今回の記事では、SoundPeatsが2023年11月に発表したオープンイヤータイプのワイヤレスイヤホン「SoundPeats GoFree 2」の実機レビューをお届けします。なお、本レビューにあたり実機の提供を受けています。
「SoundPeats GoFree 2」は、耳にかけて装着するオープンイヤーデザインを採用し周囲の音を聞き取りやすい仕様、16.2mm径振動板と独自技術により低音域とサウンドの広がりの改善、LDACに対応しハイレゾ(Hi-Res Wireless)認証を取得、最大9時間連続再生、IPX5防水、マルチポイント対応、片耳モード、ENCノイズキャンセリングによる通話品質の向上といった特長を備えています。価格も7,880円と1万円以下で購入できることも強みです。
なお、現在はAmazonにて販売ページのクーポンと併用できる5%オフクーポン【5GOFREE2073】が提供されています。利用できる期間は2024年1月7日までとなっていますので、購入を検討する際はお早めに。
「SoundPeats GoFree 2」の基本仕様は次のようになっています。
ドライバー | 16.2mm |
Bluetooth プロファイル | HSP、HFP、A2DP、AVRCP |
対応コーデック | LDAC、AAC、SBC |
再生時間 | 最長9時間(イヤホン) 最長35時間(ケース込み) |
充電時間 | 約1.5時間(イヤホン) 約2時間(ケース) |
マイク | 片側2つ(合計4つ) ENC(環境ノイズキャンセリング) |
マルチポイント | 対応 |
防水 | IPX5規格 |
ポート | USB-C |
ケースサイズ | 84.4×65.3×28.9mm |
重さ | 9g(片耳) 約71g(イヤホンとケース) |
カラー | ブラック、ホワイト、ベージュ |
オープンイヤーイヤホンは耳を塞がないことで周囲の音を自然に聞くことができるため、移動中や運動中でも周囲に気を配ることができ、人からの呼びかけなどにも簡単に気づくことができる点がメリットです。一方で周囲の音をシャットアウトしたい場合にはオープンイヤーは向いていません。そのため、使う場所や目的によっては普通のイヤホンを選ぶほうが良いこともあります。
実機レビュー
「SoundPeats GoFree 2」の箱の中身から。本体のほか、USB-C to USB-Aケーブルと取説のみのシンプルな同梱品になっています。
ケースはポケットに入れることのできるサイズ感ですが、少し大きめです。外装はよくあるプラスチックのタイプではなく、表面加工(シリコン?)されているため安っぽい感じはなく、持ったときも滑りづらく指紋が残りにくくなっていることがポイントです。
厚みもそれなりにあり、カバーを着けた Pixel 8 Pro を2つ重ねたくらいといったところです。イヤホンの用途的にはポケットに入れて常に持ち運ぶというより、自宅や職場などに置いておいて通話時や運動時に取り出して使う、ジムなどにバッグに入れて行くといったパターンが多いかと思います。
ケースのヒンジ側にはUSB-Cポートがあり、手前側にはLEDインジケーターがあります。
ここのLEDはケースの電池残量によって色(10%以下は赤、50%未満は黄、50%以上は緑)が変わります。なお、充電はUSBーCポート経由のみとなっていて、ワイヤレス充電には対応していません。これが残念&改善を期待したい点の1つ目です。
続いてイヤホンですが、ケースの大きさから想像できるように耳掛け式のオープンイヤータイプということもあって大きめのサイズです。充電ケースを開くと自動的にイヤホンの電源がオンになり、ケースにイヤホンを入れてフタを閉じると自動的にオフになります。
イヤホンはタッチ操作に対応しており、複数の操作をイヤホン側だけで行うことができます。タッチするポイントはイヤホンのロゴがあるシルバーのエリアです。
「SoundPeats GoFree 2」では次のような操作を行うことができます。
電源オン | 充電ケースを開く 約1.5秒 ボタン長押し |
電源オフ | イヤホンをケースに入れてフタを閉じる 約10秒長押し |
再生/一時停止 | 2回タップ(L/R) |
音量アップ | 1回タップ(R) |
音量ダウン | 1回タップ(L) |
曲送り | 1.5秒 長押し(R) |
曲戻し | 1.5秒 長押し(L) |
電話を受ける/切る | 着信時に2回タップ(L/R) |
電話を拒否 | 1.5秒 長押し(L/R) |
通話切替 | 通話中に1.5秒 長押し(L/R) |
ペアリング | 約6秒 長押し(L/R) |
アシスタント起動 | 3回タップ(R) |
ゲームモード切替 | 3回タップ(L) |
