Google Pixel Watch 4 (45mm) を実機レビュー。24時間使っても安心、前世代から確実に改善したモデル

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今回の記事では、Google の第 4 世代スマートウォッチとなる「Google Pixel Watch 4」の 45mm モデルの実機レビューをお届けします。

この Pixel Watch 4 は、2025 年 8 月 21 日に Pixel 10 シリーズや Pixel Buds 2a とともに発表され、10 月 9 日から販売開始しました。

前世代 Pixel Watch 3 から見た目は大きく変わりませんが、充電方式が変更され、ディスプレイのアップグレードや新しいプロセッサとセンサの搭載、バッテリー駆動時間の延長、Gemini の導入など細かいアップデートと改善が行われていることが特長です。

目次

スペックと価格

Pixel Watch 4 の主要なスペックは次のとおりです。前世代に続き、41mm と 45mm の 2 モデルが用意されています。

項目Pixel Watch 4 (41mm)Pixel Watch 4 (45mm)
プロセッサSnapdragon W5 Gen 2
ディスプレイActua 360 (320ppi)
最大輝度3,000 nits
バッテリー325 mAh455 mAh
駆動時間(AOD)最長 30 時間最長 40 時間
充電速度45 分で 100%60 分で 100%
サイズ直径 41mm
厚み 12.3mm
直径 45mm
厚み 12.3mm
重量31.0 g36.7 g
通信Bluetooth 6.0
Wi-Fi 6
UWB
NFC / FeliCa対応 (Suica 利用可能)
価格52,800 円59,800円

プロセッサに「Snapdragon W5 Gen 2」を採用したことで電力効率が改善され、前世代よりもバッテリー容量が増えたことでバッテリー駆動時間(常に表示状態のディスプレイ有効時)が大幅に増加しました。

デザイン・外観

実際に装着してみたところ、前世代の Pixel Watch 3 と比較して装着感に大きな違いは感じられませんでしたが、それ自体は悪いことではありません。

Google Pixel Watch 4 と Watch 3 を並べて斜め上からディスプレイを写しているところ
左: Pixel Watch 4 / 右: Pixel Watch 3

ディスプレイを見ると中央が少し盛り上がっているようなドーム型に見える点が特長です。この画面の見え方に少し慣れが必要で、好みが分かれるかもしれませんが、慣れてくれば見やすいと感じます。

また、ベゼルが薄くなったことで画面自体は広く感じられ、サイズ感は変わらないものの視認性は向上しています。最大輝度も向上しており、直射日光の下でも画面はハッキリと見えました。ただし、グレア(光沢)パネルであるため、角度によっては反射が強めに出る点は注意が必要です。

Google Pixel Watch 4 と Watch 3 を並べて上からディスプレイを写しているところ
左: Pixel Watch 4 / 右: Pixel Watch 3

本体は 50m までの耐水仕様と IP68 の防塵・防水性能を備えているため、シャワーや風呂などの水場でも安心して使用できます。

ちなみに、バント(ベルト)は従来のモデルと同じ接続方式を採用しており、バンド幅も同じ(41mm は 20mm、45mm は 22mm)です。そのため、前世代で同じサイズを使用していた人は、バンドをそのまま流用することができます。

充電方式が変更

今回の Pixel Watch では、前 2 世代が採用してきた接点型の底面充電ではなく、側面での充電方式に変更されました。これにより、充電中の画面を時計のようにして表示させることができるようになったことがメリットの一つです。

Pixel Watch 4 を専用充電器で充電しているところ

ただ、筆者のように風呂に入っている間に充電を済ませるタイプの場合、充電中に画面を見ることはほぼありません。また、昨年からPixel Watchの充電完了がスマートフォンの通知でわかるようになっているため、わざわざ時計の画面を確認する必要がなくなっています。

そのため、従来のピンに合わせて置くだけに比べると、セットするときの位置に少し気を使うのでやや不便に感じます。前 2 世代で使えた充電器が流用できなくなったことも残念です。

