今回の記事では、EarFun の新しいオープンイヤータイプのワイヤレスイヤホン「EarFun OpenJump」の実機レビューをお届けします。
「EarFun OpenJump」は、2025 年 4 月 25 日に発売した耳掛け式のオープンイヤー型ワイヤレスイヤホンです。耳を塞がずに周囲の音を聞きながら音楽を楽しめるのが特長で、14.2mm の高品質な羊毛複合ダイナミックドライバーを搭載し、クリアでバランスの取れたサウンドを目指しています。
価格も 8,990 円と手頃ながら、ハイレゾオーディオワイヤレス認証を取得、高音質コーデック LDAC にも対応している点が大きな魅力です。
さらに、イヤホン単体で最大 11 時間、充電ケース込みで最大 42 時間の長時間再生が可能で 、IPX7 の高い防水性能 、ワイヤレス充電 、専用アプリによるカスタマイズにも対応するなど、機能性に優れたモデルとなっています。
2025 年 5 月 7 日までの期間は、EarFun 公式サイトおよび Amazon で購入時にクーポンコード EARFUNOWHT
を入力すると、6,711 円で購入することができます。
なお、Amazon ではストアクーポン(商品ページで適用できる)と併用する必要があるため、どちらも忘れずに適用してください。
なお、本レビューにあたり EarFun より実機の提供を受けていますが、内容についてメーカーからの関与はなく、実際に使用したうえでの率直な感想をまとめています。
デザインと装着感
まずは充電ケースですが、素材は樹脂製で特に高級感があるわけではありません。安っぽいというほどでもなく、これまでの EarFun 製品らしい質感です。

ケースのサイズは、一般的な完全ワイヤレスイヤホンのケースと比較するとやや大きめで、重量は約73.5g(イヤホン込み) です。ポケットに入れるには少し大きいと感じるかもしれませんが、バッグやポーチに入れて持ち運ぶ分には問題ないサイズ感です。
ケース正面にはLEDインジケーターが1つ搭載されており、緑(30%〜100%)、黄(10%〜30%)、赤(10%未満)、充電中は点滅と色でバッテリー残量を示してくれます。

充電はケース背面の USB-C ポートからの有線充電に加え、この価格帯ながらワイヤレス充電に対応している点は非常に便利です。付属品は、充電用のUSB-A to USB-C ケーブルとユーザーマニュアルのみです。
ケースについては質感など価格なりで、ケースの蓋を開閉するヒンジ部分はやや軽い作りに感じられ、あまり勢いよく開けると壊れないか少し気になりました。過去のモデルも似たような作りで壊れることはありませんでしたが、念の為に開けるときは優しく開けましょう。

なお、蓋を開けたところにペアリングボタンがあります。複数のデバイスのペアリングにはボタンを長押し、バッテリー残量の確認は1回押すだけです。
次にイヤホン本体です。EarFun OpenJump は、耳に掛けてスピーカー部分を耳穴の近くに配置する、耳掛け式のオープンイヤーデザインを採用しています。カラーバリエーションはなく、ブラックの1色のみの展開です。

イヤーフック部分は肌に優しい液体シリコンで覆われており、内部にはチタン含有形状記憶合金が使われています。これにより、耳の形に合わせてしなやかにフィットします。
イヤホン本体の重量は片側約 7.8g と軽量で、実際に装着してみると圧迫感は少なく非常に快適です。耳を挟むフック部分も、きつすぎず緩すぎず、程よい力加減で安定した装着感を得られます。
個人的にはこの装着感はかなり好みで、長時間装着していても耳が痛くなったり疲れたりすることはありませんでした。また、頭を振ったり、少し走ってみたりしても、イヤホンがズレたり落ちたりする心配はなく、安定性は高いと感じました。
さらに、IPX7 相当の高い防水性能を備えているため、汗や突然の雨にも強く、屋内に限らず屋外でのウォーキングや軽めのランニングなどの運動中でも安心して使えます。
イヤホンの側面部分はタッチセンサーが搭載されており、タップ(1 回、2 回、3 回、長押し)で様々な操作に対応します。


タップでオープンイヤーなので耳に押し込んでしまう不快感はありませんが、イヤホン本体が耳から少し浮いた状態になるため、慣れるまではタッチする位置を少し掴みづらいかもしれません。
音質
EarFun OpenJump は、オープンイヤー型ながら音質にも力を入れており、ドライバーには 14.2mm の高品質な羊毛複合ダイナミックドライバーを搭載しています。また、コーデックは SBC、AAC に加え、高音質の LDAC に対応しており、ハイレゾオーディオワイヤレス認証も取得しています。

