今回の記事では、人気の Amazfit スマートウォッチ「Amazfit Balance」の後継機種として、2025 年 5 月に中国市場で発表され、6 月 24 日に日本投入が発表された最新スマートウォッチ「Amazfit Balance 2」の実機レビューをお届けします。
なお、本レビューにあたりメーカーから実機の提供を受けていますが、内容についてメーカーからの関与はなく、実際に使用したうえでの率直な感想をまとめています。
「Amazfit Balance 2」は、前世代からディスプレイやバッテリー性能、耐久性のアップグレードに加え、デュアルスピーカーやオフラインマップナビゲーション、ゴルフコースマップといった機能の追加、新しいセンサーなども搭載されています。
公式サイトや Amazon における販売価格は 43,890 円と前世代よりも値上がりしていますが、性能と機能が向上したこともありコストパフォーマンスに優れている点は変わりありません。
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日常の健康管理からスポーツやアウトドアなどのアクティビティ、ビジネスなど幅広いシーンで安心して使える1台となっています。
仕様
まずは Amazfit Balance 2 の主な仕様です。
- ディスプレイ: 1.5インチ AMOLED (480×480, 326ppi), サファイアクリスタルガラス, 最大輝度 2,000nits
- サイズ: 47 × 47 × 13 mm
- 重さ: 約 60g (バンド込み・実測値)
- ネットワーク: Wi-Fi 2.4GHz, Bluetooth 5.0
- 測位方式: 円偏波デュアルバンド・6衛星測位システム
- 本体素材: アルミニウム合金ミドルフレーム
- 防水性能: 10 ATM
- 堅牢性: MIL-STD-810H (6項目)
- バッテリー: 658mAh (通常使用で最大 21 日間)
- センサー: BioTracker 5.0 PPG 生体光学センサー, 皮膚温度センサー
- その他: マイク・デュアルスピーカー搭載, Zepp OS 5, Zepp Flow
前モデルの「Amazfit Balance」から、主に保護ガラスの材質、バッテリー容量、防水性能、堅牢性規格、搭載センサーなどがアップグレードされています。
デザイン・操作性
Amazfit Balance 2 は、1.5 インチの AMOLED ディスプレイを搭載し、色鮮やかで視認性が良く、最大輝度が前世代の 1,500nits から 2,000nits にアップグレードされているため、直射日光下でも画面が見やすくなっています。

また、保護ガラスが傷に強いサファイアクリスタルガラスに変更されたことで、より安心して日常使いができるようになりました。また、防水性能も 10ATM になり、米国軍調達規格 MIL-STD 810H の 6 項目(低気圧、高温、低音、温度衝撃、振動、衝撃)の堅牢性テストをクリアしているため、スキューバダイビングや、アウトドアでも安心して使えるようになりました。

一方で、本体はアルミニウム合金のフレームを採用しており、シンプルでビジネスシーンにも馴染むデザインです。ゴテゴテしない見た目で重さは約 60g(バンド含む) と、大きさの割に軽量なため、長時間装着していても手首への負担はあまり感じませんでした。
本体右側には操作用のクラウンとボタンが配置されています。クラウンが右上にあるため、手首を曲げた際の干渉せず、誤操作が起こりにくくなっています。

クラウンの回転でスクロール、押し込みでホーム画面への復帰ができ、長押しで AI アシスタント「Zepp Flow」を起動できます。なお、長押し操作はアプリから変更することもできます。下のボタンはデフォルトでは「運動」を呼び出すようになっていますが、こちらもアプリから動作を変更することができます。長押し動作は電源オフまたは再起動で固定です。
2 つのボタンがあるため、複数の操作を割り当てることができるという点はメリットですが、過去に使っていたデバイス次第では、上のボタン(クラウン)で決定、下で戻るという操作だと思ってしまい操作を間違える可能性があります。そのため、使い始めは直感的ではないと感じるかもしれませんが、使っているうちに慣れてくるはずです。
なお、記事中の写真ではブラックのバンドを装着していますが、Amazfit Balance 2 にはオレンジ色のバンドも付属しています。プッシュピン式なので簡単にバンドを交換することができます。

