購入してからしばし経ってしまいましたが、私も「Google Pixel 5」を予約開始時には予約して、販売開始後にはすぐ入手していました。
発表前から続くリーク情報でかなりの期待を寄せていた「Pixel 5」でしたが、実際に手にしたらウワサ以上に良い機種で、おそらくこれまでに発売されたPixelスマホ、少なくとも私が触ってきたPixelの中で最もバランスが良い、素晴らしい1台だと思います。
ということで今回は、「Google Pixel 5(G5NZ6)」の実機レビューをまとめていきます。
スペックについて
まずはスペックから改めて紹介です。
OS | Android 11 |
ディスプレイ | 6インチ OLED 2,340 × 1,080 90Hz Refresh rate |
CPU | Snapdragon 765G |
RAM | 8GB LPDDR4x |
内部ストレージ | 128GB |
リアカメラ | 12.2MP(1.4μm, f/1.7, 光学式・電子式手ブレ補正) 16MP(超広角, 1.0μm, f/2.2) |
フロントカメラ | 8MP(1.22μm, f/2.2) |
ポート | USB-C(PD 2.0) |
ネットワーク | 5G/4G-LTEサポート Bluetooth 5.1 Wi-Fi ac |
バッテリー | 4,000mAh 18W急速充電 Qiワイヤレス充電 リバースワイヤレス充電 |
その他 | 背面指紋センサ IP68防水・防塵 eSIM Felica / NFC |
サイズ | 144.7×70.4×8mm |
重さ | 151g |
価格 | 74,800円 |
Pixelシリーズのスマホとして初となる5Gをサポートした、ミッドハイレンジのスマートフォンとなっています。
これまで上位機種はフラッグシップモデルと呼ばれるとおり、ハイエンドに新しい技術を搭載するユニークなモデルが多く、それ故に高価格帯で賛否両論あるモデルのパターンがありました。
しかしこの「Pixel 5」は、今までとは違ったスタンスを採っていて、あえてスペックを抑えてバランス重視、かつ価格も抑えられているため、より多くの人に手に取ってもらいやすいモデルとなっています。
また過剰な新機能を抑えるだけでなく、顔認証アンロックから背面指紋センサに置き換えたりバッテリー容量を増加させるなど、これまで弱点となりがちだった部分をしっかりとカバーして、無駄のない使いやすさを求めた仕上がりです。
価格は74,800円とそれでも高価には変わりないですが、それでもこの価格が妥当と思えるほどしっかりとした機種だと思います。
コンパクトでも大きいディスプレイ
「Pixel 5」のディスプレイは、6インチというサイズながらパンチホールを採用してベゼルレスデザインを採用しているため、画面は広くなっています。
さらに90Hzリフレッシュレートをサポートしており、普段使いだけでなくゲームでも十分に滑らかさを味わうことができます。
もちろん不要であれば設定画面から通常の60Hzに切り替えることもできます。
といっても普段から、スムーズディスプレイという機能でコンテンツに応じてリフレッシュレートを自動的に切り替えているわけですが、それでもバッテリー使用量が増えるとしていますので、これをオフにすることでバッテリー長時間使用に貢献します。
ちなみに本体のサイズ感ですが、「Pixel 3」とほぼ同じサイズ感になります。
ご覧のとおり「Pixel 5」と「Pixel 3」は同じサイズ感ですが、「Pixel 5」の方が上下のベゼルが狭くなったことで印象はだいぶ変わっています。
筐体全体も質が高い
見た目は「Pixel 4a」と似たような質感の加工がされていて、実際には金属製で触った感じは少しザラッとしたマットな感じになっています。
そのおかげで冷たさとかも感じにくく、パッとみた感じも高級感のある仕上がりなのも良いですね。
背面に設置された指紋センサもこれまでのものと同じで反応も良く、「Pixel 4」で無くなってしまったものでしたがここで復活したおかげで、「Pixel 5」はより使いやすいモデルになっています。
全体的に剛性は高いと思いますが、注意すべきはカメラ部分の厚みがあるため、机に置くと傷がつきそうで少し心配ですね。
