今回は、骨伝導を利用して”耳をふさがないオープン・イヤータイプ”のワイヤレスヘッドホン「Aftershokz Aeropex」の実機レビューをしていきます。
当ブログではたびたびイヤホン&ヘッドホンのレビューを書いていますが、骨伝導を利用するオープン・イヤータイプなんてわたし自身初めだったり。ちなみにAfterShokzは、長年にわたり骨伝導技術を利用したオープン・イヤー・スタイルのヘッドホン開発を行っており、この「Aeropex」はその集大成とも言えるヘッドホンとなっています。
そんなわけで、この記事では「AfterShokz Aeropex」をあれこれ使ってみた感想をまとめてみます。
スペック / 製品仕様
まずは「Aeropex」の製品仕様について。
品番 | AS800 |
スピーカータイプ | 骨伝導変換器 |
周波数特性 | 20Hz~20KHz |
感度 | 105 ± 3dB |
マイク特性 | -38dB ± 3dB |
対応プロファイル | A2DP, AVRCP, HSP, HFP |
充電電圧 | 5.25 V |
スピーカーインピダンス | 8.5hm ± 20% |
接続距離 | 10m |
周波数帯域 | 2402MHz~2480MHz |
電池 | リチウムポリマーバッテリー |
バッテリー駆動時間 | 最大8時間 |
待機時間 | 最大10日 |
充電時間 | 2 時間 |
重量 | 26 g |
保証期間 | 2年間 |
防水規格 | IP67 |
バッテリー容量 | 145 mAh |
最大RF出力 | 0dBm |
Bluetooth | Bluetooth® v5.0 |
この手のワイヤレスイヤホンにしては、わずか26gと軽量なこと、ちゃんとIP67防水規格を有していること、バッテリー駆動時間が最大8時間と長いことが特長的だと思います。
さらに製品保証期間が2年間となっている点も安心感があって良いですね。
もちろん、骨伝導を利用したオープンイヤータイプのヘッドホンというのが最大の特長ですが、それ以外他の部分も悪くない仕様だと思いました。
フレーム部分はチタニウム製となっているようなので、ある程度の丈夫さとフィット感が確保されているのもポイントです。
ちなみに付属品も充実していて、専用の収納袋や2本の充電ケーブルが付いているので買い揃える必要がないのも嬉しいところでした。
なお4色展開となっていて、Blue Eclipse、Cosmic Black、Lunar Gray、Solar Redがあります。
今回のレビューでは、Lunar Grayを使用しています。
開封
中身の前にまずは化粧箱から。
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箱書きはほぼ英語となっていますが、今回の製品は日本正規取扱品のため、2年間の長期保証シールと販売元(フォーカルポイント)のシールが貼られていました。
中箱を引き抜く感じで出して、横開きになっているため開くとこんな感じです。
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左側にヘッドホン本体、右側に収納ケースや充電ケーブル、取説類が入っています。
同梱品について
まずは同梱されているものから。
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収納ケース、充電ケーブル2本、イヤープラグ(耳栓)、取説類、保証書が含まれています。
ケースはもちろんですが、充電ケーブルが2本入っているのがありがたいですよね。
ちなみにご覧頂いているとおりですが、保証書や取説はちゃんと日本語表記となっています。
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取説の場合、日本語表記もあるというのが正しいですが、これで設定や操作方法の確認ができるので、国内正規品ならではの安心感だと思います。
収納ケースはシリコン製で作られていて、しっかり「Aeropex」のサイズに作られています。
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ついでに充電ケーブルを入れることもできるので、これに突っ込んで持ち運べるというのは便利だと思います。
充電ケーブルは、USB-Aタイプに専用のマグネット式コネクタがついた充電器となっています。
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専用コネクタのため、充電ケーブルが2本入っているのはありがたいですね。
できればUSB-Cなど汎用性が高いものが良かったと思いますが、マグネット部分もコンパクトですし、2本入っていることも考えればこれでもアリかなと思います。
ということで、さっそく本体をチェックしていきます。
外観チェック
まずはざっと見ていきますが、形状はわりと無難な感じです。
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ただ、チタニウムフレームということもあって、それなりに柔らかいもののケーブル製のイヤホンなどと違い、折りたたんだりコンパクトにできないのが難点かも。
オープン・イヤー・スタイルのため、耳を覆うタイプではありませんので、イヤーパッド部分がちょっと特殊な形状をしています。
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しっかりしているということは、もちろん良いことではありますが、持ち運びに少々不便というのも正直なところ。でも簡単に壊れたりすることもなさそうです。
続いて充電コネクタ部分とボリュームコントロールキー。
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ボリュームの”+”で、電源のオンオフやペアリング設定などを操作できます。
ペアリング時には、この側面にあるLEDが青と赤で点灯して状態を教えてくれます。
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充電中は赤色のLEDが点灯します。
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充電部分はマグネットでわりとしっかりくっつくので、ちょっと当たっただけでズレたりしないのが良かったです。
