Android スマートフォンと iPhone の間でデータを移行する際、写真やメッセージがうまく転送されなかったり、アプリの互換性に問題が生じたりするなど、従来の「Android Switch」と「iOS に移行」アプリには多くの課題が残っていました。
こうした乗り換え時の不便を解消するため、Google と Apple がデータ移行プロセスに関して協力し、改善に取り組んでいることが明らかになりました。これは 9to5Google が取材で確認したもので、両社が公式に協力を認めたとされています。
Android と iPhone の乗り換えをよりシームレスに
今回の取り組みは、移行アプリで指摘されてきた不完全なデータ転送や転送速度の遅さを改善し、より正確で効率的な移行を実現することを目指すものです。
従来より多くの種類のデータがサポートされる見込みで、写真・動画・メッセージなどの扱いも改善されると見られています。
新しい移行プロセスは、スマートフォンのセットアップ中に直接利用できるよう設計されている点が大きな変更点です。アプリを別途用意する必要がなく、初期設定の流れに統合されることで、ユーザーにとってより自然な移行作業になると期待できます。
Pixel 向けの開発がすでに進行中
Android 側では、Pixel デバイスに向けた開発がすでに始まっています。最新の Android Canary 2512(ZP11.251121.010)には、データ移行機能に関連するコードが追加されていることが確認されました。目に見える機能はまだ有効化されていませんが、バックグラウンドでの実装が進んでいる段階です。
なお、現時点では Android Canary 2512 は以下の Pixel シリーズに向けて公開されています。
- Pixel 10 シリーズ(Pixel 10 / 10 Pro / 10 Pro XL / 10 Pro Fold)
- Pixel 9 シリーズ(9 / 9 Pro / 9 Pro XL / 9 Pro Fold / 9a)
- Pixel 8 シリーズ(8 / 8 Pro / 8a)
- Pixel 7 シリーズ(7 / 7 Pro / 7a)
- Pixel 6 シリーズ(6 / 6 Pro / 6a)
- Pixel Fold、Pixel Tablet
正式リリース前には Android ベータ版への展開も予定されているため、一般ユーザーが試せるようになるまで大きな時間はかからないと考えられます。
iOS 側は「iOS 26」で対応へ
Apple 側では、将来(おそらく来年にリリースされる)の「iOS 26」開発者向けベータ版で新しいデータ移行プロセスが導入される見込みと報じられています。これにより、iPhone から Android へ、Android から iPhone への双方向でスムーズな移行が可能になると期待されます。
まとめ
Google と Apple が共同で進めている新しいデータ移行プロセスは、スマートフォンの乗り換え時の課題を大きく改善するものです。Pixel 向けの実装がすでに進行しており、次期「iOS 26」と合わせて登場することで、両OS間の移行はこれまで以上に簡単になると見られます。
これまでの移行アプリでは転送漏れや速度低下が指摘され、特に iMessage など Apple 独自サービスの扱いは大きな課題でした。Google と Apple が協力することで、こうしたデータ移行の障壁が取り除かれ、スマートフォン OS の違いによる乗り換えの手間を減らすことにつながります。
出典: 9to5Google