ちなみに本体の右側面には電源ボタンとボリュームボタン、下側面にはUSB-Cポートが備えられています。このあたりはスタンダードなAndroidスマートフォンですので、使い勝手が悪いはずはないですね。
また背面がガラスではなくなったことで軽くなり、本体のみで実測153g(純正ケース込で179g)となっていますので、持った感じやフィット感もかなり良いと思います。
ワイヤレス充電はやっぱり便利
基本的には「Pixel 4a」からの順当な進化というべきモデルですが、やはり「Pixel 5」にはワイヤレス充電とリバースワイヤレス充電機能が搭載されている点が何よりも大きいです。
また単純なコストパフォーマンスという面では、同じタイミングで発売された「Pixel 4a 5G」の方が優位であることは認めるところですが、ことワイヤレス充電に慣れてしまった身としては物足りず、そうするとやっぱり「Pixel 5」がベストになります。
単にワイヤレス充電対応でということなら、「Pixel 5」以外の選択肢もあるわけですが、やはりGoogle謹製という点やアップデートの保証などを考えるとこれが良いですね。
カメラの性能は今回も文句なし
Pixelシリーズ恒例のとおり、今回もカメラの性能は文句なしと言えます。
またカメラは「Pixel 4」と同じ12.2MPのメインカメラと16MPの広角カメラという組み合わせですが、光学式・電子式手ブレ補正機能がメインカメラにしか搭載されていない点など微妙な違いがあります。
簡単に撮影したものを6枚だけ掲載。
メインカメラのキレイさは変わらずキレイで、広角も少し歪みがあるものの良く撮れていると思います。
ズームに関してはソフトウェア上でx2のものを選択肢、そのまま撮影したものになりますがわりとキレイに撮れていると思います。
私はそこまで画質にこだわるタチではないので、手軽にこれくらいの写真が撮れるのであれば十分過ぎると感じていますので、同じようタイプの方であれば「Pixel 5」の写真撮影は問題ないじゃないでしょうか。
今回あえて「Pixel 5」での動画撮影していませんが、今後YouTubeでレビュー動画を作成する際に「Pixel 5」を使って撮影してその雰囲気を確かめてもらえればと思います。
性能面も文句はない
これまでフラッグシップらしいハイエンドなモデルでしたが、ミッドレンジになったからと言って、決して物足りなさを感じるものにはなっていません。
少なくとも私の使い範囲では問題はなく、ただゲーミング用途などであれば物足りない感じがあるかもしれませんが、普段使いや写真・動画を目当てであればとくに問題はないと思います。
実際に使っていても動作感にはとくに不満はなく、処理落ちなどもとくにないですし、よっぽどの負荷をかけない限りは大丈夫なはずです。
普段からゲームをしない方であれば、なおさら良いモデルに感じると思います。
欠点という欠点はないが…
実際に使ってみて、正直なところ欠点という欠点はないと思います。
それでもあえて言えば、フラッグシップではなくなったことでユニークな機能がなくなり、言い換えれば地味なモデルになったことでしょうか。
7万円台と高価なわりに性能面もミッドハイレンジに留まっているわけなので、他にも様々な選択肢があることで、「Pixel 5」が全てにおいてベストというわけではないと思います。
また先程も書いたようにワイヤレス充電が必須でなければ、「Pixel 4a 5G」もスペックと価格のバランスが良い素晴らしいモデルですので、細かいところで必要性を感じなければ無理に「Pixel 5」を選択しなくても良いかもしれません。
個人的には最高のPixelスマホ
賛否はあると思いますが、個人的には「Pixel 5」がこれまでのシリーズで最も良い出来でバランスの取れたモデルだと思います。
とくにGoogleというブランドと高性能なカメラ、ワイヤレス充電(リバースも)、国内版ではFelicaに対応していて、サイズ感も大きすぎず、軽く、使いやすいモデルに仕上がっている点が素晴らしいと思います。
もし、こういった細かい点に納得が行く、あるいはそういう機種を探していたのであれば「Pixel 5」は選ぶべき1台だと思います。
ただし、単純に価格帯だけで見ても他にも選択肢が様々なありますので、それでも「Google Pixel 5」が気になる!という方は、ぜひ一度手にとって試してみたり、しっかりと検討することをオススメします。