健康測定機能
「Amazfit Balance 2」は、最新の BioTracker 5.0 PPG センサーと皮膚温度センサーを搭載し、24 時間 365 日の心拍数、血中酸素レベル、睡眠の質、ストレスなどを高精度に測定することができます。

また、心拍数と心拍変動(HRV)、ストレス、睡眠中の呼吸の質と安静時心拍数(RHR)、体温、日常活動などのデータに基づいて、疲労と回復を測定して数値化する「レディネススコア」に対応しています。これにより、日々の健康状態を簡単に把握できるため、毎朝起きて確認すると、その日の過ごし方のヒントになります。


なお、ワンタップですべての健康指標を測定する機能(45 秒間の測定で心拍、ストレス、血中酸素、呼吸速度を測定)や PAI 健康評価なども引き続き利用することができます。

これらの数値はウォッチ上からも確認できますが、アプリを使うことでより詳しいデータを見ることができたり、各指標の検出や頻度を変更することもできます。そのため、日中にさっと確認するときはウォッチ、寝る前や寝起きはアプリといった使い分けがちょうど良いです。
運動(スポーツ)測定機能
スポーツ機能では、これまで 150 以上だったスポーツモードが 170 以上へと増え、ゴルフモードやフリーダイビング、スキューバーダイビングモード、ランニング時の接地時間・上下動などを計測する高度なランニングダイナミクス分析が追加されました。
また、「Amazfit Balance 2」もデュアルバンド・6衛星測位システムが搭載されており、GPS の測位も非常に正確で、ウォーキングやランニングのルートを正しく記録することができます。スマートウォッチからも確認することができます。


筆者の場合、ウォーキングや軽めのランニングがメインになるので GPS は重宝していますが、それ以外の高度な機能を活かし切ることはなかなかできません。しかし、機能として搭載されていることで、幅広いスポーツに対応できることは大きなメリットです。

さらに今回のモデルもオフラインマップ機能も搭載しており、Zepp App から事前に地図をダウンロードすれば、ウォッチ単体でナビゲーションが可能です。

ただし、セットアップ時にウォッチとスマホを Wi-Fi に接続する手順がやや手間に感じました。
その他の機能
本体にはデュアルスピーカーとマイクが内蔵されており、Bluetooth 通話に対応しています。スマートフォンへの着信を手元で取って会話することができ、さらに手元から「よく使う連絡先」や「ダイヤル」を使って電話をかけることもできます。実際に通話してみたところ音声もクリアで、ちょっとした連絡のときには便利です。

また、Amazfit Balance 2 は、Zepp OS 5 を搭載しており、AI 音声アシスタント Zepp Flow を利用できます。クラウンを長押しして音声による操作が可能です。例えば、「3 分タイマー」、「◯◯時にアラーム」、「今日の天気は?」、「◯◯(運動)を始めて / 止めて」といった操作ができます。スマートホーム連携などはできないものの、ウォッチに関する基本的な操作は Zepp Flow で十分対応できます。


ちなみに、マイクとボイスメモ機能があるので Amazfit Balance 2 を使って録音し、録音データを Google の NotebookLM に読み込ませれば、簡単に議事録や要約を作成することもできます。スマートフォンを取り出せないときや急に録音の必要性が出たときには便利だと思います。

録音したデータの転送は、Zepp アプリを開いて [デバイス] > [ボイスメモ] > [記録の…(見切れている)] > 転送したボイスメモを選択して [スマートフォンに送信] を選びます。ただ、スマートウォッチからスマートフォンに転送し、そこから NotebookLM などのツールにアップロード…という手間が発生します。録音時間が長くなれば転送にも時間がかかるため、緊急時以外は最初からスマートフォンや他のツールを使う方が楽かもしれません。
Zepp アプリと文字盤
Amazfit のスマートウォッチは、スマートフォンの Zepp アプリと連携して使用します。健康データの詳細な分析や過去のログの確認、ウォッチの各種設定、通知の管理などは、このアプリから行います。
ウォッチで取得した健康データは比較的見やすく、レディネススコアにフォーカスされているため、健康状態をさっと把握するのに便利です。


