Android の新しいデザイン言語「Material 3 Expressive」は、多くのユーザーから好評を得ています。
しかし、背景のぼかし効果を多用することで、一部のユーザーからテキストの可読性に対する懸念が指摘されていました。Google はこの問題に対処するため、新しいユーザー補助(アクセシビリティ)設定を導入する準備を進めているようです。
新しいアクセシビリティ設定「ぼかし効果の軽減」
Android の「Material 3 Expressive」デザインは、視覚的に美しい背景のぼかし効果が特徴です。しかし、この効果によってテキストと背景のコントラストが低下し、一部のユーザーにとっては文字が読みにくくなるというアクセシビリティ上の課題がありました。
Google はこの課題を解決するため、「ぼかし効果の軽減 (reduce blur effects)」という新しい設定を追加する予定です。この設定は、最新の Android Canary 2509 ビルドで確認されました。
新しいトグルは、「設定」>「ユーザー補助」>「色と動き」の中に配置されます。有効にすると、クイック設定パネルや通知シェード、ロック画面、アプリドロワーなど、システム全体で背景のぼかし効果が無効になり、テキストの視認性が向上します。

一般ユーザーが利用しやすく
この機能は、これまで「開発者向けオプション」内にあった「ウィンドウレベルのぼかしを許可する」という設定と同様のものです。

今回の変更により、開発者向けオプションからユーザー補助設定へと移されることで、専門的な知識がない一般ユーザーでも簡単に見つけて利用できるようになります。
正式リリースは不明
この設定は現在 Android Canary チャンネルで利用可能ですが、安定版やベータ版への正式なロールアウト時期はまだ明らかになっていません。
ただし、Android 16 QPR2 Beta 2 のコード内でもこの設定が確認されており、今後の Android 16 QPR2 Beta 3 リリースで詳細が判明する可能性があります。