Samsung は 2025 年 12 月 29 日(現地時間)、同社のスマートテレビにおいて Google フォトのサポートを追加し、写真や動画を大画面で直接扱えるようにする計画を発表しました。
これまで Samsung のテレビで Google フォトを表示するには、スマートフォンからのキャストやスクリーンセーバーとしての表示が主でしたが、今回の統合によりテレビのリモコンを使ってライブラリを閲覧したり、 AI 機能を活用したりすることが可能になります。
Daily+ への統合と 3 つの主要機能
Samsung によると、この機能は単なるアプリの追加ではなく、 Samsung のテレビプラットフォームである Daily+ や Daily Board といった機能に組み込まれます。
ユーザーは Google アカウントでサインインするだけで、自身のフォトライブラリがテレビのインターフェースの一部として表示されるようになります。
提供される機能は大きく分けて 3 つあり、 2026 年を通じて段階的に実装される予定です。
思い出機能
スマートフォン版 Google フォトですでに利用されている、人物や場所、特定のイベントに基づいてキュレーションされたストーリーをテレビ画面で再生できます。
この機能は 2026 年 3 月頃に登場予定で、Samsung 製テレビで 6 ヶ月間の独占提供期間が設けられていますが、他社プラットフォームでの利用はその後になる見込みです。
AI による作成機能とパーソナライズされた結果
2026 年後半には、「AI による作成 (Create with AI) 」と「パーソナライズされた結果 (Personalized Results) 」が追加されます。
これには Google の画像生成・編集モデルである Nano Banana に基づいたテーマ別テンプレートが含まれており、一部のテンプレートは Samsung TV 専用となります。
また、画像のスタイル変換する「リミックス」や、静止画を動画化する「画像から動画生成」機能も利用可能です。
対象モデルと提供時期
今回の機能は 2026 年に発売される Samsung TV モデルで利用可能になるほか、市場に出回っている既存モデルについても、 OS アップデートのスケジュールに従って順次利用可能になる予定です。
なお、これらの機能は Google 自身のプラットフォームである Google TV や Android TV よりも先に、 Samsung 製テレビで利用可能になります。
現状、 Google TV における Google フォト の扱いはスクリーンセーバーとしてのスライドショー表示や、 Google アシスタント への音声指示による呼び出しに限られており、ライブラリを閲覧するための専用インターフェースは不足しています。
一方で、Samsung による「思い出」機能の 6 ヶ月独占という条件は、独占期間終了後には Google TV など他のプラットフォームにも同様の機能が開放される可能性を示唆しています。
まとめ
Samsung 製テレビでの Google フォト対応は、 2026 年 3 月から「思い出」機能の提供でスタートし、同年後半には Nano Banana モデルを活用した AI 編集機能などが追加されます。
Android TV への展開については現時点で Google からの公式発表はありませんが、 Samsung の独占期間設定から、将来的には他のプラットフォームへの拡大も期待できます。
出典: Samsung