基本的な操作はすべて行うことができますが、「SoundPeats GoFree 2」では操作性が若干異なります。例えば多くのイヤホンでは1回のタップで再生停止、2回タップ音量操作などといった操作になりますが、このモデルは音量の増減が1回タップ、2回タップで再生/停止になっています。慣れという部分はあるかもしれませんが、直感的ではないと感じました。また、ボタン操作のカスタマイズができないという点もネックで、これが2つ目の改善を希望したいポイントです。
装着感については、耳掛け式ということもあり2〜3時間装着していても特に負担は感じず、ムレなどもないため比較的快適に着けていることができます。歩いたり走ったりしてもズレたりすることはなかったので運動中でも安心です。
音質と接続
音質についてはオープインイヤーで空気振動というタイプのため、全体に音が軽く、わずかに遠く聞こえるような印象なのでカナル型やオーバーイヤータイプのものとは異なります。
音はドンシャリのような印象ではなく、低音は響くとまではいかないもののしっかりと聞こえておりスタンダードな音質です。静かな場所でも騒がしい場所でもしっかりと音は届くため聞きづらいといったことはありません。気に入らなくてもイコライザーで多少の調整が可能な点はGoodです。ちなみに筆者的にはプリセットの[低音強調]がちょうど良かったのでその設定に切り替えました。
周囲に気を配ることができることと音の響きという点はトレードオフだと思いますので、しっかり音を聞くことができて違和感がほぼないことから、ここに問題や不満は感じませんでした。
接続については、スマートフォンとノートPCに接続して音楽や動画再生を試してみましたが、遅延なども特に気になるレベルでは発生せず安定した接続ができていました。マルチポイントについても接続とデバイスの切り替えはスムーズこれに不満はありませんでしたが、2台目のデバイスに接続したかどうかがわからない(通知音やアナウンスがわからない)点は改善が必要かと思います。
また、マルチポイントを有効にするためにはアプリから設定する必要があり、アプリを使うためには登録が必須となります。デフォルトの機能として謳っているにも関わらず、使うために登録必須というのは好ましくはありません。ちなみにマルチポイントを有効にするとLDACも利用できなくなる点も残念なポイントですが、これはそういうタイプも多いので技術的に仕方のない部分かと思います。
マイク
マイクについては実際に Pixel 8 Pro と Pixel Recorder を使い、自宅とカフェで録音してみました。
静かな環境ではしっかりと声を届けることができており、騒がしい場所でもマイクのノイズキャンセリングが効いていて、こちらも十分実用的だと思います。
ただ、全体的にデフォルトのまま使うとマイクの声が遠い(小さい)印象のため、PCやスマートフォン、アプリ側でマイク音量を上げる必要があるかもしれません。とくにWeb会議をする場合には設定は必須かと思います。とは言え、思っていたよりも違和感なく声を捉えられていたので、悪くはありません。
アプリ
最後にアプリについてですが、アプリから設定できる項目にはイコライザー、ゲームモード、タッチ操作の無効化、マルチポイントの有効化があります。イコライザーはプリセットから選ぶことも手動で調整することもできます。ゲームモードはイヤホン側からタップ操作で切り替えることもできますが、アプリからも設定できます。
一方でマルチポイントはアプリから設定するほかなく、途中でも書いたようにアプリを使うためには登録とログインが必須になっている点がネックです。イコライザーとマルチポイントのためだけに情報を入れたくないユーザーもいると思いますので、ここはもう少し自由度を上げて欲しいです。あとはタップ操作のカスタマイズができるようになれば、操作性も改善されより自由度が上がるので次回作に期待したいですね。
まとめ
操作性やワイヤレス充電がないこと、マルチポイント利用の登録必須など改善点はいくつかありますが、「SOUNDPEATS Go Free 2」が1万円以下(実際には8,000円以下)で購入できることを考えれば全体的に十分おすすめできるモデルです。場合によってはさらに安価に購入することもできるため、コストパフォーマンスに優れていてオープンイヤーイヤホンの入門用にもおすすめです。
また、冒頭でもお伝えしているように2024年1月7日まで、Amazonで使える5%オフクーポンが提供されています。このクーポンはページ内のクーポンと併用することができますので、タイミング次第では非常にお買い得になります。
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