ちなみにこのコネクタ部分ですが、漏電防止アラートがついているため、水滴が着いた状態などで充電しようとするとちゃんとビープ音とLEDが青と赤で教えてくれます。
マグネットでカチッとしっかりはまってくれるので、挿したりせずラクで良いと思います。
続いて左耳部分にあるマルチボタン。
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再生、停止や次曲/前曲スキップ、電話に出る/切る、通話拒否、音声ダイヤル、リダイヤルといった機能を使うことができます。
おそらくワークアウトや移動中に必要な機能は備えていると思います。
フレーム部分は、チタンなのでしっかりとしつつ柔軟性があるため、いい感じにフィットしてくれます。
ちなみに重さですが、公称値のとおりで重さは26gでした。
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完全ワイヤレスではないですが、何よりも軽いのが「Aeropex」の良いところだと思います。
イヤーフックなので落ちにくいということもあるので、つけ心地はかなり良いと思います。
実際に使ってみて
数日間、ウォーキングや外出時に着けてみましたが、フィット感も良く軽いですし、音もしっかりと聞こえるけど、周囲の音はちゃんと入ってくるという不思議な感覚になりましたが、運動中はもちろん通勤や通学でも「Aeropex」はオススメできるヘッドホンだと思います。
良し悪しのいくつかのポイントを挙げてみます。
音質も悪くなく、動いていてもしっかり聞こえる
さすが骨伝導技術というべきか、オープン・イヤー・スタイルのヘッドホンですが、動いている最中でもしっかりと音が聞こえます。
ちなみに音質は、やや軽めに聞こえるので音質にコダワる人にとってはイマイチかもしれませんが、ワークアウト中など動いているときに聴くのであれば、問題はないというか十分だと思います。
あとBluetooth 5.0ということもあるのか、動いていても途切れることなく安定している感じだったので、安心してワークアウトで使えます。
オープン・イヤー・スタイルは便利
やっぱり耳を塞がないということは、ワークアウト中の安心・安全も考慮できるので良いと思います。
周囲の音が聞こえないことで、色々と気づくことに遅れてしまったり、声をかけられても判断できなかったりといろいろな問題が出てくると思います。
しかし「Aeropex」であれば、ヘッドホンからの音も周囲の音もしっかりと聞こえるため、そういった状況を回避できるので便利だと思います。
また、イヤーフック部分もフィットしてくれますし、密閉型ではなく耳を塞がないので、圧迫感も受けにくいですし、軽いので着けている感覚が限りなく少ないのも良いところだと思います。
最初は、耳元にパッドがあるわけではないのに音が聞こえることに慣れませんでしたが、使っているうちに慣れると思います。
防水機能と漏電防止機能付き
外で運動しているときには、汗や突然の雨などによってヘッドホンが濡れてしまうことが想像できます。
「Aeropex」は、IP67準拠の防水性能を有しているだけでなく、濡れた状態で充電してショートしないように漏電防止機能が付いているため、より安心して使うことのできるヘッドホンです。
幸いにも、まだこの防止機能を試せていませんが、せっかくのヘッドホンを壊してしまうリスクをへらすことができるので、良い機能だと思います。
専用ケースと充電ケーブル2本は助かる
これは本体の性能についてではないですが、折りたたんで収納はできないため、専用のケースが付属していることは大変助かります。
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また、このケースの中には充電ケーブルも一緒に入れることができるので、このセットで常に持ち運ぶことができるというのも便利だと思います。
あとは、マグネット式というやや特殊な充電ケーブルなので、一本だけだと使い回さないといけなかったり無くしたりする不安もありますが、2本同梱されているため、そういう心配もなくなります。
とは言え、そもそもバッテリー駆動時間が最大8時間ということもあって長時間使えるというのも良いところですね。
隣に座った人は音が少し気になるかも
実際にあれこれ試しているなかで、基本的にワークアウト中など外で着用して使う分には問題ありません。
もちろん、普段でも移動中に着けているときは問題ないのですが、ある程度の音量で聞いていると、隣に座ったときわずかに音が漏れて聞こえます。
ただこれも周囲の騒音次第というところでしたが、体感ではボリュームが最大の7〜8割あたりで聞いているときには、隣に座った人に聞いている曲などが聞こえる可能性があると思います。
そのため、電車など見知らぬ人が隣に座ることがある場合、ほとんどの場合気にすることはないと思いますが、音量を大きめで聞く方は注意したほうがよいかもしれません。
とは言え、そこまでの音で聞くこともないと思いますが、日常使いで使用する場合には、こんなこともあり得るということを考えておくと良いと思います。
まとめ – 運動時以外でも十分活用できる
ということで、今回は「AfterShokz Aeropex」のレビューをしてきました。
個人的には、運動時だけでなく通勤や通学でも十分使うことのできる、便利なヘッドホンだと思います。
例えば外でワークアウト中に、周囲の音に気づくことができるため、車の接近などにも気づきやすいですし、通勤や通学、移動時でも同様で、電車内などならアナウンスを聞くことができたりと、ヘッドホンを外す手間なく周りに気を向けることができるので、安心や安全の面でもアリだと思います。
あとはカフェなどで注文するときでも、わざわざヘッドホンを外さなくても話ができるので、手間が減るというのもオープン・イヤータイプの良さだと思います。
ただ、ノイズキャンセリングヘッドホンではないため、良くも悪くも周りの音が聞こえてしまうというのがポイントだと思います。
音楽を深く集中して楽しむのであれば、密閉型のイヤホンやヘッドホンの方がもちろん向いていると思いますが、周囲を気にする必要がある作業などをするなら、「Aeropex」は良い選択肢ですね。
ということで、骨伝導技術を利用した、オープン・イヤーのヘッドホンに興味がある方は、ぜひ「AfterShokz Aeropex」を検討してみることをオススメします。
購入は公式サイトのほか、Amazonなどでもできますので、チェックしてみてください。なお、今回は実機を提供して頂き、製品レビューしています。