この記事では、2025年3月15日から21日までの間にあった Chromebook 関連の主なニュースをピックアップして紹介しています。
今週は ChromeOS 134 へのメジャーアップデートが展開され、国内では aiwa から初めての Chromebook が発売されました。さらに今後発表が予定されている Acer の Chromebook の情報や開発中の MT8196 を搭載する Chromebook の追加情報などもありました。
ChromeOS 134 のメジャーアップデートが展開
3月も半ばに差し掛かったころ、Google は ChromeOS 134 のメジャーアップデートを展開しました。
このアップデートでは、ChromeOS に「スローキー」の設定やクイックインサートの GIF 挿入機能、スクリーンショット時にウィンドウを選択できるようになるといった機能が導入されましたが、大きな変更ではありません。
また、Google は ChromeOS 134 以降で、ChromeOS に搭載されている Google アシスタントを Gemini に置き換えることを発表しました。既存の機能に影響は与えませんが、Gemini が導入されることで便利な機能が増える可能性があります。
なお、不具合と思われる症状では、「きょう」や「いま」の変換候補に日付や時間が表示されなくなっています。
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aiwa Chromebook S11 が初登場

日本ブランドの「アイワ」こと「aiwa」から、初めての Chromebook となる「aiwa Chromebook S11」が発表されました。価格は69,800円ですでに販売を開始しており、公式ストアや楽天市場、家電量販店等で購入が可能です。
このデバイスは11.6インチ HD、コンバーチブルタイプ、USI ペン付き、Intel N100、4GB RAM / 64GB ストレージ、アウトカメラあり、MIL-STD 810H、背面にキャリングハンドル搭載などを搭載しています。
マウスコンピューター Chromebook U1-DAU01GY-A と同様に、CTL の Chromebook っぽい文教向けの要素の強いモデルです。ここ最近は前述のマウス、富士通 FMV、Dynabook と国内メーカーが文教を意識したモデルを投入し始めていましたが、まさか aiwa から出てくるとは思いませんでした。ぜひ、今後もリリースを続けてもらいたいものですね。
関連記事 : aiwa から初めての aiwa Chromebook S11 が発表。11.6インチコンバーチブルのエントリーモデル
Acer Chromebook Plus 516 のリリースが近い

まだ正式発表前ですが、Acer が16インチの新しい Chromebook Plus モデルを開発しており、すでに公式サイトで情報も掲載され、発表が間近である可能性が示唆されています。
このモデルは Acer Chromebook Plus 516 と呼ばれ、GE (Gaming Edition) ではなくコンシューマーや企業向けの16インチモデルとなります。
すでに主要なスペックも明らかにされており、16インチ 1,920×1,200 ディスプレイ、最大 Core 7 プロセッサ、クイックインサートキーとテンキー、Wi-Fi 7、USB-C と Aとも2つずつ、HDMI、MIL-STD 810H などを備える予定です。
リリース時期については不明ですが、すでに公式サイトでページが公開されていることから、3月から4月にかけて、Chromebook Showcase などのイベントで発表されるものと思われます。
関連記事 : Acer Chromebook Plus 516 が近々発表予定。公式サイトに登場、一部仕様も確認
Chromebook 「Navi」が16インチ 4K ディスプレイをテスト?
これまでに何度かお伝えしてきた、Lenovo が開発していると見られる MediaTek MT8196 を搭載する Chromebook 「Navi」が、16インチ 4K ディスプレイのテストを行っている可能性が示唆されました。
この可能性は開発コードから発見されたものですが、現時点で実際にテストされているかはわからず、最終製品も16インチになるかどうかの確証はありません。おそらく、開発の一環で様々なディスプレイをテストしていたものと思われます。
このデバイスも昨年から開発が続けられており、ベンチマークなども登場しているため、そろそろ発表となることが期待されます。
関連記事 : MT8196 を搭載する Chromebook 「Navi」が16インチ 4K ディスプレイをテスト | HelenTech
Acer が Panther Lake 搭載 Chromebook 「Felino」を開発中
もう1点、開発中の Chromebook の最新情報では、Acer が Intel の次世代プロセッサ Panther Lake を搭載する Chromebook の開発に着手している可能性が報告されています。
昨年末から Intel Panther Lake を搭載する Chromebook のベースボード「Fatcat」の開発が始まり、今年に入ってから「Fatcat」をベースにした「Felino」の開発も始まっています。
現時点ではデバイスの詳細はありませんが、「Felino」に使用されるバッテリーの情報から、過去に Acer のデバイスにのみ搭載されているものであることが確認され、このデバイスが Acer によるものである可能性が高まりました。
今後、より詳しい情報が出てくるとは思いますが、Panther Lake を搭載していることから少なくともハイスペックモデルになることが期待できます。
関連記事 : Acer が Panther Lake 搭載 Chromebook 「Felino」を開発中 | HelenTech
NotebookLM も Chromebook にプリインストールされる

最後は、将来のアップデートで導入される小さな変更として、Google AI を搭載した情報整理ツールの NotebookLM が、Chromebook をセットアップするとプリインストールされるようになります。
すでに Chromebook では Gemini の Web アプリがプリインストールされるようになっていますが、NotebookLM も同様に Web アプリがプリインストールされます。
NotebookLM を知っている、あるいは使っているユーザーであれば Web ページにアクセスするだけですぐ使えますが、Web アプリを最初からインストールすることでその手間を減らすことに加え、NotebookLM を知らないユーザーにも NotebookLM を知ってもらう、あるいは Chromebook でも使えることを知らせる狙いがあるようです。
もともとクラウドベースのツールなので Chromebook と相性がよく、Chromebook Plus ユーザーであれば Gemini Advanced が使える Google One AI プレミアムプランの12ヶ月無料特典を利用することで、より高機能な NotebookLM Plus にアクセスすることもできます。
この変更がいつリリースされるかはまだわかりませんが、おそらく ChromeOS リリースノートなどで紹介されるはずなので、情報が入り次第お伝えします。
関連記事 : Chromebook に NotebookLM がプリインストールされるようになります
その他のニュース
主に Google Workspace 関連の新機能となりますが、今週は日本語環境でも Google チャットの Gemini サイドパネルが利用可能になり、直接ドキュメントやスライド、スプレッドシートの内容を要約できるようになりました。
また、Gemini アプリ(Web、Android、iOS)で、ドキュメント作成とコード作成をリアルタイムで支援する新機能「Canvas」も導入されました。
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