とはいえ、この変更のおかげで充電速度が前世代から 25% 高速化しており、15 分で 50% まで充電できるようになった点は大きな改善です。

バッテリー駆動時間はとても良い

一方で、バッテリー駆動時間については前世代から 41mm と 45mm の両方で大幅に増加しています。

筆者の 45mm の場合、「常に画面をオン (AOD)」を有効にした状態で、1 日あたり 〜100 件程度の通知と 1 時間程度のウォーキング測定 (GPS あり)、おやすみ時間は 23 時〜翌 7 時といった使い方で、24 時間使用後に約 60% のバッテリーが残っていました。

前世代も AOD をオフにするなどして 24 時間持たせることはできましたが、今回の Pixel Watch 4 は AOD オンでもさらに安心して長時間使うことができるようになりました。さすがに 2 日間を持たせるには設定が必要ですが、通話や GPS などを連続・長時間使用しない限りは、1 日はほぼ確実に持ちます。

もし、従来の Wear OS スマートウォッチのバッテリー駆動時間が不満であれば、Pixel Watch 4 はそのなかでもより良い 1 台としておすすめできます。

使用感

Pixel Watch 4 は新しいチップセットを採用していますが、CPU コアなどは前世代と変わらないため、パフォーマンス上の違いはとくに感じません。使えるアプリなども、基本的な Wear OS アプリなので前世代から大きな変化はないと言えます。

しかし、Pixel Watch 4 には新しいハンドジェスチャーが追加されているほか、腕を口の近くに持ってくるとウェイクワードやボタン操作なしで Gemini にすぐ話しかけられる「手をあげて話す」も追加されています。

移動中や手がふさがっている時などに、思いついた質問をしたり操作をしやすくなりました。また、自宅でも Nest デバイスを複数利用している場合、どれが反応するかがわからないときには Pixel Watch 4 に「手をあげて話す」ことで、スムーズかつ確実に手元でスマートホームの操作などができる点もメリットです。

あとは前世代から引き続きの機能ですが、Pixel スマートフォンとの連携でおやすみ時間やサイレントモードなどの「モード」を共有することができたり、ウォッチを装着しているスマートフォンのロック解除が不要になる「Smart Lock」機能が便利です。

なお、隠れた便利機能としては、Google アカウントの個人用プロファイルと仕事用プロファイルを分けて Pixel スマートフォンに設定している場合、Pixel Watch は個人用と仕事用のそれぞれのアプリの通知を別々にオン・オフの設定をすることができます。

そのため、個人の Gmail は通知しないけど仕事用の Gmail は通知させる…といった使い方が可能です。

まとめ

Pixel Watch 4 は、基本的な使い勝手は前世代までと大きく変わりませんが、持続時間が増えて安定した動作をするようになり、画面も少し広く見えるなど、確実に「いい感じ」に仕上がっています。

これまでのモデルを毎年乗り換えてきた筆者から見ても、劇的な変化はないものの完成度は高く、これから Pixel デバイスを初めて使う人にもおすすめできるスマートウォッチです。

Pixel Watch 4 には 41mm と 45mm の 2 サイズが用意されていますが、バッテリー駆動時間や画面操作の頻度が高く、大きな画面を重視するユーザーには 45mm がおすすめです。

一方で、ウォッチの画面ではあまり操作せず、時間や通知の確認、健康管理が主な目的であったり、小さな画面が好みであれば 41mm となります。

ただ、毎回のことながら Wear OS や高度な機能を必要とせず、基本的な健康管理と Suica 機能が目的であればば Fitbit Charge 6 などのスマートトラッカーが手頃でおすすめですので、目的と用途に合わせて検討してみてください。

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著者情報

尾村 真英のアバター 尾村 真英 Technical Writer

HelenTech を運営している 尾村 真英 です。これまでに 50 台以上の Chromebook をレビュー しており、主に小規模事業者を対象に Chromebook や Google Workspace の導入・活用支援も行っています。
現在は、Chrome Enterprise 公式ユーザーコミュニティのモデレーターとしても活動し、Professional ChromeOS Administrator 資格を保有しています。

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