kompanio Ultra を搭載した Lenovo Chromebook Plus 14 (14”, 10) の日本発表、ASUS の教育向け Chromebook の鉛筆操作対応、Google の教育向け ChromeOS 新機能の発表などがありました。

目次

Kompanio Ultra 搭載 Lenovo Chromebook Plus Gen 10 が日本で正式発表

先週、Lenovo がグローバルで発表した MediaTek Kompanio Ultra 910 を搭載した世界初の Chromebook となる「Lenovo Chromebook Plus 14 (14” 10)」が、日本国内向けに「Lenovo Chromebook Plus Gen 10」として正式に発表されました。

事前に明らかにされていたように、日本向けは JIS (日本語) 配列キーボードが搭載されていますが、それ以外の仕様は海外向けと同じで、合計 6 つのモデルが登場します。

コンシューマーでも販売され、最上位モデル(16GB RAM / 256GB ストレージ、タッチ対応)が 124,740 円と予想以上に手頃な価格設定となっています。

また、発売日も 2025 年 7 月 25 日に決定しており、現在は Amazon.co.jp などで購入することができます。

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詳細については、以下の記事でもまとめています。

ASUS の教育向け Chromebook が OS アップデートで鉛筆操作に対応

ASUS が教育現場向けに展開している一部の Chromebook を対象に、ChromeOS のアップデートを介して鉛筆による手書き入力や操作を可能にする「ペンシルライティング」機能の提供を開始したことを発表しました。

この機能により、スタイラスペンだけでなく、ごく一般的な鉛筆やシャープペンシルを使って Chromebook のタッチスクリーン上に直接文字や図を書き込めるようになります。また、パームリジェクションにも対応しています。

これにより、授業中にペンを忘れたり失くしてしまった場合でも、生徒が筆箱にある鉛筆やシャープペンを使って継続することができるようになります。

なお、推奨される筆記具と「ペンシルライティング」に対応する Chromebook は以下のとおりです。

  • 筆記具:
    • 鉛筆: HB、B、2B
    • シャープペンシル: 2mm 芯対応のもの
  • 対応モデル(シリーズ):
    • ASUS Chromebook CZ11 Flip (CZ1104F)
    • ASUS Chromebook CZ12 Flip (CZ1204F)
    • ASUS Chromebook CR11 Flip (CR1104F)
    • ASUS Chromebook CR12 Flip (CR1204F)

「ペンシルライティング」の常用は推奨されていませんが、困ったときに知っておくと便利かもしれません。

なお、この機能は ChromeOS 137 (バージョン 137.0.7151.86) 以降で対応します。ChromeOS のアップデートでサポートされるようになることが一番の驚きかもしれません。

Google、教育向けの ChromeOS 新機能「クラスツール」を展開開始

Google は今年 1 月の BETT などで発表していた教育現場で利用される Chromebook などの ChromeOS 向け新機能「クラスツール」の展開を発表しました。

「クラスツール」は管理対象のChromeOSデバイス向けの新しい指導モードで、主に教員が生徒の画面に直接コンテンツを共有できるようにする機能です。主な機能は次のとおり。

  • コンテンツの共有: 教師はGoogle Classroomやコードを通じて生徒と接続し、動画、記事、クイズなどの教材を配布できます。
  • 指示のブロードキャスト: 教師は指示を字幕付きでブロードキャストでき、生徒は自分のペースで読んだり、他の言語に翻訳したりできます。
  • 生徒の作業の紹介とモニタリング: 教師は生徒の優れた成果をクラス全体に紹介したり、生徒の画面のライブビデオフィードを通じて進捗状況を個別に確認したりできます。

現在、この機能は Google Workspace for Education Plus のライセンスを持ち、教室全体で Chromebook を使用している教師が利用できます。

なお、この他にも教育市場向けのいくつかのデバイスについて紹介されています。

ChromeOS 137 と ChromeOS LTS のマイナーアップデート

今週は ChromeOS 137 に 2 回目のマイナーアップデート (137.0.7151.132) が配信されました。

このアップデートで問題は発生していませんが、ChromeOS 137 以降、一部の ChromeOS デバイスで TWT 対応の無線アクセスポイントを使用している際に、レイテンシの上昇とスループットの低下が発生しています。

この影響により、特定のデバイスと環境下ではネットワーク接続が遅くなったり通信できないという現象が起こる可能性があります。ただし、この問題については Google も認識しており、すでに ChromeOS 138 のアップデートで修正プログラムをリリースする予定であることが明らかにされています。

このほか、今週は ChromeOS 132 LTS 向けにもマイナーアップデートが展開され、1 件のセキュリティ修正が提供されました。

Chromebook でも使えるマルチプロトコル対応スタイラスペン「aiwa pen」が発売

アイワこと aiwa から、ワコムの技術を搭載した充電式マルチプロトコル対応タッチペン「aiwa pen」が発売されました。

このペンは AES 1.0、AES 2.0、WGP、MPP 2.0、USI 1.0、USI 2.0 といった複数のペンプロトコルに対応しており、Microsoft Surface シリーズからタブレット、USI 規格の Chromebook と Pixel Tablet まで幅広いデバイスで使うことができます。

1 回の充電で最大 90 時間利用可能、ペアリング不要、4,096 段階筆圧検知、1mm ペン先、パームリジェクション対応といった機能を備えています。価格は 7,980 円。

まとめ

今週は、MediaTek Kompanio Ultra搭載の「Lenovo Chromebook Plus Gen 10」の日本発表が大きなニュースとなりました。コンシューマーでも比較的手頃な価格で高性能・長時間バッテリー・軽量を備えた Chromebook Plus が登場し、素直に喜ばしいことだと思います。

一方、教育向けとして、ASUSが一部 Chromebook の鉛筆操作対応を発表し、Google は教師向けの「クラスツール」を導入しました。また、USI 規格もサポートする「aiwa pen」の登場もありました。

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著者情報

Masahide Omuraのアバター Masahide Omura Technical Writer

月間平均130万PVの当サイトを8年以上運営している 尾村 真英 です。これまでに 50台以上の Chromebook をレビュー しており、主に小規模事業者を対象に Chromebook や Google Workspace の導入・活用支援も行っています。
現在は、Chrome Enterprise 公式ユーザーコミュニティのモデレーターとしても活動中で、Professional ChromeOS Administrator 資格を保有しています。

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