実際に音を聴いてみると、空気振動によるオープンイヤー型ですが、音がこもったり遠くに聞こえたりすることなく、しっかりと耳元まで届く印象です。音楽やポッドキャストの音声もはっきりと聞き取れます。低音も、カナル型のように鼓膜に直接響くような強さはありませんが、響く感じはしっかりと出ています。
カフェのような少し騒がしい場所でもある程度しっかりと音楽を聞き取ることができ、音が割れたり、こもって聞こえにくいといったこともありませんでした。静かな部屋だけでなく、運動中や移動中、外出先など様々なシーンで使いやすい音質だと感じます。
音漏れについては、極端な大音量でなければ、すぐ隣に人がいてもほとんど聞こえないレベルだと感じました。これなら電車内などでもある程度安心して使えそうです。ただし、図書館のような非常に静かな環境で大音量で聴くのは念のため避けた方が良いかもしれません。
動画視聴(YouTube、Hulu、Prime Video)も試しましたが、Android タブレットやスマートフォンで視聴した限りでは、特に目立った音声の遅延は感じられず、快適に視聴できました。ゲームプレイ時など、さらに低遅延を求める場合は、専用アプリやタッチ操作で「ゲームモード」を有効にすることもできますが、接続が不安定になる可能性もある点には注意が必要です。
接続性・バッテリー性能・マイク性能
EarFun OpenJump は Bluetooth 5.3 をサポートしており、Android デバイスとのペアリングを簡単にできる Google Fast Pair をサポートしています。これにより、Android スマートフォンとのペアリングがワンタップで行え、コンパニオンアプリもすぐにダウンロードすることができます。

また、2 台のデバイスに同時接続できるマルチポイント接続にも対応しており、デフォルトでオンにすることができます。これは PC やスマートフォン、タブレットなどと同時に接続しておくことができて便利です。
バッテリー性能については、公称値でイヤホン単体が最大 11 時間(LDAC オフ)または最大 8 時間(LDAC オン)の再生が可能です。充電ケース込みでは最大 42 時間(LDAC オフ)または最大 30.5 時間(LDAC オン)となっています。実際に数時間連続で使ってみてもバッテリー残量はあまり減らず、LDAC オフなら少なくとも 5 〜 6 時間は確実に持ちます。
毎日1〜2時間の通勤や通学など日常的な使い方であれば、ケースの充電込みで1週間は余裕で持つ感覚でした。頻繁に充電する手間がないことは良いポイントです。ワイヤレス充電に対応したので、気になる人は使わないときにワイヤレス充電器に置くクセをつければ安心です。
マイク性能については、左右それぞれ 2 つずつの合計 4 つのマイクと、AI ENC (環境ノイズキャンセリング) を搭載しています。実際に、自宅の静かな環境とカフェでマイクを試してみましたので、以下のサンプル音声を参考にしてください。
静かな環境であれば声はクリアに聞こえており、通話や会議などに参加するときでも十分使えるレベルだと思います。カフェなど少し騒がしい場所でも、ノイズキャンセリングは少し物足りない印象はあるものの、声はちゃんと届けられています。突発的な電話などでも十分対応可能ですね。
専用アプリ「EarFun Audio」とその他の機能
EarFun OpenJump は専用アプリ「EarFun Audio」に対応しており、イヤホンの設定やカスタマイズを行うことができます。

アプリへのログインは、Google アカウントや Apple ID を使ったシングルサインオン(SSO)に対応したので、セットアップも簡単です。なお、ログイン画面で [キャンセル] を選択すれば、アカウントを作成せずアプリを利用できます。
アプリからは、複数のプリセットイコライザーから選べるだけでなく、自分で周波数バランスを細かく調整できるカスタムイコライザーも利用可能で、好みの音質に調整することができます。また、3Dサラウンド効果を得られるシアターモードのオン/オフもここで行えますが、有効にするとイコライザーは無効になります。
操作性のカスタマイズも充実しており、左右それぞれのイヤホンのタッチ操作(シングル/ダブル/トリプル/長押し)に、音量増減、曲送り/戻し、再生/一時停止、音声アシスタント起動といった様々な機能を自由に割り当てられます。このカスタマイズ性の高さは非常に便利です。

その他、アプリからは高音質コーデック LDAC の有効/無効を切り替えたり、マルチポイント接続のオン/オフ、設定した時間で電源が切れる電源オフタイマー、イヤホンから音を鳴らして探す機能(ケースは不可)など、細かな設定が可能です。
機能面で一つ注意点として、イヤホンを耳から外すと自動で再生が一時停止する「着脱検知機能」が搭載されていません。音楽を聴きながら一時的にイヤホンを外す際などは、手動で再生を停止する必要があります。
まとめ
EarFun OpenJump は、耳を塞がない快適さと機能性を高いレベルで両立させ、かつ 8,990 円と手頃な価格で仕上げたオープンイヤー型ワイヤレスイヤホンです。

実際に使ってみて、軽快で安定した装着感と、オープンイヤー型ながらクリアでしっかりとしたサウンド、高音質再生、IPX7 防水、ワイヤレス充電、カスタマイズ可能なアプリといった豊富な機能が魅力でした。
とくにこれらの機能や性能が、倍近い価格帯の競合製品と同等か、部分的にはそれ以上(特に LDAC 対応など)でありながら、1 万円を切る価格で実現している点は大きな特長です。
日常使いから運動まで、様々なシーンで活躍してくれ、弱点らしい弱点も少なく、非常にバランスの取れた一台だと感じました。快適で、高機能なオープンイヤー型イヤホンを手頃な価格で試してみたいと考えているなら、この EarFun OpenJump はおすすめですので、ぜひチェックしてみてください。
なお、2025 年 5 月 7 日までの期間は、EarFun 公式サイトおよび Amazon で購入時にクーポンコード EARFUNOWHT
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