Google Pixel 10 シリーズでは、Tensor G5 チップセットを始めとしたいくつかの大きな改善が含まれていますが、小さな改善には「SIM カードトレイの位置変更」があります。
この変更により、Pixel 9 Pro で筆者を含む一部のユーザーが経験していた、SIM 取り出し用のピンを誤ってマイクの穴に挿してしまうリスクを解消するものです。
Pixel 9 Pro での課題
Pixel 9 Pro では、SIM カードトレイが端末下部のマイクの穴の隣に配置されていました。SIM トレイの穴が似ているため、ユーザーが SIM カードを交換する際に、誤ってピンを差し込んでしまい、部品を損傷させる可能性がありました。
ただし、間違ってピンを差し込んでも壊れにくい機構を採用していることが Pixel 9a の分解動画で確認されているため、ちゃんと対策はされていました。
しかし、穴が近いことに変わりはなく、間違って差し込むこと自体は防げません。
Pixel 10シリーズでの改善点
Google はこの問題に対応するため、Pixel 10 シリーズでは SIM カードトレイの配置が見直されています。
トレイの位置を下部から上部に移動させたことで、ユーザーは迷うことなく安全に SIM カードの交換を行えるようになりました。

なお、SIM カードトレイの形状(向き)も Pixel 9 Pro の縦から横向きに変更されています。

また、この変更により下部にはスピーカーグリルが 2 つ(左右)に配置されるようになりました。

まとめ
これらは小さな変更点ですが、ユーザーとしては使いやすく、分かりやすくなりました。
ちなみに米国では、Google Pixel 10 シリーズ(Fold を除く)から SIM カードトレイそのものが廃止されて eSIM 専用になっています。一方、日本など多くの国では物理 SIM と eSIM のデュアルまたは eSIM のデュアル使用が可能になっています。
今後、eSIM が主流になってくれば、米国以外でも物理 SIM 廃止の流れがやってくるかもしれません。