また、Google のヘルスコネクトにも対応しているため、異なるフィットネスアプリ間(同様に対応している場合)でもデータを同期することができます。そのため、複数の異なるメーカーのデバイスを活用している場合も基本的なデータの同期ができる点はメリットです。

文字盤(ウォッチフェイス)も、アプリ内のストアからダウンロードします。数百種類以上の豊富なデザインが用意されており、文字盤上に表示される情報のカスタマイズに対応したタイプも登場しているため、以前よりも扱いやすくなりました。

しかし、現時点でも文字盤は無料のものと有料のものが混在しており、カテゴリーで探すときにそれらを絞り込むフィルター機能が十分ではありません。そのため、好みのデザインを探すのに少し手間がかかる印象です。このあたりのユーザーインターフェースは、今後のアップデートでの改善を期待したいポイントです。
バッテリー駆動時間
新しい「Amazfit Balance 2」は、バッテリー容量は 658mAh へと大幅に増加し、公称値では通常使用で最大 21 日間とされています。筆者の実際の使用状況(常時表示オフ、通知は 1日20〜30件、健康測定は高頻度設定、1日 40~50 分程度の GPS 使用)で、大体 1 日あたり 6~9% の消費でした。
そのため、GPS や通知の頻度次第では公称値に近い持ち時間が期待でき、筆者のようなライトユーザーであれば、だいたい 10 日から 2 週間程度は充電なしでも使うことができます。
これだけ高機能なスマートウォッチですが、バッテリー駆動時間が比較的長いという点が、Amazfit Balance 2 の魅力です。
価格と他のモデルとの比較
Amazfit Balance 2 の公式サイトでの販売価格は43,890円(税込)です。パッケージには本体のほか、充電器、ブラックとオレンジの2色のバンドが同梱されています。
Amazfitの豊富なラインナップの中で、どのモデルを選ぶべきか迷うかもしれません。以下に簡単な比較をまとめます。
主な特長 | こんな人におすすめ | |
---|---|---|
Amazfit Balance 2 | 機能、デザイン、バッテリー、耐久性のバランスを追求した万能モデル。サファイアガラスや最新センサーを搭載。 | 日常使いやビジネ、アウトドアやスポーツも1台でこなしたい。最新機能を試したい。 |
Amazfit Active | 軽さと手頃な価格が魅力。基本的な健康管理機能は網羅したエントリーモデル。 | 初めてのスマートウォッチや、とにかく軽量なモデルが欲しい。コストを抑えたい。 |
Amazfit T-Rex シリーズ | MIL-STD 準拠の堅牢性と登山向きの機能が揃う過酷な環境を想定したアウトドアモデル。 | 登山や過酷なアウトドアアクティビティが趣味。タフさを最優先したい。 |
上位モデルならではの機能性と耐久性を備えつつ、T-Rex シリーズほど武骨ではないデザインを持つ Amazfit Balance 2 は、名前のとおりバランスの取れたモデルと言えます。
まとめ
Amazfit Balance 2 は、前モデルの長所を引き継ぎつつ、耐久性の向上、改善されたバッテリー駆動時間、精度の高い健康モニタリング機能、多数の新機能追加が特長の非常にバランスの取れたスマートウォッチです。
決済機能(NFC/FeliCa)に非対応である点や、文字盤ストアの使い勝手など、いくつか割り切りや改善を期待する点はありますが、4 万円台前半という価格を考えれば、コストパフォーマンスに優れています。
シンプルなデザインは日常使いからビジネスシーンまで幅広く対応でき、アウトドアやスポーツでも安心して使いたい人におすすめです。
2025 年 7 月 31 日までの期間、Amazon では 5% オフの割引クーポンが提供されています。クーポン利用で 41,695 円の割引価格で購入ができます。
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