Google が、Pixel スマートフォンの「常に表示状態のディスプレイ(Always-on Display、AOD)」に、省電力を目的とした新しい設定を追加する準備を進めていることが確認されました。
現行の Pixel では、AOD のオン・オフを切り替える以外の設定がなく、バッテリーの消費に関する調整をすることはできませんでしたが、今後はユーザーがより細かく制御できるようになる見込みです。
一定時間操作がないと自動でオフに
最新の Android Canary ビルドに含まれるコードの解析によると、Google は「操作がないとディスプレイをオフにする(Turn off display on inactivity)」という新しい設定項目を追加していることが確認されています。
<string name="doze_always_on_inactivity_detection_title">Turn off display on inactivity</string>
<string name="doze_always_on_inactivity_detection_summary">Powers down the display when no user activity is detected to save power</string>
この設定を有効にすると、ユーザーの操作が一定時間検出されない場合に「常に表示状態のディスプレイ」を自動でオフにし、バッテリー消費を抑えることができます。
現時点では、この機能がどのように「非アクティブ状態」を判定するのか、またオフになるまでの時間を変更できるかは不明です。
ただし、Samsung Galaxy の「自動 AOD」機能のように、端末が伏せられている・暗い場所にある・ユーザーが睡眠中といった状況を検知して自動オフにする仕組みが参考になる可能性があります。

Pixel でもついに柔軟な AOD 制御が可能に?
Pixel スマートフォンでは、AOD が端末の向きやポケット内検知によって一時的に消灯する仕組みはすでに存在します。しかし、机の上に置いているだけでも AOD が長時間点灯し続けることがあり、無駄な電力消費につながっていました。

今回の新設定により、ユーザーの行動パターンに応じて自動的に省電力モードへ移行できるようになるとみられます。
なお、この機能は現在 Android Canary 2510 ビルドでコードが確認されている段階であり、実際に利用できるようになるのは今後のアップデート以降となります。
Pixel 10 シリーズ以降への提供が有力
Google は Pixel 10 シリーズで新たに「AOD 壁紙表示」に対応するなど、「常に表示状態のディスプレイ」機能の拡張を進めています。
今回のバッテリー最適化設定もその一環とみられ、今後リリースされる Pixel デバイスや既存モデルへの展開が期待されます。