今回の記事では、2024年12月2日に発売したスマートフォンやタブレット、Chromebook など様々なデバイスに対応するタッチペン(スタイラスペン)「いろいろかける君」を購入したので実機レビューをしていきます。
「いろいろかける君」は、Fun Standard が展開するモバイルアクセサリーブランド「BELLEMOND」の製品で、もともと iPad 専用タッチペン「スラスラかける君」を展開していました。今回発売された「いろいろかける君」は、iPhone、iPad、Android、Surface、Chromebook、Nintendo Switch など様々なデバイスに対応するタッチペンとなります。1つのペンに2つのペン先があり、1つが導電繊維ペン先、もう1つは 1.4mm の金属製ペン先を採用しています。
まずは「タッチペン いろいろかける君」の仕様は次のようになっています。
- 本体材質 : アルミニウム
- サイズ : 約 176mm
- 本体径 : 約 8.9mm
- 重さ : 約 18.5g
- USB-C 充電 (充電時間 約30分)
- 約14時間 連続使用
- 充電残量表示(LEDインジケーター)
- ペン先
- 銅製 : 約 1.4mm
- 導電繊維製 約 7.0mm
- 静電式タッチパネル搭載デバイス対応
電源不要の導電繊維製のペン先と、電源によって使える銅製のアクティブスタイラスペンの2つを使い分けることができます。使用時のペアリングは不要で、本体にはマグネットが内蔵されているためデバイスに磁力でくっつけておくこともできます。
約1,500円と手頃な価格ですが、筆圧検知、パームリジェクション、傾き検知などの機能が搭載されていないことに注意してください。
実機レビュー
まずは「タッチペン いろいろかける君」の同梱品から。
本体と充電用の USB-A to USB-C ケーブル(コネクタ部分を除いて約25cm)、交換用の導電繊維ペン先が同梱されています。なお、金属製ペン先は交換非対応です。
ペン自体は円形の一般的なスタイラスペンで、1.4mmのアクティブペン(銅製)と導電繊維ペン(約7mm)がついています。アクティブペン用の充電用 USB-C ポートと電源、バッテリー残量や充電中を示す LED インジケーターがあります。
金属製なので、持った感じもそこまでチープな印象ではありません。重さもそれほど気になりませんが、Apple Pencil などのように少し長めです。また、クリップなどはなく、円筒形なので転がりやすいものの、電源ボタンがいい具合に留めてくれることもあります。
置き場所はスタイラスペンの課題の1つですが、使うデバイスによってはマグネットで本体にくっつけておくことができます。ちょっとしたときに置いておくのにちょうど良いです。
実際に、今回は Chromebook でアクティブペンと導電繊維ペンを使って試してみました。結論から言えば、アプリを開いた直後にタッチや書き出しが認識しないことがありますが、その後はちゃんと認識するようになるため問題なく使うことができます。
何となくの挙動がわかるように、簡単な動画を作成しました(手ブレがひどくてすみません)。まずは導電繊維ペンを使って、Google Keep に筆記したところです。
細かい文字を書くことなどは苦手ですが、指に代わってタッチ操作メインで使うには十分です。
続けてもう一方のアクティブペンによる筆記です。最初、認識しないので一度導電繊維のペン先に替えてから書き始めています。こちらは「手書きメモ」を利用しています。
Keep や手書きメモ、Android アプリの Note Shelf などでも試してみましたが、導電繊維ペンは普通に書き始めることができますが、アクティブペンについては書き始めに認識しなかったり、しばらく経っても反応せず、一度ペンを替えて書いたりタッチ操作してからでないと反応しないことがありました。そのため、ペンを手にしてすぐ書き始めたいというユーザーにはストレスだと思うので、その場合は素直に USI ペンを利用するほうが良いですね。
また、パームリジェクションや傾き検知、筆圧検知も搭載されていないため、イラストを書いたりノートを取るような使い方には不向きだと思います。Chromebook だとノートというよりもホワイトボードや書類へのサインなどでペンを使うことが多いと思うので、そういうちょっとしたときのペン利用であれば悪くはありません。
モノとしてはどちらかと言えば、タブレットやスマートフォンでタッチ操作で指の代わりにペンを使う人向けで、ときどきメモで細かい文字を書きたいといったユーザー向けです。あるいは、Chromebook やタブレット、スマートフォンなどと併用したい場合などでしょうか。
ちなみに静電式なので、Pixel 9 Pro Fold のカバーディスプレイとメインディスプレイの両方で、「いろいろかける君」を使って筆記することもできます。ただ、ペン非対応機種で使うことになるため、あまりキレイな文字を書いたりすることはできません。
とは言え、名前のとおり「いろいろなデバイスで書く」ことはできるので、単純にタッチ操作目的であれば100円均一のペンでも構わないと思いますが、2つのペンを使い分けたい場合や複数のデバイスで使いたい場合には、「いろいろかける君」は選択肢としてアリです。
まとめ
今回はスマートフォンやタブレット、Chromebook など様々なデバイスに対応するタッチペン(スタイラスペン)「いろいろかける君」を実際に使ってみましたが、タッチ操作をペンでしたいユーザーや、ついでにメモでもペンも使いたいというユーザーにはアリだと思います。店舗などで電子決済システムを使っていて、ときどきサインを書いてもらう必要がある場合などでもちょうど良いかもしれません。
ペアリング不要で静電式タッチパネル搭載のデバイスで広く利用でき、1,500円とそれなりにお手頃の価格となっていますので、メインで使うにも予備として購入しておくにもちょうど良いペンです。